
小さな宿の災害時対応マニュアルは、分厚い文書から作り始める必要はありません。チェックイン後に地震、津波、大雨、土砂災害、火災、停電が起きたとき、最初の10分で誰が何をするかを、在館者数と施設の実際の動線に合わせて一枚にすることが出発点です。発生直後は、予約変更や営業告知より、自分の安全、宿泊客への短い指示、人数確認、災害別の避難、119等への連絡を優先します。
「玄関に避難所の地図を貼ったので準備は終わった」と考えると、実際の夜間には動けません。津波から逃げる場所、洪水時に向かう場所、火災時の屋外集合場所が同じとは限らず、停電すれば電子錠、館内放送、Wi-Fi、エレベーターも同時に使えなくなる可能性があります。家族経営の民宿や無人宿では、一人が通報、誘導、人数確認、遠隔担当への報告を兼ねる場面もあります。仕事を増やすのではなく、同時にできない仕事を先に分けることが重要です。
本記事は、旅館、民宿、ペンション、ゲストハウス、一棟貸し、住宅宿泊事業の運営者が、自館のマニュアルを作るための実務ガイドです。最初の10分、人数確認、地震・津波、大雨・土砂災害、火災、立退き避難・屋内安全確保・緊急安全確保、停電・断水・通信障害、多言語・アクセシビリティ、無人宿の引継ぎ、事故記録、営業再開までを扱います。十二のテンプレートは、そのまま採用する完成版ではなく、所在地、建物、設備、夜間体制を確認して埋める元原稿です。
ここで扱わない範囲も明確にします。台風・大雨時のキャンセル規定と告知は予約前・来館前の判断、小さな宿のキャンセルポリシーは料率と例外運用を扱う別記事です。本記事はチェックイン後の人命保護に限定し、備蓄日数や購入量も主題にしません。
一次資料とリンクの確認日は2026年9月13日です。この記事にある「最初の10分」は初動を短く共有するための運用単位で、法令上の一律期限ではありません。施設ごとに、所管自治体、保健所、所轄消防署、建物・設備の専門事業者へ確認してください。災害時は、現地で発表される最新の警報、避難情報、消防・警察・自治体の指示を優先します。
目次
- 1.最初の10分は火災・津波・その他へ即時分岐する
- 2.マニュアルは施設図・役割表・連絡票の三層で作る
- 3.地震・津波は揺れの直後から別々に判断する
- 4.大雨・洪水・土砂災害は外へ出る危険も比べる
- 5.火災は「知らせる・通報する・逃がす」を遅らせない
- 6.立退き避難・屋内安全確保・緊急安全確保を分ける
- 7.停電・断水・通信障害は滞在継続条件を一つずつ確認する
- 8.多言語・アクセシビリティは短い指示と個別確認で補う
- 9.無人宿は遠隔連絡・現地協力・公的機関への引継ぎをつなぐ
- 10.よくある質問
- Q. 大きな揺れの直後、小さな宿が最初にすることは何ですか?
- Q. 津波警報が出るまで館内で待ってよいですか?
- Q. 在館者の人数が合わないときは全室を探しに戻りますか?
- Q. 指定避難所と指定緊急避難場所は同じですか?
- Q. 火災を見つけたら、まず消火器を使うべきですか?
- Q. 停電しても客室で待ってもらえばよいですか?
- Q. 断水時にトイレを流してよいですか?
- Q. 携帯電話がつながらない場合、どう連絡しますか?
- Q. 無人宿では宿泊客だけで避難してもらえばよいですか?
- Q. 外国人宿泊客には英語の長文を送れば十分ですか?
- Q. 車いす利用者や聴覚障害のある方は同じ誘導でよいですか?
- Q. 災害対応マニュアルには全国共通の法定様式がありますか?
- Q. 水や食料は何日分あれば法的に十分ですか?
- Q. 災害後は設備が動けば営業を再開できますか?
