
結論: 旅館業法そのものは、2026年10月時点で新しい改正の施行はありません。厚生労働省の改正旅館業法ページで確認できる最新の施行は2023年12月13日です。それでも2026年に和歌山の宿が「対応」を迫られる理由は3つあります。①2023年改正で加わった宿泊拒否事由(カスハラの繰り返し)と記録の3年保存、名簿の連絡先追加が、立入りや苦情の場面で実際に問われる段階に入ったこと。②2025年4月1日から「旅館業における衛生等管理要領」が改正され、非対面の本人確認と玄関帳場の代替措置に新しい類型が加わったこと。③2026年10月1日から改正労働施策総合推進法が施行され、労働者を1人でも雇う宿にカスハラ防止の措置が義務になったことです。旅館業法が「拒める」を定め、労働法が「守らねばならない」を定めた2026年は、拒否基準・記録様式・方針文の3枚を宿に置く年です。
この記事の要点 対象読者: 和歌山県内(白浜・田辺・和歌山市・高野山・那智勝浦・串本・橋本など)と、関空から和歌山へ客が流れる泉州・南大阪(泉佐野・岸和田・堺・貝塚)で旅館・民宿・ペンション・ゲストハウス・一棟貸しを営む経営者と、フロントに立つ現場担当者 読了後にできること: 自店が守るべき3つの制度を施行日つきで言えるようになり、宿泊拒否の判断基準・記録様式・感染症の協力要請文・カスハラ対策の基本方針を、この記事の文例をもとに今月中に自店の言葉で用意できる状態になる
「土下座しろと言われて、それでも泊めるしかなかった」
白浜への移住準備で地域の事業者と話す中でも、フロントでの理不尽な要求の話は一度ならず耳にします。2025年の和歌山県の外国人宿泊客は71万3,562人泊で前年比39.8%増、宿泊客全体も547万人で8.0%増でした。お客様が増えれば、応じられない要求に出会う回数も増えます。一方で、旅館業法は長く「正当な理由なく宿泊を拒んではならない」としてきたため、現場は「断ったら法律違反になるのではないか」と身構えたままです。
うまく動けない原因は、法律が難しいからではなく、「2026年に何が変わるのか」を1つの出来事として探しているからです。実際には、2023年施行の旅館業法改正、2025年適用の衛生等管理要領の改正、2026年10月施行のカスハラ対策義務化という、根拠も施行日も違う3つが重なっています。3つを分けて棚卸しし、旅館業法の「拒める条件」と労働法の「守る義務」を1本の運用に組み直せば、現場の迷いはなくなります。
この記事では、観光地の宿や店舗のSNS運用・集客支援に取り組む立場から、和歌山の宿泊施設が旅館業法改正とカスハラ対策義務化に備える7ステップと、そのままコピペで使える8本のプロンプト(判断基準・記録様式・保健所への確認文・協力要請の和英文・基本方針文を含む)、そして備えができている宿といない宿を分けるチェックリストを公開します。手元に、自店の宿泊約款と宿泊者名簿の現物を置いて読み進めてください。
目次
まず結論:和歌山の宿が旅館業法改正に備える7ステップ(即効テンプレ)
最初に全体像です。3つの制度を「法律の勉強」ではなく「宿に置く3枚の紙」に変えるまでを7つに分けました。
| ステップ | やること | 今日できる最初の一歩 |
|---|---|---|
| 1. 3つの制度を棚卸し | 旅館業法改正・要領改正・カスハラ義務化を施行日つきで並べる | この記事の表を社内資料に写す |
| 2. 拒否基準を書く | 第5条の4つの事由と「繰り返し」の条件を1枚にする | 宿泊約款の「宿泊の拒否」条文を読む |
| 3. 記録様式を用意 | 拒否した日時・相手と責任者の氏名・理由を3年保存する様式 | 厚労省の参考様式を印刷する |
| 4. 名簿を整える | 連絡先入り・外国人は国籍と旅券番号・3年保存 | 先月の名簿に連絡先欄があるか見る |
| 5. 協力要請文を作る | 発熱など症状のある客に求める内容を和英で用意 | 症状がある客への声かけ文を1本書く |
| 6. 方針と窓口を作る | カスハラ対策の基本方針・相談窓口・就業規則を10月1日までに | 従業員が誰に相談するかを決める |
| 7. 研修と掲示 | 従業員研修と館内・サイトへの掲示、年1回の見直し | 15分の読み合わせ日を予定に入れる |

ポイントは順番です。多くの宿は「カスハラ客を断れるようになった」という結論だけを知って、現場の口頭ルールで済ませています。しかし旅館業法の宿泊拒否は、応じられないと説明したうえで繰り返された場合に限られ、拒んだら記録を3年保存する義務がついています。先に拒否基準と記録様式の2枚を作り、そのうえでカスハラ対策の方針文を重ねる順番にすると、2026年10月1日の義務化に「拒める条件」と「守る手順」が1本の運用でそろいます。
所要期間の目安は、ステップ1〜3が最初の1週間、ステップ4〜6が1か月目、ステップ7は2か月目以降の習慣です。必要な道具は、厚生労働省の改正旅館業法ページ、自店の宿泊約款と名簿、そして無料の対話型AIだけです。
旅館業法改正2026とは|「2023年改正」「要領改正」「カスハラ義務化」の違いと基本構成
本記事で言う「旅館業法改正2026の対応」とは、2026年に宿泊施設が守るべき状態を、3つの制度に分けて整えることです。厚生労働省「令和5年旅館業法の改正について」で確認できる最新の施行は2023年12月13日で、同省の改正法・通知・指針の一覧にも2024年以降の日付の資料はありません(参照日: 2026-10-27)。
似た言葉を先に整理します。
