
結論: 和歌山県内で働く外国人労働者は、2025年10月末時点で6,808人(前年比1,097人増・19.2%増)と、届出が義務化された2007年以降で過去最多です。雇っている事業所は1,264所で、その57.5%は従業員30人未満の小さな事業所です。在留資格別では技能実習が2,552人、特定技能が1,471人で、特定技能は1年で64.2%増えました。ただし「和歌山全体で増えている」ことと「あなたの町と業種で採れる」ことは別で、田辺のハローワーク管内では外国人労働者の33.2%が宿泊・飲食で働く一方、御坊管内では2.7%しかいません。しかも飲食店が使う特定技能「外食業」は2026年4月13日から新規受入れが原則停止、技能実習は2027年4月1日に育成就労へ切り替わります。2026年に和歌山の宿や店がやることは、県の合計を眺めることではなく、自分の地域・業種の行を写し、使えるルートを宿泊分野と外食業分野で分けたうえで、2027年までの採用の順番を決めることです。
この記事の要点 対象読者: 和歌山県内で宿・民宿・飲食店・食品加工・農業・介護・建設を営み、「県内で外国人は実際に何人、どの業種で働いているのか」「うちの規模でも採れるのか」を一次資料で確かめたい経営者と現場担当者。泉州・南大阪(泉佐野・岸和田・堺・泉南・阪南・貝塚・関空周辺)や関西・三重で、和歌山の事業所と人材を取り合う立場の方。商工会・金融機関に出す計画書に「人手の確保策」を数字で書きたい方 読了後にできること: 和歌山労働局・出入国在留管理庁・厚生労働省の3種類の統計を正しく引用し、自分の地域と業種の外国人労働者数を1行で言えるようになり、宿泊分野か外食業分野かで使えるルートを分けて、来月の採用の一手を1つ決められる状態になる
「求人を出しても半年来ない。外国人の方を雇うにしても、うちみたいな6室の宿で本当に採れるんですか。」
白浜への移住準備で地域の事業者と話す中で、外国人の採用の話はこの一言から始まることが多いです。県の数字は増え続けています。外国人労働者は2021年からの4年で約2倍、特定技能は約14倍になりました。それでも現場の実感は「隣の工場やみかん農家にはいるが、宿や店で働く人はまだ見かけない」「制度が毎年変わって、どこから手を付ければいいか分からない」に分かれます。数字と実感が食い違うのは、外国人労働者の増え方が県内で均等ではなく、業種と地域と在留資格に強く偏っているからです。
偏りの正体は、和歌山労働局が2026年1月30日に公表した届出状況に出ています。県内6,808人のうち製造業が2,509人で36.9%を占め、宿泊業・飲食サービス業は637人で9.4%です。地域で見ると、和歌山のハローワーク管内が4,057人で全体の59.6%ですが、宿泊・飲食で働く人の割合は田辺管内が33.2%と突出しています。つまり「和歌山で外国人が増えている」の中身は、和歌山市周辺の製造業と、田辺・白浜・新宮の宿泊・飲食で、まったく違う話です。
この記事では、和歌山労働局・出入国在留管理庁・厚生労働省・農林水産省の一次資料から、和歌山の外国人労働者数を「総数・在留資格・国籍・業種・地域・事業所規模」の6つに分けて整理し、その数字を宿や店の採用計画に落とす7ステップと、そのままコピペで使える8本の文面、計画書に書く前に確認する8項目を公開します。使う数字は、2026年10月14日時点で一次資料で確認できたものだけです。手元に自店の「来年までに必要な人数と業務」のメモを用意しながら、読み進めてください。
目次
- まず結論|和歌山の外国人労働者数を採用計画に使う7ステップ(即効テンプレ)
- 和歌山の外国人労働者数とは|「在留外国人数」「特定技能人数」との違いと2026年の中身
- 業種別・地域別に見る和歌山の外国人労働者|田辺管内は宿泊・飲食が33%、和歌山市周辺は製造業
- 和歌山の外国人労働者数を採用計画に落とす7ステップ(完全版)
- 業種別|和歌山の外国人労働者数で見る数字と2026年のルート
- 【要注意】和歌山の外国人労働者数の読み方で失敗する4つのパターン
- 計画書・会議で使う前に確認する8項目(チェックリスト)
- 全国257万人・大阪20.8万人と比べる|和歌山の6,808人は「少ないが伸びが速く、小さな事業所が主役」
- よくある質問
- まとめ:今日から始める3つのアクション
- 参考・出典
まず結論|和歌山の外国人労働者数を採用計画に使う7ステップ(即効テンプレ)
最初に全体像です。上から順に進めれば、県の「過去最多」に振り回されずに、自分の地域と業種で採れるルートと時期を、根拠つきで決められます。
| ステップ | やること | 今日できる最初の一歩 |
|---|---|---|
| 1. 3つの統計を書き分ける | 労働者数6,808人・在留1万1,529人・特定技能1,471人を混ぜない | 本記事の表から3つの数字と出典を写す |
| 2. 地域と業種の行を写す | 自分のハローワーク管内と業種の人数を写す | 田辺・新宮・和歌山など自分の管内を確認する |
| 3. 自店の人員計画を分ける | 「いつ・何人・どの業務」に分ける | 来年までに足りない業務を書き出す |
| 4. ルートを選ぶ | 宿泊分野か外食業分野かで使える在留資格を分ける | 自店の仕事が「宿泊」か「外食」かを決める |
| 5. 賃金と費用を積む | 最低賃金1,101円と「日本人と同等以上」から逆算する | 求人票の時給を1,101円以上に直す |
| 6. 受け皿を整える | 住まい・日本語・館内案内・相談窓口を用意する | 県のサポートデスクの電話番号を控える |
| 7. 来月の一手を1つ決める | 協議会加入・相談・求人のどれか1つに絞る | 来月やることを1行で書く |

ポイントは、ステップ2で自分の地域の行を見ることと、ステップ4で宿泊と外食を分けることです。和歌山県の外国人労働者6,808人のうち宿泊業・飲食サービス業は637人で、そのうち特定技能は136人、技能実習は77人、留学生などの資格外活動は120人、技術・人文知識・国際業務は147人と、宿や店で働く外国人の在留資格は1つに偏っておらず、「特定技能が止まったから雇えない」とも「技能実習で呼べばいい」とも言えないのが2026年の和歌山です。県の合計だけを見て「外国人は増えているから来年も採れる」と計画書に書くと、外食業の停止と育成就労への切り替えで前提が崩れます。
所要時間の目安は、ステップ1〜2が本記事の表を写して30分、ステップ3〜5が自店の人員表と求人票を開いて2時間、ステップ6〜7が翌週までです。使うのは労働局と入管庁の公開資料、自店の人員表、無料のAIだけで、費用はかかりません。
和歌山の外国人労働者数とは|「在留外国人数」「特定技能人数」との違いと2026年の中身
本記事で言う外国人労働者数とは、和歌山労働局が毎年10月末時点で集計する「外国人雇用状況の届出状況」の人数です。すべての事業主は外国人を雇い入れたとき・離職したときにハローワークへ届け出る義務があり、その届出を積み上げた数なので「県内の事業所で雇われて働いている外国人」を表します。特別永住者と在留資格「外交」「公用」の人は含みません。和歌山の外国人に関する統計は3種類あり、数え方が違います。