- 11.まとめ|一枚を作り、夜間に歩き、引継ぎまで試す
1.最初の10分は火災・津波・その他へ即時分岐する
自分の安全を確保したら、火災・津波・その他へ即時分岐する
発生直後の最初の仕事は、担当者自身が動ける状態を保つことです。揺れている最中に廊下へ飛び出す、煙のある階へ客室確認に向かう、冠水した道路を見に行くと、誘導する人まで失います。まず頭と身体を守り、足元、落下物、煙、火気、建物の傾きなど、今いる場所から確認できる危険を見ます。
安全を確保した直後は、全災害を同じ順番で処理しません。火災や煙を確認した場合は、周囲へ知らせ、119通報と宿泊客の避難開始を遅らせません。沿岸部で強い揺れ、または弱くても長い揺れを感じた場合は、津波警報、設備停止、館内点検、施設内での全員集合を待たず、事前に確認した高い安全な場所等へ移動を始めます。負傷・救助が必要な場合も、担当者の安全を保ちながら119へ連絡します。
それ以外の地震、大雨、土砂災害、停電等は、現在地の危険と気象庁・自治体等の公式情報を確認し、災害別に立退き避難、屋内安全確保、または切迫時の緊急安全確保を判断します。厨房の火気、倒れた暖房器具、漏水等の危険源は、警告・通報・避難を遅らせず、安全に操作できる場合だけ止めます。ガス臭がする場所で電気スイッチを操作する、浸水した設備に触る、炎や煙を越えて元栓へ向かう行動は取りません。
在館者数と所在は、避難を始めながら更新します。全員が見つかるまで避難開始を遅らせず、先に確認できた人を災害に合う安全な場所へ動かし、移動先で再び数えます。「部屋は満室だから16人いるはず」ではなく、「屋外集合場所に12人、二階廊下に2人、未確認2人」と所在を含めます。SNSの映像だけで判断せず、確認した公式情報、通報結果、未確認事項を次の担当者や公的機関へ渡します。

テンプレート1|最初の10分カード
このカードはフロント、厨房、スタッフ休憩室、無人宿の遠隔担当画面に同じ版で置きます。上から読むだけで初動を開始できる長さにし、電話番号や集合場所は施設固有の情報へ差し替えます。
【テンプレート1:最初の10分・災害別初動カード】版__/更新日__
発生・覚知:__時__分 担当者自身の安全:確保/未確保
[火災・煙・火災警報]周囲へ「火事」と知らせる→119→安全な経路から避難開始
出火・煙の場所__/伝える住所__/屋外集合場所__
[津波]強い揺れ、または弱くても長い揺れ:有/無/未確認
条件を満たす→警報・設備停止・館内点検・全員集合を待たず__へ移動
高い安全な場所等__/第一経路__/代替経路__
[その他]災害__/公式情報__/現在地の危険__
現在の指示:立退き避難/屋内安全確保/緊急安全確保/保留
目的地または安全を求める場所:____
危険源の停止:通報・警告・避難を遅らせず安全にできる場合だけ実施
停止した設備__/危険で触れない設備__
在館予定__人/安全確認__人/負傷__人/未確認__人
次の確認時刻__時__分/記録・引継ぎ担当__
※現場の消防・警察・自治体の指示がある場合はそちらを優先する。
※そのままコピーして使えます
人数は「予約人数」ではなく「今いる人」で数える
宿泊台帳は出発点ですが、現在地を表しません。外出中、入浴中、食事会場、共用ラウンジ、スタッフ、納品業者、日帰り利用者がいます。チェックイン時に同行者単位の代表者だけ記録している宿は、災害時に子どもを含む人数をすぐ確認できる欄を追加します。
人数確認では、氏名を大声で読み上げるより、部屋番号または予約番号、人数、確認場所を小さな表で管理します。外国人名の読み間違いがあっても、同行者へ人数を確認できます。個人情報を避難場所の掲示板へ貼らず、消防や警察へ必要な範囲で渡せる原本を担当者が持ちます。