- 改正旅館業法(2023年12月13日施行): 宿泊拒否事由にカスハラの繰り返しを追加し、特定感染症の感染防止への協力要請、名簿への連絡先追加と職業削除、拒否の記録、従業者研修の努力義務、事業譲渡の承継手続を定めました
- 旅館業における衛生等管理要領の改正(2025年4月1日適用): 法律ではなく厚労省の通知です。人手不足とICTの進展を踏まえ、非対面の本人確認と玄関帳場(フロント)の代替措置に新しい類型が加わりました。自治体の条例改正が必要な場合があり、運用開始時期は地域で異なります
- 改正労働施策総合推進法(2026年10月1日施行): 旅館業法ではなく労働法です。労働者を1人でも雇う全事業主に、顧客等からの著しい迷惑行為(カスハラ)から従業員を守る雇用管理上の措置を義務づけました。指針は令和8年厚生労働省告示第51号です
- 和歌山県・白浜町の宿泊税: 旅館業法とは別の地方税で、白浜町は2027年3月、県案は2028年6月の開始予定です。詳細は和歌山の宿泊税導入2026|県案は2028年6月から一律200円、白浜町は2027年3月から。県内の宿が備える7ステップ【2026年10月】で整理しています

そのうえで、宿が整える対応は次の6つの要素で成り立ちます。
- 宿泊拒否の判断基準: 旅館業法第5条の4つの事由(特定感染症の患者等/賭博など違法行為や風紀を乱す行為のおそれ/応じられないと説明した要求の繰り返し/施設に余裕がないとき)を自店の言葉で持つ
- 拒否の記録: 特定感染症か繰り返し要求で拒んだときは、理由・日時・拒否した相手と責任者の氏名を書面か電磁的記録に残し3年保存する
- 宿泊者名簿: 氏名・住所・連絡先(外国人は国籍と旅券番号)を記載し3年保存する
- 感染防止の協力要請: 特定感染症の国内発生期間に、症状のある宿泊者へ報告・客室等での待機・健康状態の確認などを求める手順と文面
- カスハラ対策の措置: 基本方針の明確化と周知、相談窓口、事後対応、悪質事案への対処方針、相談者の保護
- 研修と掲示: 従業者研修と、宿泊約款・館内・公式サイトでの方針掲示
旅館業法第5条と第6条(名簿)に違反すると50万円以下の罰金の対象になるため、「断れる」と「残す」はいつも一組で運用するのが基本です。 以降の7ステップは、この6要素を無理のない順番に並べ直したものです。
和歌山の宿が整える7ステップ(完全版)
ここからが本体です。各ステップのプロンプトは、ChatGPTなどの対話型AIに貼り付けて使います。( )の中は自店の事実と、この記事に出所つきで載っている制度の内容だけで埋め、法令の条文や行政の判断をAIに創作させないことが8本共通のルールです。 最終的な判断は所在地の保健所に確認してください。
ステップ1: 3つの制度と施行日を1枚に棚卸しする
最初にやるのは、自店が守る制度を施行日つきで並べることです。改正旅館業法は2023年12月13日施行、衛生等管理要領の改正は2025年4月1日適用、カスハラ対策の措置義務は2026年10月1日施行です。和歌山県内の旅館業の窓口は、和歌山県「旅館業法について」に載っており、和歌山市は市の生活保健課(073-488-5113)、田辺市・みなべ町・白浜町・上富田町・すさみ町は田辺保健所衛生環境課(0739-26-7934)、新宮市・那智勝浦町・太地町・北山村は新宮保健所衛生環境課(0735-21-9631)、串本町・古座川町は新宮保健所串本支所(0735-72-0525)です。橋本・岩出・海南・湯浅・御坊の各保健所も同じページにあります。「どの制度が、いつから、誰に何を求めるか」を3行で言え、所管の保健所の電話番号を1つ書けたら、このステップは終わりです。
あなたは小規模な宿の法令対応を整理するアドバイザーです。以下の材料から、社内用の「2026年の法対応1枚」を作ってください。
【材料】
・改正旅館業法: 2023年12月13日施行。宿泊拒否事由に「応じられないと説明した要求の繰り返し」を追加、特定感染症の協力要請、名簿に連絡先追加・職業削除、拒否の記録を3年保存、従業者研修は努力義務
・旅館業における衛生等管理要領の改正: 2025年4月1日適用。非対面の本人確認と玄関帳場の代替措置に新しい類型。自治体で運用開始が異なる
・改正労働施策総合推進法: 2026年10月1日施行。労働者を1人でも雇う全事業主にカスハラ防止の措置義務
・自店の所在地・客室数・従業員数: (例: 白浜町・8室・家族3人とパート2人)
・所管の保健所: (例: 田辺保健所衛生環境課)
出力: ①制度名・施行日・自店に関係する点の表 ②自店が今月やることを3つ ③保健所に確認する質問を2つ。材料にない制度の内容は書かず、推測は「仮説」と明記してください。
※そのままコピーして使えます
注意点は、民間サイトの「2026年旅館業法改正」という見出しをそのまま信じないことです。厚労省のページで施行日を確かめてから社内資料に写してください。
ステップ2: 宿泊拒否の判断基準を1枚に書く(第5条の4事由と「繰り返し」)
旅館業法第5条は、営業者は原則として宿泊を拒んではならないとし、拒める場合を限定しています。2023年改正で加わったのは、宿泊しようとする者が営業者に対し、その実施に伴う負担が過重で他の宿泊者への宿泊サービスの提供を著しく阻害するおそれのある要求を繰り返した場合です。厚労省のページは拒める例として、不当な割引やアップグレードなど過剰なサービスの繰り返しの要求、隣室に客を入れないことの繰り返しの要求、特定の従業員の指名や出勤の要求、土下座など不相応な謝罪の要求、泥酔した人が長時間の介抱を繰り返し求めること、対面や電話・メールで長時間叱責しながら不当な要求を繰り返すことを挙げています。一方で、障害のある人による筆談や介助など社会的障壁を取り除く求め、介護者や補助犬の同伴、宿の故意や過失に対する損害賠償の請求は、繰り返されても拒否事由になりません。「応じられないと一度説明し、それでも同じ要求が繰り返された」という2段階を満たしたときだけ拒否を検討する、と1枚に書いておくことが、現場の迷いと法律違反の両方を防ぐ基準です。
