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和歌山のインバウンド国別内訳|中国34%・欧米豪31%の読み方と7ステップ【2026年10月】

和歌山のインバウンド国別内訳|中国34%・欧米豪31%の読み方と7ステップ【2026年10月】

結論: 和歌山県の外国人宿泊客は2025年に71万4,428人泊で過去最多となり、国別では中国が34.1%、欧米豪の合計が31.2%です。ただし地区で見ると、白浜温泉は中国が約6割、高野山は中国が3%弱でフランスが約4分の1と、同じ県内でも客層はまったく違います。2026年は全国で中国が前年同月比59.0%減(8月)と急減しており、県平均ではなく「自分の地区の国別」で打ち手を組み直す年です。

この記事の要点 対象読者: 和歌山県内(白浜・田辺・那智勝浦・高野山・和歌山市など)と、関空から和歌山へ客が流れる泉州・南大阪で、宿泊・飲食・土産物・体験を営む経営者と現場担当者 読了後にできること: 自店の外国人客を国別の比率で言えるようになり、県の地区別データと重ねて「次に伸ばす市場」と「最初に整える受け皿」を1つずつ決められる状態になる

「中国の団体が消えた分、どこを埋めればいいのか分からない」

2025年11月に中国政府が日本への渡航自粛を呼びかけた直後、白浜のある施設では11月下旬の中国団体約70人分の予約が取り消され、12月以降の予約も消えたと紀伊民報が報じました。県が4月に公表した2025年の数字は過去最多でしたが、その内訳を見ると、増えた20万人泊のおよそ6割が中国でした。つまり2025年の「過去最多」は、2026年にそのまま続く前提で使える数字ではありません。

うまく動けない原因は、情報がないからではなく、県全体の合計しか見ていないからです。和歌山県は「観光客動態調査報告書」で国・地域別、市町村別、主要観光地別の外国人宿泊客数を毎年公表しています。この表を自分の地区まで下りて読むと、白浜と高野山では打ち手がまったく違うことが見えてきます。

この記事では、観光地の宿や店舗のSNS運用・集客支援に取り組む立場から、和歌山の国別内訳を自店の打ち手に変える7ステップと、そのままコピペで使える8本のプロンプト、国別対応ができている店とできていない店を分けるチェックリストを公開します。先月の予約台帳と、Googleの口コミに書かれた言語を思い出しながら読み進めてください。

目次
  1. まず結論:和歌山の国別内訳を打ち手に変える7ステップ(即効テンプレ)
  2. 和歌山のインバウンド国別内訳とは|「訪日客数」と「人泊」の違いと2025年の全体像
  3. 国別内訳を自店の打ち手に落とす7ステップ(完全版)
    1. ステップ1: 自店の外国人客を国別に数える(口コミの言語と予約サイトの国籍欄)
    2. ステップ2: 県の報告書で「自分の地区」の国別を見る
    3. ステップ3: 2026年の変化を自店の予約に当てはめる
    4. ステップ4: 地区の客層に合う「第2市場」を1つ決める
    5. ステップ5: 言語・決済・口コミ返信の受け皿を整える
    6. ステップ6: 国別の泊数差を連泊商品と閑散期商品にする
    7. ステップ7: 毎月の発表を追い、90日で見直す
  4. 地区別・業種別の国別構成と打ち手例
  5. 【要注意】国別データで失敗する4つのパターン
    1. 失敗1: 県全体の「中国34%」を自店の比率だと思い込む
    2. 失敗2: 「人泊」と「人数」、「速報値」と「報告書」を混ぜる
    3. 失敗3: 2025年の「倍増」で2026年の仕入れと人員を組む
    4. 失敗4: 「英語対応」で欧米豪とアジアを同じ扱いにする
  6. 国別対応ができている店・できていない店の違い(チェックリスト)
  7. 2026年は国別の地図が変わった|今組み直す理由を数字で
  8. よくある質問
    1. Q. 和歌山の外国人宿泊客の国籍別内訳は、どこで確認できますか?
    2. Q. 和歌山の訪日客の内訳で「人泊」と「人数」は何が違いますか?
    3. Q. 速報値の71万3,562人泊と報告書の71万4,428人泊はどちらを使えばいいですか?
    4. Q. 観光庁の87万7,270人泊と県の71万4,428人泊はなぜ違うのですか?
    5. Q. 2026年の和歌山の国別データはいつ出ますか?
    6. Q. 中国からの客が減ったら、白浜の宿はどう動けばいいですか?
    7. Q. 泉州・関空周辺の事業者にも、和歌山の国別内訳は関係ありますか?
    8. Q. 英語以外に、どの言語の対応を優先すべきですか?
  9. まとめ:今日から始める3つのアクション
  10. 参考・出典