未確認者がいるときは、「いない」と「確認できない」を分けます。電話に出ない、外出申告がない、鍵の状態が不明という事実を記録し、建物へ戻って探せるかは現場の危険と公的機関の指示で判断します。担当者の善意だけで煙や津波危険区域へ戻る手順にしません。
夜間一人勤務は、同時にできない仕事を先に決める
夜間一人勤務では、119通報をしながら全客室を回り、設備を止め、人数を記録することはできません。マニュアルには仕事を並べるだけでなく、優先順位と省略条件を書きます。例えば、火災なら周囲への知らせ、119通報、避難開始を先にし、詳細な設備確認は安全な担当者または消防へ渡します。沿岸部で強い揺れ等を感じた場面なら、館内の細かな被害撮影より、津波から離れる行動と在館者への指示を優先します。
一人勤務の想定は、満室時だけでなく、宿泊客が一組、スタッフが厨房、入浴中の人がいるなど、所在が分かれる条件でも試します。「応援を呼ぶ」と書く場合は、誰へ、どの手段で、つながらないときは何分後に次の相手へ移るかを決めます。応援者が到着する前に避難条件を満たしたら、到着を待たずに避難を始める手順にします。応援者にも、津波、浸水、土砂、火災の危険区域へ無理に入らない停止条件を共有します。
訓練では、担当者が一枚目を見て最初の声を出すまで、119へ伝える施設住所を見つけるまで、予定人数と確認人数を分けて記録するまでを測ります。時間を競うことが目的ではありません。迷った場所、電話番号が古かった箇所、暗所で読めなかった文字、鍵が見つからなかった箇所を直すために測ります。想定どおりにできなかった結果も削除せず、次の改訂理由として残します。
訓練条件には、昼の通常勤務だけでなく、深夜、停電、強い雨、満室、外国語利用者、歩行支援が必要な人がいる場面を一つずつ加えます。毎回すべてを再現する必要はありませんが、同じ容易な条件だけで合格にしません。訓練後は、施設側だけで評価せず、参加者が指示を聞き取れたか、目的地を特定できたか、集合後に次の案内時刻が分かったかを確認します。変更したカードは版と更新日をそろえ、古い版を客室や遠隔担当画面に残さないよう回収します。
テンプレート2|在館者・所在確認票
【テンプレート2:在館者・所在確認票】発生日__/開始__時__分
宿泊予定:大人__人/子ども__人/乳幼児__人
スタッフ:勤務__人/休憩__人/外出__人
その他在館者:日帰り__人/業者__人/不明__人
確認単位1:部屋・予約番号__/予定__人/確認__人
確認場所__/同行者申告__/最終確認時刻__/担当__
確認単位2:部屋・予約番号__/予定__人/確認__人
確認場所__/同行者申告__/最終確認時刻__/担当__
確認単位3:部屋・予約番号__/予定__人/確認__人
確認場所__/同行者申告__/最終確認時刻__/担当__
未確認者:氏名・部屋__/最後に見た場所・時刻__
電話・メッセージ結果:____
消防・警察へ伝えた時刻と相手:____
総数:予定__人/安全確認__人/負傷__人/未確認__人
次回集計:__時__分 原本管理者:____
※そのままコピーして使えます
施設図・夜間体制・連絡票を運用へ落とす相談
株式会社Tipは、宿泊客への案内文、連絡フロー、更新担当を平時の運営へ組み込む整理を支援します。法令適合、消防計画、避難経路、設備安全の判定は、所管自治体・所轄消防署・専門事業者へご確認ください。運用整理について問い合わせる
2.マニュアルは施設図・役割表・連絡票の三層で作る
災害名の一覧より「どこで、誰が、何を言うか」を書く
一般的な防災知識を集めただけでは、館内で使えるマニュアルになりません。必要なのは、実際の客室、階段、非常口、屋外集合場所、津波避難場所、土砂災害警戒区域、浸水想定、火気設備、分電盤、止水方法と、夜間に勤務する人数を結び付けることです。