あなたは宿泊施設の現場ルールづくりに詳しいアドバイザーです。以下の材料から、フロントに置く「宿泊拒否の判断基準」を1枚にしてください。
【材料】
・拒める4つの事由(旅館業法第5条): 特定感染症の患者等/賭博など違法行為・風紀を乱す行為のおそれ/応じられないと説明した要求の繰り返し/施設に余裕がないとき
・拒否事由にならない例: 障害のある人の合理的配慮の求め、介護者や補助犬の同伴、宿の過失への損害賠償請求
・自店で実際に起きた要求の例: (例: 深夜のチェックイン後に無料アップグレードを3回求められた)
・判断する責任者: (例: 女将)
出力: ①要求を受けたときの手順(説明→記録→繰り返しの確認→責任者判断)②拒否できる例・できない例の対比表 ③お客様に伝える説明の言い方2パターン。材料にない法令解釈は書かず、推測は「仮説」と明記してください。
※そのままコピーして使えます

暴行や脅迫など犯罪に当たる行為は、繰り返しを待つ必要はありません。第5条の「違法行為のおそれ」に当たり、警察への通報が先です。
ステップ3: 拒否の記録様式を用意する(理由・日時・氏名・責任者、3年保存)
改正法は、特定感染症の患者等であること、または要求の繰り返しを理由に宿泊を拒んだときは、当分の間、その理由と日時、拒否された者と対応した責任者の氏名を書面または電磁的記録に記載し、3年間保存することを求めています。厚労省は2023年12月13日付の事務連絡で記録様式のサンプルを示し、大阪府「宿泊を拒む場合の対応について」のように自治体が様式を公開している例もあります。記録は「拒否した証拠」ではなく「みだりに拒んでいない証拠」なので、説明した日時と相手の反応、繰り返された回数まで書ける欄を先に作っておくと、保健所の立入りでも苦情でも説明が一度で済みます。
あなたは宿泊施設の書式づくりに詳しい事務担当です。以下の材料から、宿泊拒否の記録様式(A4・1枚)の項目と記入例を作ってください。
【材料】
・法令で求められる項目: 拒んだ理由、日時、拒否された者の氏名、対応した責任者の氏名(書面または電磁的記録で3年保存)
・自店で加えたい項目: (例: 最初に説明した日時、繰り返された回数、同席した従業員、警察や保健所に連絡したか)
・保存方法: (例: 名簿と同じ鍵付き棚/共有ドライブの「法定記録」フォルダ)
・記入例にする架空の事例: (例: 深夜2時に土下座を3回要求された)
出力: ①項目一覧と記入のルール ②記入例1件 ③3年後に廃棄する手順。法令項目は材料の範囲で書き、推測は「仮説」と明記してください。
※そのままコピーして使えます
記録の保存先は、宿泊者名簿と同じ場所にそろえると管理が楽です。名簿を電子化している宿は、同じ仕組みに「拒否記録」の表を1枚足すだけで済みます。
ステップ4: 宿泊者名簿を連絡先入りで整え、非対面チェックインは保健所に確認する
2023年改正で、宿泊者名簿の記載事項に連絡先が加わり、職業が削除されました。外国人で国内に住所のない宿泊者は国籍と旅券番号も記載し、名簿は作成の日から3年間保存します。2025年の和歌山県の外国人宿泊客は71万3,562人泊で前年比39.8%増、白浜町14万7,547人泊、和歌山市14万4,106人泊、高野町11万7,512人泊でしたから、旅券番号欄のない名簿は、県内の多くの宿で毎日のように法定事項の抜けを生みます。あわせて、2025年4月1日から適用された衛生等管理要領の改正で、非対面の本人確認と玄関帳場の代替措置に自動チェックイン機器などの新しい類型が加わりました。ただし全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会の案内にあるとおり、自治体によっては条例等の改正が必要で、運用開始時期は異なります。名簿は「氏名・住所・連絡先・外国人なら国籍と旅券番号・3年保存」の5点がそろっているかを先月分で確かめ、無人チェックインを考える宿は要領改正を根拠に所管の保健所へ運用開始の有無を電話で確認するのが、2026年の正しい順番です。
あなたは宿泊施設の行政手続きに詳しい事務担当です。以下の材料から、保健所に送る確認メールの文面を作ってください。
【材料】
・自店: (例: 白浜町の簡易宿所・6室・家族経営)
・確認したいこと1: 宿泊者名簿を電子で作成・保存する場合の記載事項と提示の方法
・確認したいこと2: 2025年4月1日適用の「旅館業における衛生等管理要領」の改正による非対面の本人確認・玄関帳場の代替措置が、和歌山県(または和歌山市)で運用開始しているか、条例改正が必要か
・現状: (例: 紙の名簿、旅券の写しは別封筒で保管、夜間は無人にしたい)
出力: ①件名 ②本文(200字前後・質問は番号つきで3つまで)③電話で聞く場合の要点メモ。制度の内容は材料の範囲で書き、推測は「仮説」と明記してください。
※そのままコピーして使えます
名簿の電子化と保健所への確認は、宿泊者名簿の電子化7ステップ|無料テンプレと保健所への確認文例【2026年9月】で手順まで書いています。
ステップ5: 感染症の協力要請文を和英で作る(発熱の客にどこまで求めるか)