- 外国人労働者数: 和歌山労働局の届出状況。2025年10月末で6,808人。事業主の届出ベースで「県内の事業所で働く人」を数える。届出をしていない事業所の分は入らない
- 在留外国人数: 出入国在留管理庁の在留外国人統計。2025年末で和歌山県1万1,529人(前年末比13.7%増)。住民として県内に住む外国人を数えるため、働いていない家族・留学生・特別永住者1,432人も含む
- 特定技能の人数: 労働局の届出では2025年10月末で1,471人、入管庁の在留統計では2025年末で1,690人。時点と数え方が違うため同じ県でも数字がずれる
同じ「和歌山の外国人」でも、働いている人は6,808人、住んでいる人は1万1,529人、特定技能で在留する人は1,690人(届出ベースでは1,471人)と3つの数字があり、計画書にはどの統計の数字かを必ず書き添える必要があります。和歌山労働局の「外国人雇用状況」の届出状況(令和7年10月末時点)によると、2025年10月末の在留資格別の内訳は、技能実習2,552人(37.5%・前年比15.4%増)、専門的・技術的分野2,516人(37.0%・同38.0%増。うち特定技能1,471人、技術・人文知識・国際業務811人)、身分に基づく在留資格999人(14.7%・同2.5%減)、資格外活動475人(7.0%・同15.6%増。うち留学345人)、特定活動266人(3.9%)でした。

国籍別も並べておきます。同じ労働局の資料によると、ベトナムが1,937人(28.5%・前年比6.3%増)で最多、次いでインドネシア1,547人(22.7%・同69.1%増)、フィリピン761人(11.2%・同2.0%増)、ネパール539人(7.9%・同39.6%増)、ミャンマー525人(7.7%・同43.1%増)、中国500人(7.3%・同6.4%減)です。1年で最も増えたのはインドネシアの632人で、県内の特定技能1,471人のうちインドネシア国籍は549人、ベトナム国籍は436人、ミャンマー国籍は235人でした。
推移も見ておきます。労働局の参考表によると、県内の外国人労働者数は2021年10月末の3,390人から、2022年3,816人、2023年4,682人、2024年5,711人、2025年6,808人と増え、4年で約2.0倍です(本記事計算)。特定技能は2021年の103人から2025年の1,471人へ約14倍になりました(本記事計算)。全国では、厚生労働省の「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和7年10月末時点)によると外国人労働者は257万1,037人(前年比11.7%増)、特定技能は28万6,225人(同38.3%増)で、和歌山の伸び率19.2%は全国平均を上回っています。
業種別・地域別に見る和歌山の外国人労働者|田辺管内は宿泊・飲食が33%、和歌山市周辺は製造業
県の合計を自分の町と業種に引き直すと、偏りが見えてきます。和歌山労働局の別表4・別表5から、2025年10月末の産業別の人数と、ハローワーク管轄別の人数を並べます。
| 産業 | 外国人労働者数 | 構成比 | 雇用事業所数 |
|---|---|---|---|
| 製造業(うち食料品製造業1,112人) | 2,509人 | 36.9% | 312所 |
| 医療・福祉(うち介護事業818人) | 1,055人 | 15.5% | 179所 |
| 卸売業・小売業 | 889人 | 13.1% | 166所 |
| サービス業(他に分類されないもの) | 660人 | 9.7% | 93所 |
| 宿泊業・飲食サービス業(宿泊業369人・飲食店267人) | 637人 | 9.4% | 156所 |
| 建設業 | 415人 | 6.1% | 145所 |
| 農業・林業 | 186人 | 2.7% | 56所 |
| 漁業 | 14人 | 0.2% | 6所 |
宿泊業・飲食サービス業の637人は前年の497人から28.2%増え、県内の産業別では医療・福祉の31.5%増に次ぐ2番目に高い伸びですが、人数では製造業の4分の1で、宿泊業は61事業所で369人、飲食店は94事業所で267人と、1事業所あたり数人の規模で雇われています。製造業の増加は食料品製造業の1,112人が中心で、介護事業も818人と、宿や店より先に工場と施設が外国人を受け入れてきた構造です。
地域別は、ハローワークの管轄で分かれます。和歌山公共職業安定所管内が667事業所・4,057人(59.6%・前年比16.3%増)、田辺管内が195事業所・829人(同30.1%増)、橋本管内が93事業所・470人(同27.4%増)、湯浅管内が85事業所・439人(同39.4%増)、新宮管内が111事業所・437人(同21.7%増)、御坊管内が64事業所・373人(同4.2%増)、海南管内が49事業所・203人(同9.7%増)です。産業の中身は管内で正反対で、田辺管内の829人のうち宿泊業・飲食サービス業は275人(33.2%)、新宮管内は437人のうち96人(22.0%)なのに対し、和歌山管内は4,057人のうち220人(5.4%)、御坊管内は373人のうち10人(2.7%)、湯浅管内は439人のうち8人(1.8%)です。

宿泊・飲食で働く637人の中身も確認しておきます。在留資格別では、技術・人文知識・国際業務が147人、特定技能が136人、留学生などの資格外活動が120人、永住者などの身分に基づく在留資格が92人、技能実習が77人、特定活動が40人です。国籍別ではミャンマーが147人、ネパールが133人で、この2か国で宿泊・飲食の44%を占めます(本記事計算)。ベトナムは96人、フィリピンは52人、インドネシアは46人でした。製造業ではベトナム859人・インドネシア715人が中心なので、同じ県内でも宿や店に来る人の出身国は工場とは違います。
事業所の規模も見ておきます。外国人を雇う1,264事業所のうち、従業員30人未満が727所(57.5%)で、そこで働く外国人は1,883人、1事業所あたり2.6人です。30〜99人の事業所は319所で1,681人、100〜499人は192所で1,964人、500人以上は26所で1,280人でした。小さな宿や店が「1人か2人」から始めている数が、県内の雇用事業所の半分以上を占めています。
和歌山の外国人労働者数を採用計画に落とす7ステップ(完全版)
ここからが本体です。各ステップの文面は、ChatGPTなどの対話型AIに貼り付けて使います。8本すべてを使う必要はなく、ステップ4の「ルートを分ける」とステップ5の「賃金と費用を積む」の2本だけでも、採用計画は「外国人を雇いたい」から「宿泊分野で来年4月までに1人、時給1,150円で」の話に変わります。初めての方も、始め方は次の3行だけです。