一層目の施設図には、危険と設備を重ねます。非常口だけでなく、煙が広がったとき使えない経路、停電すると暗くなる箇所、崖側の部屋、川や海に近い出口、車が塞ぎやすい通路を書きます。図面が正確でも、家具や荷物で通れなければ避難経路になりません。営業中の状態で歩いて確認します。
二層目の役割表では、「社長」「女将」といった肩書より、最初の通報、客室への声掛け、人数確認、負傷者対応、遠隔連絡を置きます。夜間一人なら、同時にできない仕事の優先順も書きます。三層目の連絡票は、119、110、市町村、施設責任者、設備保守、近隣協力者等を、用途付きで並べます。
指定緊急避難場所は災害種別まで確認する
和歌山県の避難先案内は、指定緊急避難場所と指定避難所を分け、市町村ごとの確認先を示しています。和歌山県「避難先について」 名称が似ていても、津波、洪水、土砂災害、地震等の全てに対応するとは限りません。宿泊客向けカードには「避難所」という一語だけを書かず、災害別の目的地と経路を記載します。
国土地理院や県・市町村の地図は事前確認に使えますが、画面を印刷しただけでは足りません。夜間、雨天、停電、観光客の徒歩、車いすや大きな荷物を想定して歩き、門の開閉、階段、照明、代替経路を確認します。私有地や営業時間のある施設を、許可なく常時使える避難先として案内しません。
和歌山県の2026年公表資料にある市町別等の数値は、広域想定を理解する材料です。県資料の代表的な津波到達時間や浸水値を、自館の玄関・客室・避難経路の確定値へ置き換えません。 施設位置の想定、標高、経路、自治体の避難計画を個別に確認し、更新日をマニュアルへ残します。和歌山県の地震・津波被害想定

テンプレート3|施設別ハザード・避難先確認票
【テンプレート3:施設別ハザード・避難先確認票】確認日__
施設住所:____ 建物階数:__ 夜間最大在館:__人
地震:第一行動__/屋外集合場所__/確認資料・版__
津波:対象区域[該当/非該当/要確認]
津波時の目的地__/徒歩経路__/代替経路__/確認者__
洪水:想定区域[該当/非該当/要確認]
洪水時の目的地または屋内安全確保範囲____
土砂災害:警戒区域等[該当/非該当/要確認]
土砂災害時の立退き先(警戒区域外)____
立退き不能時の緊急安全確保候補(最後の手段・安全保証なし)____
火災:第一集合場所__/使えない可能性がある経路__
夜間歩行確認:実施日__/照明__/段差__/所要__
車いす等の代替経路と支援者:____
市町村確認先・担当:____
所轄消防署確認日・確認事項:____
次回見直し日:____
※そのままコピーして使えます
法令・届出の境界を施設区分ごとに確認する
消防庁の2026年3月版「関係者不在施設における防火安全対策ガイドライン」は、ホテル・旅館、簡易宿所、住宅宿泊事業の施設を含む関係者不在施設について、火災危険性の確認、対策、消防計画、訓練・検証、改善を示しています。常時無人だけでなく、夜間等に初動を担う関係者が不在になる運営も、自館の該当性と対策を所轄消防署へ確認します。必要な設備や防火管理の条件は、用途、規模、構造、収容人員、地域、既存の消防計画によって変わるため、本記事から一律の設備要件や訓練回数を断定しません。
住宅宿泊事業について、観光庁の民泊制度ポータルは、外国人宿泊者への設備使用方法、交通情報、火災・地震等の通報連絡先の外国語案内や、安全確保措置を説明しています。住宅宿泊事業者の業務 これは住宅宿泊事業者向けの説明です。ここにある義務を、旅館業法の許可を受けた旅館・民宿・簡易宿所へ同じ条文で一律適用する書き方はしません。自館の営業区分を確認し、該当する法令・条例・指導を所管窓口へ尋ねます。
3.地震・津波は揺れの直後から別々に判断する
揺れている間は移動させず、収まってから出口を確かめる