改正法で営業者は、特定感染症の国内発生期間(国が国内での発生を公表してから終了を公表するまで)に限り、宿泊者に対し、症状の有無などに応じて感染防止に必要な協力を求めることができるようになりました。特定感染症とは、感染症法の一類感染症、二類感染症、新型インフルエンザ等感染症、指定感染症、新感染症です。新型コロナウイルス感染症は2023年5月8日に五類へ移行しており、特定感染症には含まれません。協力の求めの内容は、報告、客室等での待機、健康状態等の確認、その他の感染防止対策で、症状のある人には、医師の診断結果や症状の原因が特定感染症以外によることの報告、客室等での待機、健康状態の確認を求めることができます。拒めるのは特定感染症の患者等(医師が他人に感染させるおそれがほとんどないと診断した人を除く)に限られ、発生期間外の平時に発熱の客へ行う声かけは、法律上の協力要請ではなく宿からのお願いです。発熱や咳だけを理由に宿泊を拒むことはできず、宿ができるのは「症状の報告と客室での待機をお願いし、医療機関を案内する」までで、法律上の協力要請として求められるのは特定感染症の国内発生期間だけだと、和英の文面にして全員が同じ対応を取れるようにしてください。
あなたは宿泊施設の接客文に詳しいライターです。以下の材料から、体調不良のお客様への声かけ文を日本語と英語で作ってください。
【材料】
・法令上できること: 特定感染症の国内発生期間は、症状の有無に応じた報告の求め、客室等での待機のお願い、健康状態の確認。平時はお願いとしての声かけと医療機関の案内
・法令上できないこと: 発熱や咳だけを理由にした宿泊拒否。特定感染症(一類・二類・新型インフルエンザ等・指定・新感染症)の患者等でない限り拒めない
・自店の設備: (例: 客室に体温計あり、近くの夜間診療は田辺市内)
・想定場面: (例: チェックイン時に38度の発熱を申告された)
出力: ①チェックイン時の声かけ(日本語150字前後+英語)②客室待機をお願いする文 ③医療機関を案内する文。法令にない制限は書かず、推測は「仮説」と明記してください。
※そのままコピーして使えます
英語の掲示物や案内文の作り方は、館内案内を英語で作る方法|コピペテンプレ8本とチェックリスト【2026年9月】が使えます。
ステップ6: カスハラ対策の基本方針・相談窓口・就業規則を10月1日までに作る
2025年6月に公布された改正労働施策総合推進法が2026年10月1日に施行され、厚生労働省「職場におけるハラスメントの防止のために」によると、事業主には顧客等の言動に起因する問題に関する雇用管理上の措置が義務になります。指針は令和8年厚生労働省告示第51号です。措置は大きく5つに整理できます。基本方針の明確化と従業員への周知、相談窓口の整備と担当者の対応力、事実確認と被害を受けた従業員への配慮・再発防止、悪質な事案への対処方針と体制、相談者のプライバシー保護と不利益取扱いの禁止です。宿泊業では、2024年4月に株式会社ホテルグランドパレスが「カスタマーハラスメントに対する方針」を公表し、身体的・精神的な攻撃、土下座の要求、不退去や居座り、SNSへの個人情報投稿などを対象行為に挙げ、該当する場合は対応を行わず、悪質なら警察や弁護士に相談すると明記しています。家族経営の民宿でもパート1人を雇えば対象になるので、10月1日までに「方針文1枚・相談先1人・悪質時の連絡先(警察・弁護士・保健所)」の3点を就業規則か掲示で見える形にしてください。
あなたは宿泊施設の労務文書づくりに詳しいアドバイザーです。以下の材料から、カスタマーハラスメントに対する基本方針(公式サイトと館内掲示用・400字以内)を作ってください。
【材料】
・法令: 改正労働施策総合推進法(2026年10月1日施行)で事業主にカスハラ防止の措置義務。指針は令和8年厚生労働省告示第51号
・対象行為に入れたい例: (例: 暴力・暴言、長時間の拘束、土下座の要求、従業員個人への攻撃、SNSへの個人情報投稿、不当な割引や無償アップグレードの繰り返しの要求)
・自店の対応: (例: 該当時はサービス提供をお断りする、旅館業法第5条に基づき宿泊を拒むことがある、悪質な場合は警察・弁護士に相談)
・自店名と責任者: (例: 〇〇旅館・代表△△)
出力: ①基本方針(趣旨→対象行為→対応→従業員保護の順)②就業規則に加える条文案2つ。材料にない対応は書かず、推測は「仮説」と明記してください。
※そのままコピーして使えます
あなたは小規模な宿の従業員研修を設計する講師です。以下の材料から、15分で終わる「カスハラと宿泊拒否」の読み合わせ台本を作ってください。
【材料】
・教える制度: 旅館業法第5条の4つの拒否事由と「説明後の繰り返し」の条件、拒否の記録(理由・日時・氏名・責任者、3年保存)、カスハラ対策の基本方針と相談窓口
・従業員: (例: 家族3人+パート2人、うち1人は英語対応)
・過去に困った場面: (例: 深夜の長時間クレーム、隣室に客を入れるなという要求)
・相談先: (例: 女将→代表→必要なら警察110番、田辺保健所)
出力: ①台本(導入2分・制度5分・自店の手順5分・質問3分)②従業員に配る1枚の要点メモ ③次回研修で確認する3問。材料にない制度の内容は書かず、推測は「仮説」と明記してください。
※そのままコピーして使えます
就業規則の届出や相談は、所在地の労働基準監督署が窓口です。県内5署の管轄は和歌山の労働基準監督署一覧|5署の管轄・連絡先と届出7ステップ【2026年9月】にまとめています。
ステップ7: 研修と掲示をして、年1回見直す