- スマホのアプリストアで「ChatGPT」の公式アプリを入れる(無料版で十分です)
- メールアドレスで登録する(3分ほどで終わります)
- この記事の文面をコピーして貼り付け、( )の中を自分の店のことに書き換えて送信する
ステップ1: 県の3つの統計を書き分ける
最初にやることは、「外国人労働者数6,808人(労働局・2025年10月末)」「在留外国人数1万1,529人(入管庁・2025年末)」「特定技能1,471人(労働局)または1,690人(入管庁)」の3つを、調査名と時点とセットで書き写すことです。計画書に「和歌山でも外国人が1万人を超えた」とだけ書くと、審査担当者は「働いている人は何人?」と必ず聞きます。2026年10月時点で引用できる最新の年次の数字は、労働局が2026年1月30日に公表した2025年10月末の値と、入管庁が2026年に公表した2025年末の値の2つで、2026年10月末の値は例年どおりなら2027年1月末の公表になります。
あなたは地域の労働統計を読み解くアドバイザーです。以下の材料から、私の計画書に書く外国人雇用の数字を整理してください。
【材料】
・労働局の値: (例: 和歌山県の外国人労働者6,808人・前年比19.2%増、事業所1,264所。2025年10月末、2026年1月30日公表)
・入管庁の値: (例: 和歌山県の在留外国人1万1,529人・前年末比13.7%増、うち特定技能1,690人。2025年末)
・労働局の特定技能: (例: 1,471人・前年比64.2%増)
・私の業種と計画: (例: 白浜で8室の宿を営み、2027年までに調理補助と接客で2人を採りたい)
出力: ①3つの数字を1行ずつ調査名・時点つきで ②私の計画に直接関係する数字はどれか ③この数字だけでは分からないことを3つ。材料にない数値を補わず、事実に基づかない推測は「仮説」と明記してください。
※そのままコピーして使えます
注意点は、労働局と入管庁の特定技能の数を足したり平均したりしないことです。1,471人は「事業主が届け出た働いている人」、1,690人は「県内に住む在留者」で、どちらか1つに決めて書きます。
ステップ2: 自分の地域と業種の行を写す
次に、自分のハローワーク管内と業種の行を写します。田辺管内(田辺市・白浜町・みなべ町など)なら829人のうち宿泊・飲食が275人、新宮管内なら437人のうち96人、和歌山管内なら4,057人のうち220人です。田辺管内では外国人労働者の3人に1人が宿や店で働いているのに対し、御坊管内では約37人に1人、湯浅管内では約55人に1人で、同じ県内でも「近所の宿で外国人が働いている」という当たり前の度合いが地域で10倍以上違います(本記事計算)。自分の管内がどこかは和歌山の外国人雇用手続き|届出7ステップとハローワーク管轄【2026年9月】の管轄表で確認できます。
あなたは地域の雇用統計を読み解くアドバイザーです。以下の材料から、私の地域と業種の外国人雇用の現在地を整理してください。
【材料】
・私のハローワーク管内の値: (例: 田辺管内 195事業所・829人・前年比30.1%増。うち宿泊業・飲食サービス業275人・33.2%)
・県の業種の値: (例: 宿泊業・飲食サービス業637人・前年比28.2%増。宿泊業61事業所369人、飲食店94事業所267人)
・在留資格の内訳: (例: 宿泊飲食637人のうち技人国147・特定技能136・資格外活動120・身分系92・技能実習77)
・私の業種と規模: (例: 白浜の8室の宿。従業員6人)
出力: ①私の地域で同業がどの在留資格で雇っているかの傾向 ②1事業所あたりの人数の目安(県の事業所数と人数から) ③私の規模で現実的な採用人数の範囲(仮説として)。材料にない数値を補わず、事実に基づかない推測は「仮説」と明記してください。
※そのままコピーして使えます
注意点は、ハローワークの管轄と市町村の境が一致しない場合があることです。管内の数字は「その安定所に届け出た事業所」の積み上げなので、自店の所在地で判断してください。
ステップ3: 自店の人員計画を「いつ・何人・どの業務」に分ける
県の数字が頭に入ったら、自店の側を整理します。「人が足りない」を、「2027年4月までに、客室清掃と朝食配膳で1人、週40時間」のように、時期・人数・業務・時間に分けます。特定技能は分野ごとに従事できる業務が決まっていて、宿泊分野はフロント・企画広報・接客・レストランサービスなどの宿泊サービスの提供に従事する業務が対象なので、自店の「足りない業務」がその範囲に入るかどうかで、使えるルートが先に決まります。業務の整理は和歌山の中小企業の人手不足対策|採用が難しい前提で回す7ステップ【2026年8月】の棚卸しの手順が使えます。
あなたは小さな宿や店の人員計画を手伝うアドバイザーです。以下の材料から、採用が必要な業務を「いつ・何人・どの業務・何時間」に分けてください。
【材料】
・いまの従業員と担当: (例: 家族3人+パート3人。清掃・配膳・フロント・調理)
・足りなくなる時期と理由: (例: 2027年3月にパート1人が退職、繁忙期は7〜8月と年末)
・人でなくても回せそうな仕事: (例: 予約返信、口コミ返信、翻訳)
・採用で埋めたい仕事: (例: 客室清掃、朝食の配膳、チェックイン対応)
出力: ①採用で埋める業務と、機械やAIで減らす業務を分ける ②採用が必要な業務を「時期・人数・業務・週の時間」の表で ③宿泊サービスの提供に当たる業務とそれ以外を分ける(仮説として)。材料にない人数を補わず、事実に基づかない推測は「仮説」と明記してください。
※そのままコピーして使えます
注意点は、業務の線引きを自分で断定しないことです。分野ごとの業務範囲と付随業務の扱いは、観光庁の宿泊分野における外国人材受入れ(在留資格「特定技能」)のページと運用要領で確認してください。
ステップ4: 在留資格のルートを宿泊分野と外食業分野で分ける
ここが最も重要なステップです。2026年の和歌山で宿や店が新しく外国人を呼ぶとき、使えるルートは仕事の種類で分かれます。農林水産省の外食業分野における外国人材の受入れについてによると、外食業分野の特定技能1号は在留者数が2026年2月末で約4万6千人となり、受入れ見込数(上限)5万人を5月頃に超える見込みだったため、2026年4月13日以降に受理した在留資格認定証明書交付申請は不交付、在留資格変更許可申請は原則不許可になりました。一方で在留期間更新は通常どおり審査され、外食業分野で特定技能1号として在留する人の転職に伴う申請も通常どおりです。飲食店が「これから海外や留学生から外食業の特定技能で呼ぶ」ルートは2026年4月13日で止まりましたが、旅館・ホテルが使う宿泊分野は止まっておらず、入管庁の資料では宿泊分野の受入れ見込数1万4,800人に対して在留者は2,771人(2026年7月末・速報値)で充足率18.7%と、枠に大きな余裕があります。