まず結論:和歌山の国別内訳を打ち手に変える7ステップ(即効テンプレ)

最初に全体像です。県のデータを自店の数字に重ね、2026年の変化を織り込んで、次の市場と受け皿を決めるまでを7つに分けました。

ステップ やること 今日できる最初の一歩
1. 自店の国別比率 先月の外国人客を国別に数える 口コミの言語と予約サイトの国籍欄を見る
2. 地区データと比較 県の報告書で自分の地区の国別を見る 県の報告書PDFを開き地区の表を探す
3. 2026年の変化 中国減・台湾韓国欧米増を自店に当てはめる 中国客の売上比率を計算する
4. 第2市場を決める 地区の客層に合う次の国を1つ選ぶ 候補を2つに絞る
5. 受け皿を整える 言語・決済・口コミ返信を整える Googleの紹介文を英語で足す
6. 泊数と季節 国別の泊数差を連泊・閑散期商品にする 2月と10月の客室稼働を比べる
7. 月次で見直す 県・観光庁・JNTOの発表を毎月追う 発表日をカレンダーに入れる
和歌山のインバウンド国別内訳を打ち手に変える7ステップのフロー図

ポイントは順番です。多くの店は「英語メニューを作る」から始めますが、自店の国別比率(ステップ1)と地区の客層(ステップ2)を知らないまま受け皿を作ると、来ない国に向けた投資になります。先に「誰が来ているか」を数え、次に「2026年に誰が減り誰が増えるか」を重ねてから、受け皿と商品に手を付ける順番が、いちばん無駄がありません。

所要期間の目安は、ステップ1〜3が最初の1週間、ステップ4〜6が1か月目、ステップ7は毎月の習慣です。必要な道具は、県の報告書PDF、Googleビジネスプロフィールの管理画面、予約台帳、そして無料の対話型AIだけです。

和歌山のインバウンド国別内訳とは|「訪日客数」と「人泊」の違いと2025年の全体像

本記事で言う「国別内訳」とは、和歌山県の観光客動態調査報告書に載る、国・地域別の外国人宿泊客数(人泊)の構成のことです。1人が2泊すれば2人泊と数えるため、長く泊まる欧米豪の客は人数以上に大きく表れます。

似た数字との違いを先に整理します。

  • 訪日外客数(JNTO): 日本に入国した人数。2025年は4,268万3,600人で、和歌山だけの数字はない
  • 観光庁の宿泊旅行統計: 施設調査にもとづく都道府県別の推計。2025年の和歌山県は87万7,270人泊で、県の報告書より多く出る
  • 県の観光客動態調査: 市町村・観光地からの報告を積み上げた県独自の集計。2025年は71万4,428人泊で、国別・市町村別・観光地別まで分かる

この3つを混ぜると、会議で数字が合わなくなります。使い分けの詳しい説明は、和歌山のインバウンド観光客数|49.6万人と71.4万人泊・87.7万人泊の違い【2026年】にまとめてあります。

2025年の県報告書による国・地域別の上位10は次のとおりです。

国・地域 2025年(人泊) 構成比 前年比
中国 243,635 34.1% 198.0%
台湾 55,899 7.8% 123.2%
米国 42,889 6.0% 122.2%
フランス 38,152 5.3% 116.6%
香港 35,366 5.0% 72.1%
韓国 30,527 4.3% 127.4%
オーストラリア 29,428 4.1% 108.1%
ドイツ 20,735 2.9% 126.3%
スペイン 15,473 2.2% 121.1%
英国 15,317 2.1% 110.8%
和歌山県の外国人宿泊客の国別構成(2025年)を3つの市場に分けた図解

欧米豪の合計は22万2,723人泊で構成比31.2%、前年比121.8%でした。和歌山のインバウンドは「中国が3分の1、欧米豪が3分の1、台湾・香港・韓国などアジアが残り」という3つの塊で成り立っていて、全国の訪日客で最多の韓国が4.3%しかないのが最大の特徴です。 この構造は、関空から大阪・京都へ向かう客層と、和歌山まで南下する客層が違うことを示しています。