改正旅館業法は、感染症のまん延防止と、高齢者や障害のある人など特に配慮を要する宿泊者への適切なサービスのため、従業者に必要な研修の機会を与えるよう努めることを営業者に求めています。厚労省のページが引く調査では、合理的配慮の認知度は42.6%、研修を実施している施設は13%にとどまります。障害者差別解消法の合理的配慮は2024年4月から事業者の義務です。研修は長時間でなくてよく、ステップ6の15分台本を年2回繰り返すだけで、拒否基準・記録・方針文の3枚が現場に定着します。掲示は宿泊約款、館内、公式サイト、OTAの施設案内の4か所にそろえ、日本語と英語で用意します。研修は年2回15分、掲示は4か所、見直しは毎年10月と決め、見直しのたびに厚労省の改正旅館業法ページとカスハラ対策ページの更新日を確認する、この繰り返しが「2026年の対応」を一度きりで終わらせない形です。
あなたは宿泊施設の掲示文に詳しいライターです。以下の材料から、宿泊約款・館内・公式サイトに載せる「宿泊をお断りする場合」の掲示文を日本語と英語で作ってください。
【材料】
・根拠: 旅館業法第5条。特定感染症の患者等、違法行為や風紀を乱す行為のおそれ、応じられないと説明した要求の繰り返し、施設に余裕がないとき
・自店の方針: (例: 従業員への暴言・土下座の要求・長時間の拘束があった場合は旅館業法と当館の方針に基づきご宿泊をお断りすることがあります)
・体調不良時のお願い: (例: 発熱などの症状がある場合はフロントへお知らせください。客室でのお待機をお願いすることがあります)
・自店名: (例: 〇〇旅館)
出力: ①日本語の掲示文(200字以内)②同じ内容の英語 ③OTAの施設案内欄用の短縮版(80字以内)。材料にない拒否事由は書かず、推測は「仮説」と明記してください。
※そのままコピーして使えます
掲示文は約款の一部として整えると、宿泊契約の根拠にもなります。約款の3層構造はグランピング利用規約の作り方|火気・悪天候・約款の穴埋めひな形10本【2026年9月】の考え方がそのまま使えます。
施設タイプ別の対応例
同じ和歌山の宿でも、タイプによって最初に手を付ける場所は変わります。自店に近い列から着手してください。
| 施設タイプ | 最初に効く対応 | 今週の確認項目 |
|---|---|---|
| 民宿・小規模旅館(家族経営) | 拒否基準と記録様式の2枚をフロントに置く | パートを1人でも雇っていればカスハラ措置義務の対象か |
| ペンション・簡易宿所・ゲストハウス | 外国人向けの名簿(国籍・旅券番号)と英語の掲示 | 先月の名簿に連絡先欄と旅券番号欄があるか |
| 一棟貸し・無人型 | 非対面本人確認の運用開始を保健所に確認 | 要領改正が自治体で運用開始しているか、条例が必要か |
| ホテル・大型旅館 | 基本方針の公表と相談窓口、就業規則の改定 | 10月1日までに方針文を公式サイトに載せたか |

どのタイプでも共通する土台は「拒否基準・記録様式・方針文の3枚」で、タイプによって変わるのは3枚のうちどれを最初に作るかだけです。 外国人比率の高い白浜・高野山の宿は名簿と英語掲示から、無人運営を考える一棟貸しは保健所確認から、従業員の多いホテルは方針文からが近道です。
関空から和歌山へ客が流れる泉州・南大阪の宿にも、同じ3枚が必要です。大阪府は府のページで宿泊拒否事由と記録用紙のサンプルを公開しており、泉佐野・岸和田など府管轄の市は府の保健所、堺市は市の保健所が窓口です。和歌山市と泉佐野は南海本線と阪和道で1時間圏にあり、関空で前泊した客が翌日に白浜や高野山へ移動することも珍しくありません。同じお客様が泉州と和歌山の宿で違う対応を受ければ、低い評価は両方の口コミに残ります。和歌山DX総合研究所が泉州の窓口まで書く理由は、同じ関空の客を分け合う商圏だからです。
【要注意】旅館業法改正の対応で失敗する4つのパターン
7ステップを実行しても、次の4つのどれかに当てはまると、法律違反か、従業員を守れない状態のどちらかが残ります。 順に確認してください。
失敗1: 1回の要求や無言の態度で「カスハラ」と判断して拒否する
❌ よくある間違い: 不当な割引を1回求められた時点で「カスハラなので泊められません」と断る。
⭕ 正しいアプローチ: まず応じられない理由を説明し、それでも同じ要求が繰り返されたときに拒否を検討する。拒む場合はその理由を説明し、記録を残す。
なぜ重要か: 改正法の拒否事由は「説明したうえでの繰り返し」であり、1回の要求で拒むと「みだりに宿泊を拒む」側に回り、第5条違反として50万円以下の罰金の対象になりうるからです。 厚労省も、宿泊しようとする者の状況への配慮が著しく欠けたまま拒む場合は違反に当たりうると明記しています。
失敗2: 発熱の客を「感染症だから」と断る
❌ よくある間違い: 「熱があるなら泊められない」と、症状だけで宿泊を拒む。
⭕ 正しいアプローチ: 症状の報告と客室での待機をお願いし、医療機関を案内する。拒めるのは一類・二類・新型インフルエンザ等・指定・新感染症の患者等に限ると知っておく。
なぜ重要か: 新型コロナは2023年5月8日に五類へ移行して特定感染症ではなく、発熱や咳だけでの拒否は改正法の想定外なので、「協力の求め」までが宿の権限だと全員が理解していないと一人の判断で違反が起きるからです。 症状がある人への協力の求めは、特定感染症の国内発生期間に法律が宿に与えた正当な手段です。平時はお願いとしての声かけにとどめ、発生期間に入ったら法律上の求めに切り替える、と文面を2段構えにしておいてください。
失敗3: 断ったのに記録を残さない
❌ よくある間違い: 口頭で断って終わり、日時も相手の名前も残していない。