あなたは外国人雇用の制度に詳しいアドバイザーです。以下の材料から、私の店で使える在留資格のルートを分けてください。制度の最新の運用は公式資料で確認する前提で、断定せず整理してください。
【材料】
・私の業種: (例: 白浜の旅館。宿泊業の許可で営業、館内に食事処あり)
・採りたい業務: (例: 客室清掃と朝食配膳、チェックイン対応)
・確認済みの事実: 外食業分野の特定技能1号は2026年4月13日以降の新規申請が原則停止(更新・外食業内の転職は継続)。宿泊分野は受入れ見込数1万4,800人に対し在留2,771人(2026年7月末速報)。技能実習は2027年4月1日に育成就労へ移行
・いま店にいる外国人: (例: 留学生アルバイト1人、いない など)
出力: ①私の業務が「宿泊分野」「外食業分野」「どちらでもない」のどれに近いか(仮説として) ②2026年中に使えるルートと、2027年4月以降に変わる点 ③公式資料で確認すべき項目3つ。材料にない制度を補わず、事実に基づかない推測は「仮説」と明記してください。
※そのままコピーして使えます
あなたは宿の採用担当を手伝うライターです。以下のひな形を【材料】で書き換え、特定技能「宿泊」で働く人向けの求人条件メモを200字以内で作ってください。
ひな形: 「〇〇(宿名・所在地)では、△△(業務)を担当する方を□人募集します。勤務は週◇時間、時給◎円(和歌山県最低賃金1,101円以上)、住まいは(寮・借上げ・なし)。日本語は(会話レベル)。入社時期は(年月)。」
【材料】
・宿名と所在地:
・業務と人数: (ステップ3の表から)
・時給と住まい:
・入社時期:
条件は【材料】にあるものだけを書き、用意していない住まいや手当は書かず、事実に基づかない推測は「仮説」と明記してください。
※そのままコピーして使えます
注意点は2つあります。1つ目は、技能実習の扱いです。出入国在留管理庁の育成就労制度の制度概要・関係法令によると、育成就労制度は一部の規定を除き2027年(令和9年)4月1日に施行されます。いま技能実習で働く人の経過措置と、2027年以降の新規受入れの条件は入管庁の資料で確認してください。2つ目は、宿泊分野で初めて特定技能外国人を受け入れる場合、観光庁のページによると2024年6月15日以降は在留諸申請の際に宿泊分野特定技能協議会の構成員であることを明らかにする書類の提出が必要な点です。外食業停止後の飲食店の選択肢は特定技能「外食業」受け入れ停止で何が変わるか|南紀の宿・飲食が今週打つ手【2026年9月】で扱っています。
ステップ5: 最低賃金1,101円と「同等以上」から賃金と費用を積む
ルートが決まったら、賃金を決めます。和歌山労働局の和歌山県最低賃金の改定の報道発表(PDF)によると、和歌山県の最低賃金は2026年10月3日から時間額1,101円(改定前1,045円から56円引上げ)になりました。県内で働くすべての労働者に適用されるので、外国人の求人票も1,101円未満では出せません。特定技能の報酬は「日本人が従事する場合と同等以上」が要件なので、最低賃金ぎりぎりではなく、同じ業務の日本人スタッフの時給を基準に置き、そこに住まい・渡航・登録支援機関への支援委託費を月額に直して積むのが2026年の和歌山での現実的な計算です。支援委託費や送出しの費用は機関ごとに違うため、本記事では金額を書きません。必ず複数の見積りで確認してください。
あなたは小さな宿や店の採用コストを整理するアドバイザーです。以下の材料から、外国人1人を採用したときの月額の総費用を仮の計算で出してください。
【材料】
・同じ業務の日本人スタッフの時給: (例: 1,150円)
・週の労働時間: (例: 40時間)
・住まいの費用: (例: 借上げアパート月4万円のうち本人負担2万円)
・支援委託費や渡航費の見積り: (登録支援機関などの見積りがあればその額。なければ「未確認」と書く)
・和歌山県最低賃金: 1,101円(2026年10月3日〜)
出力: ①月額の賃金(時給×時間×4.33週で概算) ②会社負担の住まい・支援費を足した月額総額 ③日本人スタッフを1人採った場合との差 ④未確認の費用の一覧。見積りがない費用を推定で埋めず、事実に基づかない推測は「仮説」と明記してください。
※そのままコピーして使えます
注意点は、1,101円への改定が10月3日に発効していることです。すでに出している求人票や雇用契約書の時給が1,045円のままなら、先に直してください。改定の実務は和歌山 最低賃金 2026|1,101円は10月3日から【2026年9月】で扱っています。
ステップ6: 受け皿を整える(住まい・日本語・館内案内・相談窓口)
賃金が決まったら、働き始めてから困らない受け皿を用意します。住まい、仕事の手順書、館内案内の多言語化、そして困ったときに本人と事業者が相談できる窓口です。和歌山県の外国人材雇用に関する支援事業のページによると、県はWAKAYAMA外国人材雇用サポートデスク(和歌山市本町1-22 Wajima本町ビル1F、電話050-2018-1718)を設け、県内企業と県内で就職を希望する外国人からの相談に、専門アドバイザーが無料で応じています。相談は電話・メール・Web相談(要予約)・来所相談(要予約)で、相談時間は平日10時から17時です。外国人を初めて雇う和歌山の事業者が最初に電話すべき先は、民間の紹介会社ではなく、県が無料で運営しているこのサポートデスクです。
あなたは宿や店の外国人スタッフの受け入れ準備を手伝うアドバイザーです。以下の材料から、入社日までに用意するものの一覧を作ってください。
【材料】
・採用する人の在留資格とルート: (例: 特定技能「宿泊」1号、登録支援機関に支援を委託)
・業務: (ステップ3の表から)
・用意できる住まい: (例: 従業員寮の1室、借上げアパート)
・いまある手順書や館内案内の言語: (例: 日本語のみ)
・相談先: (例: WAKAYAMA外国人材雇用サポートデスク 050-2018-1718、登録支援機関の担当者)
出力: ①入社前に揃えるもの(住まい・生活用品・口座・通信)②業務で揃えるもの(手順書・写真つきチェック表・館内案内の翻訳)③本人と店の相談先の一覧 ④店側で決めておくルール3つ。材料にないものを補わず、事実に基づかない推測は「仮説」と明記してください。
※そのままコピーして使えます
注意点は、特定技能の協力確認書など市町村への提出書類を忘れないことです。在留申請の前に出す書類は特定技能の協力確認書は在留申請前に田辺市へ|事業所と住居地で2通【2026年9月】で扱っています。
ステップ7: 来月の一手を1つ決める
ステップ1〜6で分かった「県・地域・自店の業務・ルート・賃金・受け皿」を1行にまとめ、来月やることを1つだけ決めます。和歌山の宿や店の来月の一手は、「外食業の再開を待つ」でも「2027年の育成就労を待つ」でもなく、宿泊分野で採るなら協議会加入の準備、飲食店ならいまいる人の更新と留学生アルバイトの受け皿づくり、どちらか1つに絞るのが、最も早く結果が出る動き方です。労働局の2026年10月末の値は2027年1月末の公表見込みで、それを待つと採用の1年が過ぎます。