国別内訳を自店の打ち手に落とす7ステップ(完全版)

ここからが本体です。各ステップのプロンプトは、ChatGPTなどの対話型AIに貼り付けて使います。( )の中は自店の数字と県の報告書の数字だけで埋め、どちらにもない数字はAIにも入れさせないことが、8本のプロンプト共通のルールです。

ステップ1: 自店の外国人客を国別に数える(口コミの言語と予約サイトの国籍欄)

最初にやるのは、県のデータを読むことではなく、自店の数字を出すことです。宿なら宿泊者名簿の国籍欄、予約サイトなら管理画面の予約者の国・地域、飲食店や土産物店ならGoogleの口コミに書かれた言語と、クレジットカードの発行国が手がかりになります。先月の外国人客を「中国・台湾・香港・韓国・欧米豪・その他」の6区分に分けて比率を出せれば、このステップは終わりです。

あなたは観光地の宿・店舗の客層分析に詳しいアドバイザーです。以下の材料から、私の店の外国人客の国別比率を整理してください。

【材料】
・業種と場所: (例: 白浜温泉の旅館・12室)
・先月の外国人客の組数: (例: 40組)
・国別の内訳: 中国( )組/台湾( )組/香港( )組/韓国( )組/欧米豪( )組/不明( )組
・Googleの口コミで多い言語: (例: 中国語簡体字が多い、英語が少し)

出力: ①6区分の構成比 ②「不明」を減らすために次に確認すべき記録 ③数字から言える特徴を2つ。事実に基づかない推測は「仮説」と明記してください。

※そのままコピーして使えます

注意点は、正確さより「不明」の割合を減らすことです。外国語の口コミが簡体字か繁体字かで、中国と台湾・香港はある程度見分けられます。

ステップ2: 県の報告書で「自分の地区」の国別を見る

県の報告書は、県全体だけでなく、市町村別と主要観光地別の国・地域別の表を載せています。自店の地区の行を見ると、県平均との差がはっきりします。2025年の報告書では、白浜温泉・椿温泉の14万7,169人泊のうち中国が9万197人泊で約61%、高野山の11万7,512人泊では中国が3,015人泊で3%弱、代わりにフランスが2万8,852人泊で約25%でした。県平均の「中国34%」を自店に当てはめてはいけない理由は、地区によって中国の比率が3%から61%まで開いているからです。

あなたは地域観光統計の読み方に詳しいアドバイザーです。以下の県データと自店の数字を比べ、差の意味を整理してください。

【材料】
・自店の地区: (例: 勝浦温泉)
・県報告書の地区別の国別数値: (例: 中国52,853/台湾13,565/米国7,983/豪州6,010 人泊、地区合計119,404)
・自店の国別比率(ステップ1の結果): (例: 中国70%、台湾10%、欧米豪5%)

出力: ①地区平均と自店の差が大きい国を2つ ②その差が「立地・価格・予約経路」のどれで説明できそうかの仮説 ③地区に来ているのに自店に少ない国を1つ。報告書にない数字は使わず、推測は「仮説」と明記してください。

※そのままコピーして使えます

報告書は和歌山県の観光客動態調査ページからPDFで開けます。市町村別の読み方は、和歌山県の観光客数 市町村別2025|30市町村の増減と明日の打ち手【2026年9月】で詳しく扱っています。

ステップ3: 2026年の変化を自店の予約に当てはめる

2025年の県データは万博と中国の増加で膨らんだ年の数字です。2026年は様子が違います。JNTOの発表では、2026年8月の訪日外客数は309万8,900人で前年同月比9.6%減、うち中国は41万8,000人で59.0%減でした。一方で韓国は28.7%増、台湾は7.3%増、香港は9.4%増です。中国の比率が高い店ほど、2025年の売上の何割が中国だったかを先に計算し、その分が半分になっても回る体制を考えるのが2026年の最優先です。

あなたは宿泊・飲食の経営数字に詳しいアドバイザーです。以下の材料から、2026年の国別変化が私の店に与える影響を試算してください。

【材料】
・2025年の外国人売上(概算): (例: 年1,200万円)
・そのうち中国客の割合: (例: 60%)
・全国の2026年8月の国別増減(JNTO): 中国-59.0%、韓国+28.7%、台湾+7.3%、香港+9.4%、米国+1.5%
・自店の台湾・韓国・香港・欧米豪の割合: (例: 台湾10%、韓国5%、欧米豪10%)