⭕ 正しいアプローチ: 特定感染症か繰り返し要求で拒んだときは、理由・日時・拒否した相手と責任者の氏名を書面か電磁的記録に残し、3年保存する。
なぜ重要か: 記録は法令上の義務であると同時に、後日「不当に断られた」と苦情や口コミが来たときに宿が説明できる唯一の材料だからです。 厚労省のサンプル様式か大阪府の記録用紙を印刷して、名簿と同じ棚に置いておけば、その日のうちに運用が始まります。
失敗4: カスハラ対策義務化を「大きなホテルの話」と考える
❌ よくある間違い: 「うちは家族でやっているから関係ない」と、10月1日を何もせずに迎える。
⭕ 正しいアプローチ: パートを1人でも雇っていれば対象だと認識し、方針文1枚・相談先1人・悪質時の連絡先の3点を就業規則か掲示で整える。
なぜ重要か: 改正労働施策総合推進法の措置義務は企業規模を問わず労働者を雇う全事業主が対象で、2023年度の厚労省調査では宿泊業・飲食サービス業で顧客等からの著しい迷惑行為の相談があった企業が46.4%と、全業種の27.9%を大きく上回るからです。 白浜への移住準備で地域の事業者と話す中でも、「断れるようになったのは知っているが、断った後に従業員をどう守るかは決めていない」という宿が多いと感じます。
ここまでの内容は、厚労省と県の公開資料と無料の道具だけで完結します。それでも「判断基準を自店の言葉にする時間がない」「英語の掲示と方針文を一度に整えたい」という宿があるのも事実です。私たちは白浜(和歌山)への移住準備を進めながら、観光地の宿や店舗のSNS運用・集客支援に取り組んでいます。無料ヒアリングは最大60分、ご用意いただくのは自店の宿泊約款と客室数・従業員数だけで、契約前提の営業はいたしません。提案が不要なら30分の情報交換のみでも歓迎です。
備えができている宿・いない宿の違い(チェックリスト)
現在地の確認に使ってください。宿泊約款と先月の名簿を開きながら、当てはまるものにチェックを入れます。
- □ 改正旅館業法・要領改正・カスハラ義務化の3つを施行日つきで言える
- □ 第5条の4つの拒否事由と「説明後の繰り返し」の条件を1枚に書いてある
- □ 拒否の記録様式(理由・日時・氏名・責任者)があり、3年保存の場所を決めている
- □ 先月の名簿に連絡先欄と、外国人の国籍・旅券番号欄がある
- □ 発熱など症状のある客への声かけ文を日本語と英語で用意している
- □ カスハラ対策の基本方針を文章にし、従業員の相談先を1人決めている
- □ 従業員と15分の読み合わせを半年以内に1回している
- □ 宿泊約款・館内・公式サイトに「宿泊をお断りする場合」を掲示している

特に見落とされやすいのが「記録様式」で、断れるようになったと知っている宿の多くが、断った後に残す書面を用意していません。 チェックが3つ未満でも心配はいりません。7ステップは上から順に進めれば、チェックが1つずつ埋まる構成です。
宿泊業のカスハラ相談は全業種の1.7倍|研修実施は13%の今が整える理由
「法律が変わったのは分かったが、うちが急いで整える必要があるのか」と感じるかもしれません。公表済みの数字は、急ぐ理由を示しています。
まず被害の規模です。厚生労働省「令和5年度 職場のハラスメントに関する実態調査」(企業調査は2023年12月、労働者調査は2024年1月に実施)では、過去3年間に顧客等からの著しい迷惑行為の相談があった企業は全業種で27.9%でした。業種別では宿泊業・飲食サービス業が46.4%で、医療・福祉の53.9%に次ぐ高さです。労働者側でも、過去3年に顧客等からの著しい迷惑行為を受けた人は全業種で10.8%、宿泊業・飲食サービス業では16.0%でした。
次に備えの遅れです。厚労省の改正旅館業法ページが引く調査では、合理的配慮の認知度は42.6%、改正法による義務化の認知度は28.9%、研修を実施している施設は13%にとどまります。同じページが引く盲導犬の受け入れ調査では、年間で受け入れ拒否を経験した割合が52.3%、宿泊施設での拒否が19.9%でした。拒否基準を持たない宿は、断るべき要求を断れず、断ってはいけない人を断る、という両方の失敗を起こしやすい状態にあります。
実在の企業では、株式会社ホテルグランドパレスが2024年4月にカスタマーハラスメントに対する方針を公表し、対象行為を具体的に列挙したうえで、該当する場合は対応を行わないこと、悪質な場合は警察や弁護士に相談すること、従業員への教育・研修と相談・報告体制の整備を掲げました。後楽ホテルも2024年10月に同趣旨の基本方針を制定し、研修の実施と相談窓口の設置を明記しています。2026年10月1日からは、こうした方針の明確化と相談体制が、規模を問わずすべての宿の義務になります。
市場の側も待ってくれません。観光庁の宿泊旅行統計調査の2025年年間値(速報値)で、全国の延べ宿泊者数は6億5,348万人泊、外国人延べ宿泊者数は1億7,787万人泊で前年比8.2%増でした。和歌山県の外国人宿泊客は71万3,562人泊で39.8%増と、全国の伸びを大きく上回っています。厚労省の旅館業の概要によると、全国の旅館業の営業許可施設数は2024年3月31日時点で9万3,475施設と前年度より2,725施設増え、競争も増えています。宿泊業はカスハラ相談のある企業が全業種の1.7倍なのに研修実施は13%で、しかも2026年10月1日に全事業主の義務が始まる今は、先に3枚を整えた宿が従業員と口コミの両方を守る側に回れるタイミングです。 県内の宿泊需要の読み方は和歌山の宿泊者数2026|観光庁495万人泊・県547万人泊・稼働率48.4%を宿と店の打ち手に変える7ステップ【2026年10月】で扱っています。