あなたは小さな事業者の実行計画を支援するアドバイザーです。以下の材料から、来月試す一手を1つに絞ってください。
【材料】
・私の地域と業種の現在地: (例: 田辺管内、宿泊飲食の外国人275人・33.2%。自店は8室の宿)
・採用が必要な業務と時期: (ステップ3の表)
・選んだルート: (例: 特定技能「宿泊」。協議会未加入)
・賃金と費用の見込み: (ステップ5の結果)
・受け皿の準備状況: (例: 寮あり、手順書は日本語のみ)
・使える時間(週に何時間)と予算:
出力: ①来月の一手を1つ(誰が・何を・どこに・いつ) ②効いたかどうかを判断する数字を1つと数え方(例: 応募数、面接数、協議会加入の完了日) ③やらないと決めること2つ ④材料から判断できない点。成果の人数を約束せず、事実に基づかない推測は「仮説」と明記してください。
※そのままコピーして使えます
注意点は、県の統計で効果を測ろうとしないことです。あなたの一手の効果は県の6,808人には現れません。効果は「問い合わせた日」「応募数」「入社日」で数えてください。
業種別|和歌山の外国人労働者数で見る数字と2026年のルート
同じ県の統計でも、業種によって見るべき行と2026年に使えるルートが違います。自分に近い行から着手してください。
| 業種 | 県内の外国人労働者数(2025年10月末) | 2026年に使える主なルート | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 旅館・ホテル・民宿 | 宿泊業369人・61事業所 | 特定技能「宿泊」、技人国、留学生アルバイト | 協議会加入が必要。全国の充足率18.7%で枠に余裕 |
| 飲食店 | 飲食店267人・94事業所 | いまいる人の更新・転職、留学生アルバイト、身分系 | 外食業の特定技能は2026年4月13日から新規停止 |
| 食品加工・梅・水産 | 食料品製造業1,112人・87事業所 | 技能実習(2027年4月から育成就労)、特定技能「飲食料品製造業」 | 全国の充足率76.3%。上限に近づくと停止の可能性 |
| 農業・漁業 | 農業185人・漁業14人 | 技能実習(2027年4月から育成就労)、特定技能「農業」「漁業」 | 農業の充足率61.3%、漁業33.7% |
| 介護 | 介護事業818人・131事業所 | 特定技能「介護」、技能実習、在留資格「介護」 | 全国の充足率64.2% |
| 建設 | 建設業415人・145事業所 | 技能実習(2027年4月から育成就労)、特定技能「建設」 | 全国の充足率68.9% |
| 泉州・南大阪の事業者 | 大阪府20万8,051人(前年比19.1%増) | 和歌山と同じ制度。人材は府県をまたいで動く | 関空から1時間圏で和歌山と採用を競う |
宿泊業は全国の受入れ見込数に対する充足率が18.7%と低く、飲食料品製造業は76.3%、外食業は98.6%で停止済みなので、同じ「特定技能」でも和歌山の宿が使える枠と、梅や水産の加工場が使える枠では残り方がまったく違います。充足率は入管庁の特定技能1号の受入れ見込数及び在留者数について(令和8年7月末時点・速報値)の値で、受入れ見込数は2026年1月23日の閣議決定による2029年3月までの数です。
泉州・南大阪との往来も入れておきます。関西空港は泉佐野市・田尻町・泉南市にまたがり、南海本線や阪和自動車道で和歌山市まで1時間前後です。厚生労働省の別表2によると、大阪府の外国人労働者は20万8,051人(前年比19.1%増)で和歌山県の約31倍、奈良県は1万1,418人(同15.0%増)、三重県は4万236人(同8.5%増)でした。大阪府の宿泊業・飲食サービス業は3万915人で、和歌山県の637人の約49倍です(本記事計算)。和歌山DX総合研究所が泉州の事業者にも和歌山の数字を勧めるのは、関空に近い泉佐野や岸和田の宿と白浜・田辺の宿は、同じ特定技能「宿泊」の枠と同じ人材を取り合っているからです。賃金と住まいの条件は、県境ではなく通勤圏と生活圏で比べられています。
【要注意】和歌山の外国人労働者数の読み方で失敗する4つのパターン
手順を踏んでも、次の4つのどれかに当てはまると、統計の数字が計画書の飾りで終わります。4つに共通するのは、「県の合計が増えた」ことと「自店で来年採れる」ことを同じだと思っている点です。順に確認してください。
失敗1: 「和歌山は外国人が少ない」と県の合計だけで判断する
❌ よくある間違い: 和歌山県の6,808人は大阪府の20万8,051人の3%ほどだから、外国人の採用は和歌山では現実的でないと決めてしまう。
⭕ 正しいアプローチ: 自分のハローワーク管内と業種の行を見る。田辺管内の829人のうち宿泊・飲食は275人で33.2%、新宮管内は22.0%と、南紀の宿と店にとって外国人スタッフはすでに珍しくない。
なぜ重要か: 県内の外国人労働者の59.6%は和歌山管内にいて、その中身は製造業40.9%ですが、田辺管内では製造業30.4%・宿泊飲食33.2%と構成が逆転していて、県の合計から自店の地域の実態は読めないからです。白浜への移住準備で地域の事業者と話す中でも、「隣の宿にはもう3人いる」という話と「うちの集落には一人もいない」という話が、同じ県内で同時に出ます。
失敗2: 外食業の特定技能を「今から呼べる」前提で計画する
❌ よくある間違い: 「特定技能で飲食店にも外国人を呼べる」という2025年以前の記事を根拠に、2026年の計画書に「特定技能で2人採用」と書く。
⭕ 正しいアプローチ: 外食業分野は2026年4月13日以降に受理された新規申請が原則停止されたと書き、いまいる人の更新・外食業内の転職・留学生アルバイト・身分系の採用に計画を組み替える。館内に食事処がある宿は、業務が宿泊分野に当たるかを運用要領で確認する。
なぜ重要か: 農林水産省の2026年3月27日の資料では、外食業の在留者数が2026年2月末で約4万6千人と上限5万人に迫り、4月13日以降の在留資格認定証明書交付申請は不交付、在留資格変更許可申請は原則不許可とされているからです。計画書に書いた「特定技能で2人」が申請の段階で不交付になると、人員計画と資金計画の両方が崩れます。
失敗3: 技能実習の「いまの形」が2027年以降も続くと思っている
❌ よくある間違い: 県内で最も多い在留資格は技能実習(2,552人)だから、2027年も同じ仕組みで受け入れを増やせばいいと考える。
⭕ 正しいアプローチ: 育成就労制度が2027年4月1日に施行されることを書き、いま技能実習で働く人の経過措置と、2027年以降の新規受入れの条件を入管庁の資料で確認してから計画に入れる。
なぜ重要か: 入管庁のページで施行日は「一部の規定を除き令和9年4月1日」と確定していて、県内の技能実習2,552人は全体の37.5%を占めるため、この切り替えの影響を受ける事業所が県内で最も多いからです。技能実習で受け入れてきた食品加工や農業の事業者ほど、2026年のうちに制度の切り替えを読んでおく必要があります。