地震時の館内放送は、長い説明より短い動詞が役立ちます。「頭を守ってください」「窓と棚から離れてください」「揺れが収まるまで動かないでください」。ただし、火災や建物崩壊の差し迫った危険が見える場合など、現場の状況と消防等の指示を優先します。
揺れが収まった後は、出口が開くか、階段に落下物がないか、ガラスや瓦が落ち続けていないかを確認します。エレベーターを避難経路として当てにせず、閉じ込めが疑われる場合は保守会社と消防へ連絡します。客室を回る担当は、開けた扉で通路を塞がない、割れたガラスを踏まない、負傷者を無理に動かさないという停止条件も持ちます。
地震発生後に津波危険がある地域では、館内の破損確認を終えてから避難する順番にしません。沿岸で強い揺れや長くゆっくりした揺れを感じた場合の行動は、気象庁の津波防災情報と市町村の計画に合わせ、すぐ高い場所や津波避難場所へ向かう手順を事前に決めます。気象庁「津波から身を守るために」
津波警報を待つ運用と、解除前に戻る運用を禁止する
津波は、揺れの感じ方や通信状態だけで安全を判断できません。強い揺れ、または弱くても長い揺れを感じたときは、沿岸部で警報を待ってから動く前提にしません。避難中に公式情報を得られる担当が確認し、避難を止める情報としてSNSや宿泊客の推測を使いません。
高い場所へ移動した後も、荷物、車、薬、パスポートを取りに宿へ戻らない案内が必要です。大切な物ほど戻りたい気持ちが強くなります。チェックイン時に「津波時はこのカードと身に付けている物だけで移動し、警報・注意報が解除されるまで戻らない」と短く示します。薬や医療上の配慮が必要な人には、平常時の個別確認で持出し方法を相談します。
南海トラフ地震臨時情報は、地震発生を予知して発災時刻を知らせる情報ではありません。気象庁の説明を確認し、情報名だけで休業・避難を自動決定するのではなく、日頃の備えを再確認しつつ、国・自治体の呼び掛けと施設計画に沿います。気象庁「南海トラフ地震に関連する情報」
テンプレート4|地震・津波の館内指示と持出し確認
【テンプレート4:地震・津波の短文指示】施設名__/版__
揺れている間:頭を守り、窓・棚から離れてください。
揺れが収まるまで:走らず、その場で待ってください。
次の指示:スタッフの声・表示・誘導灯を確認してください。
津波避難を開始する条件:____
津波時の目的地:____
第一経路:____ 使えない場合の経路:____
持って出る物:身に付けている物/個別に決めた薬等__
取りに戻らない物:車/荷物/鍵/その他__
避難開始の日本語:津波の危険があります。今すぐ__へ移動します。
英語等の確認済み文面保管先:____
集合後の人数確認担当:____
警報・注意報解除の確認元:気象庁/自治体__
解除前に戻らないことを伝えた担当・時刻:____
※そのままコピーして使えます
家具転倒と通路閉塞を客室単位で点検する
避難経路図が正しくても、テレビ、冷蔵庫、棚、装飾、布団、清掃用具が倒れれば通れません。客室から廊下、階段、出口、屋外集合場所まで歩き、倒れた物が扉を開けられなくする位置を確認します。固定方法は建物や製品に合う方法を専門事業者へ相談します。
点検では「固定済み」という一語より、対象、固定方法、施工・確認者、確認日を残します。地震後に見た目が無事でも、壁、天井、配管、ガス、電気が安全とは限りません。営業再開の章で、確認範囲と専門確認を分けて扱います。
4.大雨・洪水・土砂災害は外へ出る危険も比べる
雨量だけでなく、施設位置と危険度を重ねる
大雨時は、「何ミリ降ったら全員避難」という全国一律の数字を記事から作りません。施設が洪水浸水想定区域、土砂災害警戒区域等、崖や河川の近くにあるか、市町村がどの区域へ避難情報を出したか、経路が安全に使えるかを組み合わせます。