出力: ①中国が半減した場合の外国人売上の減少額 ②伸びている国で同じ額を補うのに必要な組数 ③現実的かどうかの判断。全国の増減率を和歌山にそのまま当てはめる場合は「仮定」と明記してください。

※そのままコピーして使えます

注意点は、全国の増減率は和歌山の実績ではないことです。県の2026年の国別は2027年春の速報値まで出ません。それまでは観光庁の宿泊旅行統計の第2次速報が、都道府県別かつ国籍別の月次値を約2か月遅れで公表しているので、e-Statで和歌山県の行を追ってください。

2026年の国別変化に対して店のタイプ別に最初にやることを示す分岐図

ステップ4: 地区の客層に合う「第2市場」を1つ決める

中国の次をどこに置くかは、県全体ではなく地区の表から決めます。白浜温泉と勝浦温泉には台湾・香港・韓国が、高野山と熊野本宮にはフランス・米国・ドイツ・オーストラリアがすでに来ています。第2市場は「全国で伸びている国」ではなく「自分の地区にすでに来ていて、自店にはまだ少ない国」から選ぶのが、最も早く結果が出る決め方です。

あなたは観光地のインバウンド戦略に詳しいアドバイザーです。以下の材料から、私の店の第2市場を1つ決めてください。

【材料】
・地区にすでに来ている国(県報告書の地区別上位): (例: 中国、台湾、米国、豪州)
・自店の国別比率: (例: 中国70%、台湾10%、米国3%)
・2026年の全国の増減(JNTO 8月): 韓国+28.7%、台湾+7.3%、香港+9.4%、中国-59.0%
・自店の強み: (例: 海沿いの露天風呂、英語の話せるスタッフ1名)

出力: ①第2市場の候補を2つと、それぞれを選ぶ理由 ②最終的に1つに絞った理由 ③その国の客が予約時に確認しそうな事項を3つ。推測は「仮説」と明記してください。

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候補を2つまでに絞るのがコツです。4つも5つも並べると、受け皿づくりが全部中途半端になります。

ステップ5: 言語・決済・口コミ返信の受け皿を整える

第2市場が決まったら、その国の客が予約前に見る場所を整えます。Googleビジネスプロフィールの紹介文、予約サイトの表示言語、口コミへの返信、タッチ決済の可否の4つです。受け皿づくりで最初に効くのは、新しい多言語サイトではなく、すでにある口コミに第2市場の言語で返信することです。

あなたは観光地の宿・店舗の多言語案内が得意なライターです。以下のひな形を【材料】で書き換え、Googleビジネスプロフィール用の紹介文を日本語と(第2市場の言語)で各200字以内で作ってください。

ひな形: 「〇〇(店名)は、△△(地名)の◇◇(立地)にある(業種)です。(自慢を1〜2文)。(決済手段)が使えます。(予約方法)。」

【材料】
・店名と地名:
・立地と自慢:
・使える決済: (例: クレジットカードのタッチ決済、現金)
・予約方法: (例: Googleから、電話は日本語のみ)

【材料】にない設備・決済は書かず、推測は「仮説」と明記してください。

※そのままコピーして使えます

あなたは観光地の宿・店舗の主人です。以下の外国語の口コミに、日本語の下書きと、口コミと同じ言語の返信を各150字前後で書いてください。

【材料】
・口コミ本文: (そのまま貼り付け)
・評価: (例: 星4)
・返信で伝えたい事実: (例: 指摘された案内表示は先月英語版を追加した)

条件: 言い訳をしない/お褒めには具体的に感謝する/指摘には感謝と改善を伝える/最後に再訪を軽く誘う。事実に基づかない改善は書かず、推測は「仮説」と明記してください。

※そのままコピーして使えます

英語の返信文例は、口コミ返信 英語例文30選|低評価にも使える和訳付き【2026年8月】にまとめてあります。繁体字(台湾・香港)と簡体字(中国)は別の言語として扱ってください。

ステップ6: 国別の泊数差を連泊商品と閑散期商品にする

国によって滞在の長さがまったく違います。観光庁のインバウンド消費動向調査(2025年)では、平均泊数は全体で9.5泊、フランス18.4泊、ドイツ18.0泊、英国14.4泊、オーストラリア13.5泊に対し、台湾は6.5泊、韓国は4.0泊でした。1人当たり旅行支出もドイツ39万2千円、英国39万1千円に対し、中国24万6千円、台湾18万4千円、韓国10万5千円と開きがあります。欧米豪が多い地区は「連泊で単価を取る商品」、台湾・韓国・香港が多い地区は「短い滞在で回転させる商品」と、国別の泊数に合わせて商品を分けるのが正解です。