失敗4: 賃金を最低賃金ぎりぎりで組み、10月3日の改定で求人票を作り直す
❌ よくある間違い: 2026年9月に時給1,045円で求人票と雇用契約書を作り、10月3日の最低賃金改定を知らずにそのまま使い続ける。
⭕ 正しいアプローチ: 和歌山県最低賃金1,101円(2026年10月3日発効)を下限に置き、特定技能なら同じ業務の日本人スタッフの時給を基準に「同等以上」で組む。住まいと支援費は見積りで積む。
なぜ重要か: 最低賃金は県内で働くすべての労働者に適用され、1,101円未満の求人票は10月3日以降そのまま使えないうえ、特定技能の報酬は日本人と同等以上が要件なので、最低賃金ぎりぎりの設計は申請の段階でも採用の段階でも通りにくいからです。SNSの企画・運用の現場でも、求人の投稿で最初に見られるのは時給と住まいの欄で、そこが曖昧な投稿は反応が止まります。
ここまでの内容は、労働局と入管庁の公開資料と自店の人員表と電卓だけであなた1人でも進められます。それでも「宿泊分野の協議会加入と申請書類の段取りを誰かと一緒に組みたい」「外国人スタッフ向けの手順書や館内案内を多言語で作る手が足りない」という段階でつまずくことはあります。株式会社Tip(※当コラムの運営元です)では、和歌山県内の事業者向けにホームページ制作を10万円(5ページまで・スマホ対応・問い合わせフォーム込み)、Instagram・TikTok運用を月10万円(企画・台本・撮影・編集・投稿まで)、対面DX・AI伴走支援を月10万円(月1回の現地訪問とチャット相談)で承っています。いずれも税別で、税区分等の詳細は無料ヒアリングでご案内します。在留申請の代行は行っておらず、制度の手続きは行政書士など提携の専門家と、の範囲です。相談の際は、この記事のステップ1〜7で書いた「県・地域・業務・ルート・賃金・受け皿」の1行を持ってきてください。数字が揃っている相談は、必ず短く済みます。
計画書・会議で使う前に確認する8項目(チェックリスト)
和歌山の外国人労働者数を計画書や会議資料に載せる前、来年の採用計画を立てる前に、当てはまるものにチェックを入れてください。
- □ 使っている数字が「労働局の外国人労働者数」「入管庁の在留外国人数」「特定技能の人数」のどれかを書いてある
- □ 県の6,808人(2025年10月末)と、自分のハローワーク管内の人数を別の行に書いてある
- □ 自分の業種の人数(宿泊業369人・飲食店267人など)と事業所数を書いてある
- □ 自店の採用を「いつ・何人・どの業務・週何時間」に分けてある
- □ 自店の業務が宿泊分野か外食業分野かを分け、外食業の新規停止(2026年4月13日〜)を知っている
- □ 技能実習が2027年4月1日に育成就労へ移行することを知っている
- □ 求人票の時給が和歌山県最低賃金1,101円(2026年10月3日〜)以上で、特定技能なら日本人と同等以上になっている
- □ WAKAYAMA外国人材雇用サポートデスクの連絡先を控え、来月の一手を1つ決めてある

8項目のうち0〜2個ならまだ「外国人の採用」を計画書に書いてはいけない状態で、3〜5個なら足りない項目を埋めてから、6〜8個なら来年の人員計画の根拠として載せて構いません。特に見落とされやすいのが5つ目です。「特定技能で採れる」までは多くの方が知っていますが、外食業と宿泊の枠の残り方がまったく違うことまで言える方は少なく、そこで計画書の説得力が変わります。
全国257万人・大阪20.8万人と比べる|和歌山の6,808人は「少ないが伸びが速く、小さな事業所が主役」
「うちみたいな小さな宿や店が、今さら外国人の採用に手を出しても遅いのでは」と感じるかもしれません。データは逆を示しています。
まず全国です。厚生労働省の「外国人雇用状況」の届出状況表一覧(令和7年10月末時点・PDF)によると、2025年10月末の外国人労働者は全国で257万1,037人(前年比11.7%増)、雇用事業所は37万1,215所(同8.5%増)で、宿泊業・飲食サービス業は31万9,999人(同17.1%増)、うち宿泊業4万7,007人、飲食店26万8,769人です。和歌山県の伸び率19.2%は全国の11.7%を上回り、近畿では大阪府の19.1%、京都府の17.8%、兵庫県の16.4%、奈良県の15.0%より高く、府県別で最も高い伸びでした。
次に在留者です。出入国在留管理庁の令和7年末現在における在留外国人数についてによると、2025年末の在留外国人は全国で412万5,395人(前年末比9.5%増)と初めて400万人を超え、特定技能は39万296人、技能実習は45万6,618人でした。和歌山県は1万1,529人(同13.7%増)で、国籍別ではベトナム2,264人、韓国1,714人、中国1,399人、インドネシア1,346人、フィリピン1,048人、ネパール740人、ミャンマー737人、タイ632人です。在留資格別では技能実習2,343人、永住者1,954人、特定技能1,690人、技術・人文知識・国際業務1,151人、留学633人でした。
特定技能の全国の動きも見ておきます。入管庁の特定技能在留外国人数(令和8年6月末)のポイント(PDF)によると、2026年6月末の特定技能在留者は全国で44万4,256人(2025年末比13.8%増)で過去最高、1号が42万5,961人、2号が1万8,295人です。分野別では飲食料品製造業10万769人、介護7万9,884人、工業製品製造業6万2,033人、建設5万2,132人、外食業4万9,060人、農業4万4,050人で、宿泊は2,556人(同29.9%増)にとどまります。全国の特定技能のうち宿泊分野は0.6%で、2号は宿泊で57人です。
では、和歌山の中で誰が雇っているのか。県内で外国人を雇う1,264事業所のうち57.5%は従業員30人未満で、1事業所あたり2.6人です。宿泊業は61事業所で369人、飲食店は94事業所で267人と、どちらも平均すれば1事業所あたり数人の規模で、大型施設が独占している構造ではありません。あなたの店に引き直すと、たとえば田辺管内で8室の宿を営む場合、同じ管内の宿泊・飲食で働く外国人275人は、すでに近所の宿や店が1人・2人と受け入れてきた積み上げで、宿泊分野の特定技能の枠は全国でまだ8割以上残っています。
外国人労働者は和歌山で過去最多、伸び率19.2%は近畿の府県で最高、それでも宿泊分野の特定技能は全国で2,556人・充足率18.7%と制度の中ではまだ少数派です。先に宿泊分野の受け皿を整えた宿が、同じ人材を取り合う泉州や大阪の宿より先に選ばれる側に回れるタイミングです。
よくある質問
迷ったときは「労働者6,808人(労働局・2025年10月末)」「在留1万1,529人(入管庁・2025年末)」「特定技能1,471人(労働局)」「田辺管内の宿泊飲食275人・33.2%」の4点に戻れば、ほとんどの疑問は解けます。残りは制度の切り替えで分かれる点です。