よくある質問
Q. 旅館業法は2026年に改正されますか?
2026年10月時点で、旅館業法そのものの新しい改正の施行はありません。厚生労働省の改正旅館業法ページで確認できる最新の施行は2023年12月13日で、改正法・通知・指針の一覧にも2024年以降の資料はありません(参照日: 2026-10-27)。 2026年に宿が対応するのは、2023年改正の定着、2025年4月1日適用の衛生等管理要領の改正、2026年10月1日施行のカスハラ対策義務化の3つです。
Q. 旅館業法の2026年時点の変更点を一言で言うと何ですか?
2023年12月13日施行の改正で、宿泊拒否事由に「応じられないと説明した要求の繰り返し」が加わり、特定感染症の協力要請、名簿への連絡先追加と職業削除、拒否の記録の3年保存、研修の努力義務、事業譲渡の承継手続が定められました。現場で毎日関係するのは「拒否基準」「記録」「名簿の連絡先」の3点で、この3点を点検すれば2026年の変更点はほぼ押さえられます。
Q. 旅館業で感染症を理由に宿泊拒否できるのはどんな場合ですか?
宿泊しようとする人が特定感染症の患者等であるときです。特定感染症は感染症法の一類感染症、二類感染症、新型インフルエンザ等感染症、指定感染症、新感染症で、医師が他人に感染させるおそれがほとんどないと診断した人は除かれます。新型コロナは2023年5月8日に五類へ移行したため特定感染症ではなく、コロナ陽性や発熱だけを理由に拒むことはできません。 特定感染症の国内発生期間には、症状の報告や客室での待機などの協力を法律上求めることができます。
Q. 発熱しているお客様には何を求められますか?
特定感染症の国内発生期間であれば、症状の報告、医師の診断結果や症状の原因が特定感染症以外によることの報告、客室等での待機、健康状態の確認を法律上求めることができます。平時は宿からのお願いとして同じ内容を伝えます。どちらの場合も求められるのは「協力」であり、応じないことだけを理由に宿泊を拒むことはできない点に注意してください。 声かけは日本語と英語で用意し、近くの医療機関の案内まで一緒に渡すと、現場の判断が揺れません。
Q. カスハラ客は1回の要求でも宿泊拒否できますか?
できません。改正法が拒否事由とするのは、営業者が応じられないと説明した要求を繰り返す場合です。まず応じられない理由を説明し、それでも同じ要求が繰り返されたときに拒否を検討し、拒む場合は理由を説明して記録を残す、という順番を守ってください。 暴行や脅迫など犯罪に当たる行為は繰り返しを待つ必要がなく、警察への通報が先です。
Q. 宿泊を拒否したら何を記録しますか?
特定感染症か要求の繰り返しを理由に拒んだときは、拒んだ理由、日時、拒否された者の氏名、対応した責任者の氏名を書面または電磁的記録に記載し、3年間保存します。厚労省の事務連絡(2023年12月13日付)や大阪府のページに記録用紙のサンプルがあるので、印刷して名簿と同じ場所に置いてください。 最初に説明した日時と繰り返された回数の欄を足しておくと、後の説明が楽になります。
Q. 家族経営の民宿もカスハラ対策義務化の対象ですか?
パートやアルバイトを1人でも雇っていれば対象です。改正労働施策総合推進法は企業規模や業種を問わず、労働者を雇用するすべての事業主に2026年10月1日から措置を義務づけています。基本方針の明確化と周知、相談窓口、事後対応、悪質事案への対処方針、相談者の保護の5つを、方針文1枚と相談先1人から始めてください。 従業員が家族だけで雇用関係がない場合でも、旅館業法上の拒否基準と記録は必要です。