和歌山県は洪水浸水想定区域図と市町村ハザードマップの確認先を案内しています。和歌山県の洪水ハザードマップ情報 土砂災害についても、区域や関連情報の入口を公開しています。和歌山県の土砂災害情報 地図の境界線の外だから安全と決めず、施設周辺の斜面、排水、過去の通行止め、自治体の計画を確認します。
気象庁のキキクルは、大雨による土砂災害、浸水害、洪水災害の危険度の高まりを面的に確認する情報です。2026年度出水期の情報体系に合わせ、古いマニュアルに残った旧警報名や旧色対応表をそのまま転載しません。現在の気象庁画面と自治体の避難情報を確認し、自館の行動開始条件を見直します。気象庁「キキクル」
三つの避難行動を適用条件ごとに分ける
安全なうちに危険区域外や指定緊急避難場所等へ移動するのが立退き避難です。津波は強い揺れ等を感じた時点から高い安全な場所等へ直ちに移動し、土砂災害も区域外への早期の立退き避難を原則として計画します。通常の施設火災は、この三分類へ無理に当てはめず、施設の消防計画で定めた安全な経路と屋外集合場所を使います。
屋内安全確保は、洪水等や高潮について、浸水深、建物構造、上階の利用可否、孤立時の備え等をハザードマップと市町村資料で事前に確認し、計画できる場合の行動です。「外が危なくなってから、とりあえず上へ行く」という意味ではありません。津波や土砂災害の第一選択として使わず、火災や建物倒壊のおそれがある場所で上階待機を万能策にしません。
災害がすでに発生・切迫し、立退き避難や計画した屋内安全確保を安全に始められないとき、少しでも命が助かる可能性の高い場所へ移るのが緊急安全確保です。これは安全を保証する行動ではない最後の手段です。内閣府「避難情報に関するガイドライン(令和8年3月改定)」に沿い、三つの用語と発動条件を同じ欄へ混ぜません。
宿泊客への指示には、「危険です」だけでなく、「今、津波のため__へ立退きます」「洪水に備え、事前確認済みの__階__室で屋内安全確保をします」「外へ出られないため、緊急安全確保として崖と反対側の__へ移ります」のように、行動区分、理由、現在の目的地を一つずつ入れます。緊急安全確保では安全を保証しないことも伝え、次の公的情報確認時刻を示します。
テンプレート5|大雨・土砂災害の判断更新票
【テンプレート5:大雨・土砂災害の判断更新票】
施設住所・地区:____ 記録開始:__時__分
市町村の避難情報:名称__/対象区域__/発表__時__分
気象庁の情報:確認画面__/確認__時__分
洪水浸水想定:[該当/非該当/要確認]資料版__
土砂災害警戒区域等:[該当/非該当/要確認]資料版__
施設周囲:道路冠水__/河川__/斜面__/風__
第一経路:通行[可/不可/未確認]確認方法__
代替経路:通行[可/不可/未確認]確認方法__
立退き開始条件:施設確認済みの条件____
土砂災害の立退き先(警戒区域外):____
屋内安全確保の候補(洪水等・高潮で事前条件確認済みの場合だけ):階・部屋__/確認根拠__
切迫し立退き不能な場合の緊急安全確保候補(最後の手段・安全保証なし):____
現在の行動区分と指示:____
次回案内:__時__分 判断責任者:____
自治体・消防から受けた指示:____
※旧警報名・旧色対応表ではなく、当日の公式情報で更新する。
※そのままコピーして使えます
来館前のキャンセル判断とは台帳を分ける
大雨の記事でも、本稿の中心は在館者の安全です。来館予定者への営業案内、キャンセル料、OTA連絡は、避難担当と同じ人が同時に処理できない場合があります。まず在館者の人数と所在、次に到着途中の予約者、最後に将来日の予約という順を、施設の人員に合わせて決めます。
来館前対応を詳しく整える場合は、先に挙げた大雨時の記事を使います。安全担当の記録へ料金交渉の内容を混ぜると、誰がどこにいるか見えにくくなります。台帳を分け、責任者への引継ぎ時に関連付けます。