Q. 和歌山の外国人労働者数は2026年時点で何人ですか?
2026年10月時点で引用できる最新の年次の値は、和歌山労働局が2026年1月30日に公表した2025年10月末時点の6,808人です。前年の5,711人から1,097人増え、増加率は19.2%で、届出が義務化された2007年以降で過去最多でした。2026年10月末時点の値は、例年どおりなら2027年1月末ごろに和歌山労働局から公表されるため、それまでは「2025年10月末時点で6,808人」と時点を添えて書いてください。雇用事業所数は1,264所です。
Q. 和歌山の特定技能の人数は何人ですか?
統計によって2つの数字があります。和歌山労働局の届出では2025年10月末で1,471人(前年の896人から64.2%増)、出入国在留管理庁の在留外国人統計では2025年末で1,690人です。労働局の1,471人は「県内の事業所で働いていると届け出られた人」、入管庁の1,690人は「県内に住んでいる特定技能の在留者」で、時点も数え方も違うため、どちらか1つを調査名つきで書きます。労働局の内訳では、特定技能1,471人のうち製造業602人、医療・福祉370人、宿泊業・飲食サービス業136人、卸売業・小売業106人でした。
Q. 和歌山県の外国人雇用の統計はどこで見られますか?
3か所です。働いている人の数は和歌山労働局の「外国人雇用状況の届出状況」(毎年1月末ごろに前年10月末時点を公表)、住んでいる人の数は出入国在留管理庁の「在留外国人統計」(6月末と12月末の年2回)、全国と都道府県の比較は厚生労働省の「外国人雇用状況の届出状況まとめ」の別表です。和歌山労働局の資料には、国籍別・在留資格別・産業別・事業所規模別に加えて、和歌山・田辺・新宮・御坊・湯浅・海南・橋本の7つのハローワーク管轄別の表があり、自分の地域の行を見られるのはこの資料だけです。計画書に使うときは、資料名と「令和7年10月末時点」のような時点を必ず添えてください。
Q. 和歌山で外国人労働者が多い業種はどこですか?
2025年10月末の産業別では、製造業が2,509人(36.9%)で最も多く、うち食料品製造業が1,112人です。次いで医療・福祉1,055人(15.5%・うち介護事業818人)、卸売業・小売業889人(13.1%)、サービス業(他に分類されないもの)660人、宿泊業・飲食サービス業637人(9.4%)、建設業415人(6.1%)、農業185人の順です。人数では製造業が宿泊・飲食の約4倍ですが、1年の伸び率では宿泊業・飲食サービス業が28.2%増と製造業の22.4%増を上回り、宿と店の受け入れは県内で速く広がっている段階です。
Q. 田辺・白浜・新宮など南紀の宿や店で、外国人はどれくらい働いていますか?
ハローワーク管轄別では、田辺管内が195事業所・829人(前年比30.1%増)で、うち宿泊業・飲食サービス業が275人(33.2%)、新宮管内が111事業所・437人(同21.7%増)で、うち宿泊業・飲食サービス業が96人(22.0%)です。南紀の2つの管内を合わせると宿泊・飲食で働く外国人は371人で、県内の宿泊・飲食637人の58%を占めます(本記事計算)。白浜町・みなべ町・那智勝浦町などの町単位の人数は労働局の資料には載っていないため、管内の数字を使ってください。
Q. 外食業の特定技能が止まったと聞きました。飲食店はもう外国人を雇えないのですか?
止まったのは「外食業分野の特定技能1号で新しく呼ぶ・切り替える」ルートだけです。農林水産省と出入国在留管理庁の2026年3月27日の資料によると、2026年4月13日以降に受理した在留資格認定証明書交付申請は不交付、在留資格変更許可申請は原則不許可ですが、在留期間更新は通常どおり審査され、外食業分野で特定技能1号として在留する人の転職に伴う申請も通常どおりです。いま雇っている特定技能の人の更新、留学生のアルバイト、永住者や日本人の配偶者などの身分に基づく在留資格の採用は2026年も続いており、旅館・ホテルが使う宿泊分野は止まっていません。館内に食事処がある宿は、業務が宿泊分野の範囲に入るかを観光庁の運用要領で確認してください。
Q. 技能実習は2027年にどうなりますか?
出入国在留管理庁のページによると、育成就労制度は一部の規定を除き2027年(令和9年)4月1日に施行されます。和歌山県内で最も多い在留資格は技能実習の2,552人(37.5%)で、食品加工・農業・建設の事業者ほどこの切り替えの影響を受けます。いま技能実習で働く人の経過措置と2027年以降の新規受入れの条件は、入管庁の「育成就労制度の制度概要・関係法令」のページと運用要領で確認し、2026年のうちに受入れの計画を組み直してください。本記事では確認できた施行日のみを書き、細かな要件は書いていません。