あなたは宿泊プランの企画者です。以下の材料から、第2市場の客に合う宿泊プランを3つ、プラン名・内容・想定泊数・ねらいの表で提案してください。

【材料】
・第2市場と平均泊数の目安: (例: フランス・18.4泊の長期旅行の途中で2泊)
・自店の立地と周辺でできること: (例: 熊野古道中辺路まで車20分、川遊び)
・閑散期: (例: 2月。県全体でも外国人宿泊が年間で最も少ない月)
・避けたいこと: (例: 大幅な値引き)

条件: 値引きではなく「この国の客がこの時期に求める過ごし方」を軸にする。推測は「仮説」と明記してください。

※そのままコピーして使えます

季節の谷も国別で見ます。県の2025年報告書では、外国人宿泊は10月が9万6,614人泊で最多、2月が2万6,846人泊で最少でした。2月の谷を埋める候補は、長期滞在で日程の自由度が高い欧米豪と、春節の時期が年によって動く台湾・香港です。

ステップ7: 毎月の発表を追い、90日で見直す

国別の地図は毎月動きます。JNTOの訪日外客数は毎月中旬、観光庁の宿泊旅行統計は月末、県の年次の速報値は4月下旬、報告書はその後に出ます。「JNTOの発表日」「観光庁の発表日」の2つをカレンダーに入れ、第2市場の増減だけを毎月1行メモする習慣が、90日後の判断材料になります。

あなたは観光統計を経営判断に使う参謀です。以下の材料から、月次の「国別1枚メモ」を作ってください。

【材料】
・今月のJNTO発表(全国): 総数( )人・前年同月比( )%、第2市場( )%、中国( )%
・今月の観光庁発表(全国): 外国人延べ宿泊( )万人泊・前年同月比( )%
・自店の今月の外国人組数と国別: (例: 35組、中国15、台湾10、欧米豪8、他2)
・先月決めた打ち手: (例: 繁体字の口コミ返信を始めた)

出力: ①全国と自店の差 ②打ち手の効果が出ているかの判断と根拠 ③来月続けること・やめることを1つずつ。数字の出典と発表日を必ず書き、推測は「仮説」と明記してください。

※そのままコピーして使えます

3か月続けても第2市場の組数が動かなければ、市場の選び方か受け皿のどちらかを疑います。90日は、口コミ返信と紹介文の変更が検索に反映されるのに十分な期間です。

地区別・業種別の国別構成と打ち手例

同じ和歌山でも、地区によって最初に効く打ち手が違います。自店に近い行から着手してください。

地区 多い国(2025年・県報告書) 最初に効く打ち手
高野山 フランス・米国・ドイツ・スペイン・英国 連泊と宿坊体験の英語・フランス語案内
白浜温泉・椿温泉 中国が約6割、次いで台湾・香港 団体依存を減らし、繁体字の個人客受け皿を作る
勝浦温泉・湯川温泉 中国・台湾・米国・オーストラリア 台湾向けの短期プランと欧米豪向けの古道連泊
熊野本宮温泉郷 中国・オーストラリア・台湾・米国 古道歩きの前後泊を英語で予約できる形に
和歌山市 14万4,106人泊で県2位(国別は報告書参照) 関空・泉州からの1泊目を取る英語の情報整備
和歌山県内4地区の外国人宿泊客の国別構成を比べた図解

白浜型(中国が過半)の店は2026年に守りの組み直し、高野山型(欧米豪が主)の店は連泊単価の積み増しと、同じ県内で攻守が逆になります。 勝浦と本宮はその中間で、中国の減少を台湾と欧米豪の両方で補う設計になります。

業種で見ると、宿は泊数、飲食は決済と言語、土産物は買物単価が効きます。消費動向調査では訪日客の支出のうち宿泊費が36.6%、買物代が27.0%、飲食費が21.9%でした。宿は欧米豪の長期滞在を取るほど宿泊費の比率が効き、土産物店は買物代の大きい中国・台湾の個人客が戻るかどうかを注視することになります。