5.火災は「知らせる・通報する・逃がす」を遅らせない
煙を見たら、発生場所へ一人で確認に行かない
小さな宿では、焦げ臭さや警報を「誤報かもしれない」と確認したくなります。しかし、煙のある場所へ一人で入ると、通報と誘導を担う人が動けなくなります。周囲へ火災を知らせ、119通報を開始し、確認できた安全な経路から避難を始めます。警報設備の復旧や誤報判断は、消防と保守事業者の指示に従います。
119へは、施設名だけでなく、住所、出火場所、見えている煙や炎、負傷者、逃げ遅れの可能性、通報者の安全な場所を伝えます。住所を覚えていても、緊張すると言えません。固定電話、フロント、厨房、無人宿の案内に同じ住所表記を置きます。目印は変わるため、住所を先にします。
初期消火は、通報や避難より常に先ではありません。退路があり、煙や熱で危険が増しておらず、訓練で設備の扱いを確認した範囲に限ります。消火器を使う担当、避難を始める担当、119と話す担当を分けられない夜間体制では、優先順位を所轄消防署と訓練で確認します。

客室確認は危険区域へ戻らない条件を先に決める
ドアを開けたことで煙が流れ込む場合があります。客室確認では、ドアや手すりの熱、煙の方向、見通し、警報、消防の指示を確認します。施設ごとの具体的な確認方法は消防訓練で決め、記事の一般手順を現場判断へ置き換えません。
集合場所で人数が合わない場合、部屋番号、同行者の申告、最後に見た場所を消防へ伝えます。「二階の203号室、宿泊予定二人のうち一人未確認、最後に浴室へ向かった可能性」というように、確実な事実と推測を分けます。スタッフが再入館して探すことを義務化しません。
消防庁は、宿泊施設が不特定多数に利用される点を踏まえ、消防計画、訓練、設備、避難口等の防火安全対策を案内しています。必要な計画と設備を「小さい宿だから不要」と自己判断せず、所轄消防署へ建物図面、収容人員、営業形態、無人時間を伝えて確認します。
テンプレート6|火災初動の役割カード
【テンプレート6:火災初動の役割カード】版__
発見者の第一声:「火事です。__出口へ避難してください」
119通報担当:__/不在時__
伝える住所:____
出火・煙の場所:____ 確認時刻:____
見えている事実:炎__/煙__/負傷__/閉じ込め__
避難誘導担当:__/使用する第一経路__
使えない経路の合図:____
客室・共用部の声掛け範囲:____
初期消火の担当・停止条件:____
屋外集合場所:____
予定__人/確認__人/負傷__人/未確認__人
未確認者の部屋・最終位置:____
消防へ引き継いだ相手・時刻:____
消防の許可なく戻らないことを確認:担当__
※そのままコピーして使えます
外国人・聴覚障害者等へ情報を一つの方法だけで伝えない
消防庁は、外国人や障害者等に配慮した情報伝達・避難誘導の考え方を公開しています。消防庁「外国人・障害者に配慮した火災情報伝達・避難誘導」 館内放送だけ、英語だけ、光だけでは届かない人がいます。音、光、文字、絵、直接の声掛けを組み合わせ、施設内のどこで届かないかを訓練で確認します。
個別支援が必要な宿泊客について、病名や障害名を周囲へ広く伝える必要はありません。「放送が聞こえない」「階段を一人で移動できない」「補助犬と同行」「医療機器に電源が必要」のように、避難行動に必要な情報へ絞り、本人の希望も確認します。
6.立退き避難・屋内安全確保・緊急安全確保を分ける
「とにかく避難所へ」は夜間の小さな宿では使えない
避難という言葉には複数の行動が含まれます。津波から高い場所へ移る、火災で建物外の集合場所へ出る、洪水で浸水想定区域外へ早めに移る、外へ出る方が危険になったため上階等で安全を確保する、被災後に避難生活の場所へ移る。これらを一行の「避難所へ行く」にまとめると、災害に合わない方向へ宿泊客を動かすおそれがあります。