Q. 和歌山県内で旅館業法の相談はどこにすればいいですか?
所在地を管轄する保健所の衛生環境課です。和歌山市は市の生活保健課(073-488-5113)、田辺・白浜・みなべ・上富田・すさみは田辺保健所(0739-26-7934)、新宮・那智勝浦・太地・北山は新宮保健所(0735-21-9631)、串本・古座川は新宮保健所串本支所(0735-72-0525)です。旅館業の許可と宿泊拒否の相談は保健所、カスハラ対策の措置義務は労働局・労働基準監督署と、窓口が分かれる点を覚えておいてください。 民泊(住宅宿泊事業)の届出窓口は別で、和歌山の民泊届出件数2026|届出住宅362軒・1軒あたり宿泊者数全国1位の読み方と7ステップ【2026年10月】にまとめています。
まとめ:今日から始める3つのアクション
- 今日やること: 厚労省の改正旅館業法ページを開き、3つの制度を施行日つきで社内資料に写す。ステップ2のプロンプトで拒否基準を1枚にする
- 今週中にやること: 記録様式を印刷して名簿と同じ棚に置き、先月の名簿に連絡先欄と旅券番号欄があるか確かめる。無人チェックインを考える宿は保健所に電話する
- 今月中にやること: カスハラ対策の基本方針を文章にして相談先を1人決め、15分の読み合わせを1回行い、掲示文を和英で4か所にそろえる
7つを一気にやる必要はなく、週に1ステップでも、2026年10月1日の義務化を「拒否基準・記録様式・方針文の3枚がフロントにある宿」として迎えられます。
次回予告: 外国人のお客様から低評価の口コミが来たときの返し方は、口コミ返信 英語例文30選|低評価にも使える和訳付き【2026年8月】で公開しています。本記事のステップ5・7で英語の文面を作るときに、あわせてお読みください。
参考・出典
- 厚生労働省 通知「生活衛生関係営業等の事業活動の継続に資する環境の整備を図るための旅館業法等の一部を改正する法律の公布について〔旅館業法〕」(令和5年6月14日 生食発0614第2号): 旅館業法第4条の2(特定感染症国内発生期間に限る協力の求め)、第5条(みだりに宿泊を拒まないこと)の改正の説明(参照日: 2026-10-27)
- 厚生労働省「令和5年旅館業法の改正について」: 2023年12月13日施行、宿泊拒否事由の追加(拒める例・拒めない例)、特定感染症の定義と協力の求めの内容、名簿の連絡先追加・職業削除、宿泊拒否の記録(理由・日時・氏名・責任者、3年保存)、研修の努力義務、事業譲渡、コラムの調査数値(合理的配慮の認知42.6%・義務化の認知28.9%・研修実施13%・盲導犬受入れ拒否52.3%のうち宿泊施設19.9%)(参照日: 2026-10-27)
- 厚生労働省「改正法・通知・指針」: 改正法の条文・政省令・指針(2023年11月15日決定)・記録様式のサンプル等に関する事務連絡(2023年12月13日)。2024年以降の資料なし(参照日: 2026-10-27)
- 厚生労働省「相談窓口」: 自治体の保健所、法テラス(0570-078374)、人権相談(0570-003-110)など(参照日: 2026-10-27)
- 厚生労働省「職場におけるハラスメントの防止のために」: 顧客等の言動に起因する問題に関する事業主の措置義務、2026年10月1日施行、令和8年厚生労働省告示第51号、企業マニュアル・業種別マニュアル(参照日: 2026-10-27)
- 厚生労働省「令和5年度 職場のハラスメントに関する実態調査 結果概要」: 顧客等からの著しい迷惑行為の相談があった企業27.9%、業種別で宿泊業・飲食サービス業46.4%・医療・福祉53.9%、過去3年に受けた労働者10.8%・宿泊業・飲食サービス業16.0%(参照日: 2026-10-27)
- 厚生労働省「新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行後の対応について」: 2023年5月8日に新型インフルエンザ等感染症から5類感染症へ移行(参照日: 2026-10-27)
- 厚生労働省「旅館業の概要」: 2024年3月31日時点の営業許可施設数9万3,475施設(前年度比2,725増)、旅館・ホテル営業5万1,038、簡易宿所4万1,909(参照日: 2026-10-27)
- 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会「【厚生労働省】旅館業における衛生等管理要領の一部改正について」: 2025年4月1日適用、本人確認の方法等の見直し、自動チェックイン機による本人確認、自治体による条例改正の必要と運用開始時期の違い(参照日: 2026-10-27)
- 法令リード「旅館業法」: 第5条(宿泊拒否の制限)、第6条(宿泊者名簿)、第11条(第5条・第6条違反は50万円以下の罰金)(参照日: 2026-10-27)
- 和歌山県「旅館業法について」: 営業種別の定義、県内9窓口(和歌山市生活保健課・海南・岩出・橋本・湯浅・御坊・田辺・新宮の各保健所・新宮保健所串本支所)の電話番号(参照日: 2026-10-27)
- 大阪府「宿泊を拒む場合の対応について」: 宿泊拒否事由、記録(日時・氏名・理由・経緯、3年保存)、記録用紙サンプル(参照日: 2026-10-27)
- 和歌山新報「外国人宿泊数が過去最多 25年県内、万博効果など」(2026年5月19日): 県観光客動態調査(速報値)。外国人宿泊客71万3,562人泊・39.8%増、宿泊客総数547万人・8.0%増、白浜町14万7,547人泊、和歌山市14万4,106人泊、高野町11万7,512人泊(参照日: 2026-10-27)
- 観光庁「宿泊旅行統計調査(2025年・年間値(速報値))」(2026年2月27日公表): 全国の延べ宿泊者数6億5,348万人泊、外国人延べ宿泊者数1億7,787万人泊・前年比8.2%増、客室稼働率61.8%(参照日: 2026-10-27)
- 株式会社ホテルグランドパレス「カスタマーハラスメントに対する方針」: 2024年4月制定、対象行為の例、対応方針、従業員教育と相談・報告体制(参照日: 2026-10-27)
- 後楽ホテル「カスタマーハラスメントに対する基本方針」: 2024年10月制定、研修の実施と相談窓口の設置(参照日: 2026-10-27)
あわせて読みたい
- 宿泊者名簿の電子化7ステップ|無料テンプレと保健所への確認文例【2026年9月】: 本記事のステップ4の名簿を、記載事項の3層と保健所への確認文つきで深掘りします
- 館内案内を英語で作る方法|コピペテンプレ8本とチェックリスト【2026年9月】: ステップ5・7の英語の声かけ文と掲示文を、館内案内全体の中で整える手順です
※本記事は参照日時点の厚生労働省・和歌山県・大阪府の公開資料にもとづく一般的な整理であり、個別の宿泊拒否の可否や記録の要否は所在地の保健所に、カスハラ対策の措置義務は労働局・労働基準監督署にご確認ください。統計は各出典の公表値で、和歌山県の数値は県観光客動態調査の速報値、全国の宿泊統計は観光庁の速報値です。実績は代表およびメンバー個人としての活動を含みます。