関空から和歌山へ来る客の流れも地区の数字に表れます。関空に着いた台湾・韓国・香港の客は、泉佐野・岸和田・堺に泊まって大阪市内へ北上するか、南海本線やJR阪和線で和歌山へ南下するかの分かれ目にいます。泉州の宿や飲食店が和歌山の国別内訳を見る価値は、関空発の客が「次の晩にどこで泊まるか」を知ることにあります。和歌山DX総合研究所がこの記事で県の地区別まで下りて書く理由も、和歌山市と泉州が同じ客を前後泊で分け合う位置にあるからです。

【要注意】国別データで失敗する4つのパターン

7ステップを実行しても、次の4つのどれかに当てはまると、県平均の数字で自店の判断を誤ります。 順に確認してください。

失敗1: 県全体の「中国34%」を自店の比率だと思い込む

❌ よくある間違い: ニュースで見た「中国が34%」をそのまま自店の客層として会議で使う。

⭕ 正しいアプローチ: 地区別の表まで下りる。2025年の中国の比率は高野山で3%弱、熊野本宮で約23%、勝浦温泉で約44%、白浜温泉で約61%と、地区で20倍以上の差があります。

なぜ重要か: 県平均で受け皿を作ると、高野山の店が簡体字メニューを作り、白浜の店が欧米向け連泊プランを作るという、来ない客への投資になるからです。 白浜への移住準備で地域の事業者と話す中でも、県全体の数字だけが先に広まり、地区の表を開いた人は少ないと感じます。

失敗2: 「人泊」と「人数」、「速報値」と「報告書」を混ぜる

❌ よくある間違い: 県の速報値71万3,562人泊と報告書の71万4,428人泊、観光庁の87万7,270人泊を同じ資料に並べ、どれが正しいかで会議が止まる。

⭕ 正しいアプローチ: 数字には必ず「調査名・版・単位」を添える。社内の資料では県の報告書(人泊)を基準に固定し、観光庁の数字は全国や他県との比較にだけ使います。

なぜ重要か: 同じ2025年の和歌山の外国人宿泊に3つの数字がある以上、どれを基準にするかを先に決めないと、前年比も目標も計算できないからです。 速報値と報告書の差は1千人泊未満ですが、観光庁との差は16万人泊あります。

失敗3: 2025年の「倍増」で2026年の仕入れと人員を組む

❌ よくある間違い: 2025年に中国が198.0%になったので、2026年も同じ伸びを見込んで団体向けの仕入れや人員を増やす。

⭕ 正しいアプローチ: 2026年は全国で中国が59.0%減(8月)という前提で、中国客の売上を半分にした場合の損益を先に作る。2025年11月の渡航自粛呼びかけ直後、白浜では中国団体約70人分の予約が消えたと報じられています。

なぜ重要か: 2025年の県の増加分の約6割は中国で、その中国が2026年に急減している以上、2025年の実績は「上振れした年」として扱うのが安全だからです。 増えた側の台湾・韓国・香港は、2025年の和歌山では合わせて17%程度しかなく、中国の穴を同じ組数で埋めるのは簡単ではありません。

失敗4: 「英語対応」で欧米豪とアジアを同じ扱いにする

❌ よくある間違い: 英語メニューと英語の案内を作れば、台湾・韓国・欧米豪すべてに対応できたと考える。

⭕ 正しいアプローチ: 国別に「言語・泊数・予約経路」の3つを分ける。欧米豪は長期滞在で予約サイトとGoogleを英語で使い、台湾・香港は繁体字で短期、韓国は4.0泊と短く予約サイトの韓国語表示を見ます。

なぜ重要か: 平均泊数がフランス18.4泊、韓国4.0泊と4倍以上違う客を同じ商品で迎えると、どちらにも刺さらない中途半端なプランになるからです。 SNSの企画・運用の現場でも、言語を分けた投稿のほうが反応が分かりやすく、次の打ち手を決めやすいと感じます。

ここまでの内容は、県の報告書と無料の道具だけで完結します。それでも「地区の表を自店に当てはめる時間がない」「繁体字や英語の返信を続ける手が足りない」という店があるのも事実です。私たちは白浜(和歌山)への移住準備を進めながら、観光地の宿や店舗のSNS運用・集客支援に取り組んでいます。無料ヒアリングは最大60分、ご用意いただくのは先月の外国人客の組数だけで、契約前提の営業はいたしません。提案が不要なら30分の情報交換のみでも歓迎です。

国別対応ができている店・できていない店の違い(チェックリスト)