Q. 泉州・大阪の事業者が和歌山の外国人労働者数を見る意味はありますか?
あります。厚生労働省の別表では、大阪府の外国人労働者は20万8,051人(前年比19.1%増)で、和歌山県の19.2%増とほぼ同じ速さで増えています。関西空港のある泉佐野・泉南や岸和田の宿と、白浜・田辺の宿は、同じ特定技能「宿泊」の枠と同じ人材を、南海本線と阪和道で1時間の距離で取り合っています。人材は県境ではなく通勤圏と生活圏で動くため、泉州の宿が賃金と住まいの条件を決めるときは、大阪府の平均ではなく、同じ宿泊分野で競う和歌山の宿の条件も見ておく必要があります。和歌山側の採用の受け皿づくりは旅館のSNS採用|応募につなぐ7ステップと文例8本【2026年9月】で扱っています。
まとめ:今日から始める3つのアクション
- 今日やること: 労働者6,808人(労働局・2025年10月末)、在留1万1,529人(入管庁・2025年末)、特定技能1,471人(労働局)の3つを出典つきで書き写し、自分のハローワーク管内と業種の行を添える
- 今週中にやること: 自店の採用を「いつ・何人・どの業務・週何時間」に分け、ステップ4の文面で宿泊分野か外食業分野かを分ける。求人票の時給を1,101円以上に直し、同じ業務の日本人スタッフの時給と並べる
- 今月中にやること: WAKAYAMA外国人材雇用サポートデスク(050-2018-1718)に電話して自店のルートを確認し、宿泊分野なら協議会加入の準備、飲食店ならいまいる人の更新と留学生アルバイトの受け皿づくりのどちらか1つを始める
7つすべてを一気にやる必要はなく、「宿泊か外食かを分ける」ことと「来月の一手を1つ決める」ことの2つを済ませるだけで、和歌山の外国人労働者数は「県で増えているらしい」から「自店で来年4月までに採る1人」に変わります。
次回予告: 県内の外国人労働者の国籍はインドネシアが1年で69.1%増え、宿泊・飲食ではミャンマーとネパールが44%を占めます。出身国ごとに違う受け入れの準備と、館内案内や手順書の多言語化は口コミ返信 英語例文30選|低評価にも使える和訳付き【2026年8月】と旅館・ホテルの人手不足はAIでどこまで減らせるか|7業務の適用マップ【2026年8月】で扱っており、本記事の国籍別の表と並べて読むことをおすすめします。
参考・出典
- 和歌山労働局「和歌山労働局における『外国人雇用状況』の届出状況(令和7年10月末時点)」2026年1月30日公表(外国人労働者6,808人・前年比19.2%増、事業所1,264所、国籍別・在留資格別・産業別・ハローワーク管轄別・事業所規模別の各表、2021〜2025年の推移) 和歌山労働局の報道発表ページ / 報道発表資料(PDF)(参照日: 2026-10-14)
- 厚生労働省「『外国人雇用状況』の届出状況まとめ(令和7年10月末時点)」2026年1月30日公表(全国257万1,037人・11.7%増、事業所37万1,215所、特定技能28万6,225人、都道府県別・産業別の別表) 厚生労働省の公表ページ / 別添3 届出状況表一覧(PDF)(参照日: 2026-10-14)
- 出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数について」(全国412万5,395人・9.5%増、特定技能39万296人、技能実習45万6,618人、和歌山県1万1,529人・13.7%増と国籍別・在留資格別) 入管庁の公表ページ / 統計表(PDF)(参照日: 2026-10-14)
- 出入国在留管理庁「特定技能在留外国人数(令和8年6月末)のポイント」2026年9月(全国44万4,256人、1号42万5,961人、2号1万8,295人、分野別・国籍別) 特定技能在留外国人数のポイント(PDF)(参照日: 2026-10-14)
- 出入国在留管理庁「特定技能1号の受入れ見込数及び在留者数について(令和8年7月末時点・速報値)」(宿泊1万4,800人に対し2,771人・18.7%、外食業5万人に対し4万9,290人・98.6%、飲食料品製造業76.3%、農業61.3%、漁業33.7%、介護64.2%、建設68.9%。受入れ見込数は2026年1月23日閣議決定) 受入れ見込数及び在留者数(PDF)(参照日: 2026-10-14)
- 出入国在留管理庁「育成就労制度の制度概要・関係法令」(施行日は一部の規定を除き令和9年4月1日) 育成就労制度の制度概要・関係法令(参照日: 2026-10-14)
- 農林水産省「外食業分野における外国人材の受入れについて」/「特定技能『外食業分野』における受入れ上限の運用について」2026年3月27日(2026年2月末約4万6千人、上限5万人、4月13日以降の交付申請は不交付・変更申請は原則不許可、更新は通常審査) 外食業分野における外国人材の受入れについて(停止措置の詳細PDFとQ&Aは同ページからリンク。参照日: 2026-10-14)
- 国土交通省観光庁「宿泊分野における外国人材受入れ(在留資格『特定技能』)」(2024年6月15日以降の協議会構成員の書類提出、2023年8月31日からの特定技能2号での宿泊分野の受入れ開始) 宿泊分野における外国人材受入れのページ(参照日: 2026-10-14)
- 和歌山県「外国人材雇用に関する支援事業を行っています!」(WAKAYAMA外国人材雇用サポートデスク。和歌山市本町1-22 Wajima本町ビル1F、電話050-2018-1718、利用無料、平日10:00〜17:00) 和歌山県のページ / WAKAYAMA外国人材雇用サポートデスク(参照日: 2026-10-14)
- 和歌山労働局「和歌山県最低賃金が10月3日から時間額1,101円に改定されます」(改定前1,045円から56円引上げ、2026年10月3日発効) 最低賃金改定の報道発表(PDF) / 改正決定の答申ページ(参照日: 2026-10-14)
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- 特定技能「外食業」受け入れ停止で何が変わるか|南紀の宿・飲食が今週打つ手【2026年9月】: 外食業の新規停止後に飲食店が使える採用の選択肢を、更新・転職・留学生・身分系に分けて扱っています
著者: 河原将太(かわはら・しょうた) 株式会社Tip代表取締役社長。東京都立大学在学中に事業を始めて法人化し、上場企業を含む20社以上へコンサルティングを提供してきました。現在は白浜(和歌山)への移住準備を進めながら、観光地の宿や店舗のSNS運用・集客支援に取り組む立場から発信しています。株式会社Tip編集部が、公開情報・一次情報をもとに確認し、必要に応じて更新しています。
本記事の「4年で約2.0倍」「特定技能は約14倍」「御坊管内は約37人に1人・湯浅管内は約55人に1人」「宿泊・飲食でミャンマーとネパールが44%」「南紀2管内で県内の宿泊・飲食の58%」「大阪府は和歌山県の約31倍・宿泊飲食は約49倍」は、公表値から本記事が計算した試算値で、計画書に使う際は出典と単位を添えてください。労働局の数値は事業主の届出に基づく集計で、届出のない分は含まれません。入管庁の特定技能の値は速報値で、確定値で改定されることがあります。受入れ見込数の充足率は2026年7月末の速報値で、外食業のように上限に達した分野は新規受入れが停止されるため、申請前に必ず最新の運用を公式ページで確認してください。本記事は採用の成否や人数を保証するものではなく、在留申請の代行は行っておりません。実績は代表およびメンバー個人としての活動を含みます。