現在地の確認に使ってください。予約台帳と口コミ画面を見ながら、当てはまるものにチェックを入れます。

  • □ 先月の外国人客を、中国・台湾・香港・韓国・欧米豪の区分で比率にできる
  • □ 県の報告書で、自店の地区の国別上位5か国を見たことがある
  • □ 2025年の外国人売上のうち中国の割合を計算してある
  • □ 第2市場を1つ決め、理由を一言で説明できる
  • □ Googleの紹介文と口コミ返信に、第2市場の言語がある
  • □ 簡体字と繁体字を別の言語として扱っている
  • □ 欧米豪向けの連泊プランか、短期客向けの回転プランのどちらかがある
  • □ JNTOと観光庁の発表日をカレンダーに入れ、毎月1行メモしている
国別対応ができている店・できていない店の違いのチェックリスト図解

特に見落とされやすいのが「簡体字と繁体字を分ける」の項目で、ここが混ざっている店は台湾・香港の客に中国向けの案内を出してしまいます。 チェックが3つ未満でも心配はいりません。7ステップは上から順に進めれば、チェックが1つずつ埋まる構成です。

2026年は国別の地図が変わった|今組み直す理由を数字で

「2025年が過去最多なら、しばらく様子を見てもいいのでは」と感じるかもしれません。公表済みの数字は、逆を示しています。

まず全国です。観光庁の宿泊旅行統計では、2026年8月の外国人延べ宿泊者数は1,264万人泊で前年同月比10.3%減、7月は1,331万人泊で6.5%減でした。7月の国籍別では台湾が24.7%増、韓国が28.4%増、香港が49.3%増と伸びる一方、中国は44.7%減です。JNTOの8月の訪日外客数も309万8,900人で9.6%減、1〜8月の累計は2,762万6,300人で前年同期比2.7%減でした。

次に和歌山の依存度です。2025年の県報告書で中国は24万3,635人泊、前年の約12万3千人泊からほぼ倍増し、県全体の増加分の約6割を占めました。白浜温泉に限れば中国が約61%です。この構造の上で、2025年11月の渡航自粛呼びかけ直後に白浜の施設で中国団体約70人分の予約が消え、12月以降分も取り消されたと紀伊民報は伝えています。

一方で伸びている側もあります。JNTOの2026年8月は23市場中14市場で8月として過去最多を記録し、イタリアとスペインは単月の過去最高でした。高野山の2025年の欧米豪客は、フランス2万8,852人泊、米国1万2,783人泊、ドイツ1万264人泊、スペイン8,960人泊と厚みがあります。消費動向調査でも1人当たり支出はドイツ39万2千円、英国39万1千円、オーストラリア38万7千円と、中国の24万6千円を大きく上回ります。

中国が減り欧米豪と台湾・韓国・香港が伸びる2026年の地図では、地区の客層に合わせて第2市場を先に決めた店から、減った分を取り戻す側に回れます。 全国の減少局面での販路の組み直しは、南紀の宿|2026年8月訪日外客数と宿泊-14%のズレ【2026年9月】で別の角度から整理しています。

よくある質問

Q. 和歌山の外国人宿泊客の国籍別内訳は、どこで確認できますか?

和歌山県の観光客動態調査報告書です。県の観光振興課のページからPDFで開け、国・地域別、市町村別、主要観光地別の外国人宿泊客数が載っています。2025年分は「令和7年観光客動態調査報告書」で、国別の表は県全体と地区別の両方を見てください。 4月下旬に先に出る速報値は概要が中心のため、地区別と国別を掛け合わせた表まで必要なら報告書を待つのが確実です。

Q. 和歌山の訪日客の内訳で「人泊」と「人数」は何が違いますか?

人泊は「宿泊した人数×泊数」で、1人が3泊すれば3人泊です。人数は入国した人や訪れた人の頭数です。県の71万4,428という数字は人泊なので、長く泊まる欧米豪は人数以上に、1泊で移動する客は人数以下に表れます。 自店で比率を出すときも、組数か人泊かを揃えてください。

Q. 速報値の71万3,562人泊と報告書の71万4,428人泊はどちらを使えばいいですか?

社内資料では報告書の数字に統一してください。速報値は4月に先出しされる暫定の集計で、報告書は後から確定した版です。差は1千人泊未満ですが、前年比や構成比を計算する基準は1つに固定しておくと、来年の比較で迷いません。 ニュース記事の多くは速報値を使っているため、引用元の版を資料に添えてください。

Q. 観光庁の87万7,270人泊と県の71万4,428人泊はなぜ違うのですか?

調査の方法が違うからです。観光庁の宿泊旅行統計は施設への調査から推計した数字で、県の動態調査は市町村や観光地からの報告を積み上げた数字です。全国や他県と比べるときは観光庁、県内の地区別や国別を見るときは県の報告書、と役割で使い分けるのが実務では一番混乱しません。 詳しい違いは和歌山のインバウンド観光客数|49.6万人と71.4万人泊・87.7万人泊の違い【2026年】にまとめてあります。

Q. 2026年の和歌山の国別データはいつ出ますか?

県の年次の速報値は、2025年分が2026年4月23日の資料提供だったので、2026年分は2027年4月下旬が目安です。それまでは観光庁の宿泊旅行統計の第2次速報が、都道府県別かつ国籍別の月次値を約2か月遅れで公表しているので、e-Statで和歌山県の行を追うのが現実的です。 全国の国別の月次はJNTOが毎月中旬に出しています。

Q. 中国からの客が減ったら、白浜の宿はどう動けばいいですか?

まず2025年の外国人売上のうち中国の割合を出し、半分になった場合の損益を作ります。次に、白浜にすでに来ている台湾・香港の個人客を第2市場に置き、繁体字の口コミ返信と紹介文から始めてください。団体の穴を団体で埋めようとせず、個人客の受け皿を先に作るほうが、2026年の局面では回復が早いと考えています。 具体的な7ステップは、訪日外国人2025年統計|南紀の宿・飲食のインバウンド集客7ステップ【2026年9月】も参考になります。

Q. 泉州・関空周辺の事業者にも、和歌山の国別内訳は関係ありますか?

あります。関空に着いた台湾・韓国・香港の客が、泉佐野や岸和田で1泊して和歌山へ南下するか、大阪市内へ向かうかで、泉州の宿の客層が決まるからです。和歌山市の14万4,106人泊が前年比51.4%増だったという数字は、関空から南へ流れる客が増えた証拠として、泉州側でも使えます。 自店の国別比率を出す手順は和歌山の店とまったく同じです。

Q. 英語以外に、どの言語の対応を優先すべきですか?

地区の国別上位で決めます。白浜・勝浦なら繁体字(台湾・香港)、高野山ならフランス語とドイツ語、熊野本宮なら英語で十分なことが多いです。和歌山では韓国が4.3%と全国の構成より小さいため、韓国語を最優先にする根拠は、地区の表に韓国が上位で出ている場合に限られます。 対話型AIを使えば、紹介文と口コミ返信を複数言語で用意する手間はほとんど変わりません。

まとめ:今日から始める3つのアクション

  1. 今日やること: 先月の外国人客を6区分で数え、ステップ1のプロンプトで比率を出す
  2. 今週中にやること: 県の報告書PDFで自店の地区の国別上位5か国を見て、第2市場の候補を2つに絞る
  3. 今月中にやること: 第2市場の言語でGoogleの紹介文を足し、口コミ返信を始め、JNTOと観光庁の発表日をカレンダーに入れる

7つを一気にやる必要はなく、週に1ステップでも90日後には「県平均」ではなく「自店の国別」で判断できる状態になります。

次回予告: 県の市町村別データを業種別の打ち手に落とす和歌山県の観光客数 市町村別2025|30市町村の増減と明日の打ち手【2026年9月】を公開しています。地区の表を開くときに、あわせてお読みください。

参考・出典

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※本記事の統計は各出典の公表値をもとに構成しており、全国の増減率を和歌山の地区に当てはめる部分は仮定です。実績は代表およびメンバー個人としての活動を含みます。

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河原 将太株式会社Tip 代表取締役社長

東京都立大学在学中に事業を開始し法人化。大手エネルギー関連企業へのAIコンサルティング、上場企業を含む20社以上へのコンサルティング提供、1投稿で1億回以上再生されたSNSコンテンツの企画に携わる(実績は代表およびメンバー個人としての活動を含む)。現在は和歌山の企業・観光事業者へのSNS・AI・DX支援と、県内のホテル・リゾート開発構想に取り組む。詳しいプロフィール

本記事は、株式会社Tipが公開情報・一次情報・実務での検証結果をもとに作成し、必要に応じて更新しています。掲載内容は最終更新日時点の情報です。

公開日: 2026.10.24 最終更新日: 2026.10.24