最初に、災害種別ごとの第一行動を作ります。次に、第一経路が使えない場合の代替を一つ用意します。さらに、移動を開始できない宿泊客、負傷者、乳幼児、補助犬同行者、歩行に支援が必要な人がいるとき、誰が何を持ち、どこまで支援するかを決めます。避難できる人の移動を一律に待たせず、支援対象と優先順位は災害別の計画と消防・自治体との訓練で決めます。発災時は消防・自治体等の指示と目の前の危険に従い、移動先ごとに人数と所在を更新します。
立退き先は、地図上の最短距離だけで決めません。門が閉まる、川を渡る、崖沿いを通る、踏切を越える、停電すると真っ暗になるなど、災害時に使えない条件があります。昼と夜、徒歩と車いす、雨天で確認し、私有地や観光施設を使う場合は管理者との合意を記録します。
0〜10分、10〜60分、最初の一夜で指示を変える
0〜10分は生命安全と避難開始です。情報を網羅する時間ではありません。短い指示、通報、人数、移動に絞ります。10〜60分は、未確認者、負傷者、避難先、施設の危険、公式情報、次回案内時刻を更新します。担当者は一度決めた指示を守るだけでなく、状況が変わった理由も時刻とともに記録します。
最初の一夜では、避難先での人数確認、服薬・体調、寒暑、飲料水、トイレ、充電、連絡、未成年者、同行者が分かれた人を確認します。この段階で宿泊継続、別施設への移動、帰宅を施設だけで一方的に決めず、自治体、消防、交通、施設責任者の情報を整理します。道路が開いたという未確認情報だけで移動を勧めません。
観光庁の観光危機管理の手引きは、平常時、危機発生時、収束時を分け、旅行者の安全確保、情報収集・発信、関係者の連携を整理しています。観光庁「観光危機管理計画等作成の手引き」 小さな宿では、この区分を「初動」「一時間」「一夜」「再開判断」に縮めて担当者が読める形へ落とします。
テンプレート7|避難・待機の分岐カード
【テンプレート7:三つの避難行動を分けるカード】確認時刻__
災害種別:[津波/洪水等/高潮/土砂災害/その他__]
現在地の危険:浸水__/斜面__/建物__/経路__/その他__
公的情報:発表主体__/情報名__/対象区域__/時刻__
[立退き避難]津波・土砂災害は原則こちらから計画
発動条件__/目的地__/第一経路__/代替経路__
経路確認者・方法__/移動支援__
[屋内安全確保]洪水等・高潮で、次の事前条件を確認できる場合
想定浸水深__/建物構造・倒壊等の危険確認__/上階利用__
孤立への備え__/安全候補の階・部屋__/市町村確認__
[緊急安全確保]災害が発生・切迫し、上の行動を安全に始められない場合
少しでも命が助かる可能性を求める場所・行動____
※安全を保証しない最後の手段。発生前からこれを予定行動にしない。
現在の区分・指示__/判断者__/消防・自治体の指示__
0〜10分の指示__/10〜60分の更新__/次回案内__時__分
最初の一夜:人数/体調/服薬/水/トイレ/連絡/室温
※施設火災はテンプレート6と自館の消防計画に従う。
※そのままコピーして使えます
未確認・負傷・避難済みを同じ未完了欄へ入れない
「全員避難済み」と記録する前に、状態を四つへ分けます。安全確認済み、負傷して場所が分かる、避難先が別だが連絡済み、所在未確認です。外出中の宿泊客から「駅にいる」と連絡があれば、館内未確認から外せますが、施設の集合場所にいる人数には加えません。
負傷者を動かすかは、火災、津波、建物危険などその場に残る危険と、搬送による危険を比べます。応急手当の講習で学んだ範囲を超える処置をせず、119の指示を受けます。持病や薬の情報は本人または同行者から確認し、必要な範囲で救急隊へ引き継ぎます。
宿泊客が独自に別の避難先へ動く場合、強制的に留めるのではなく、現在の公式情報、施設が案内する目的地、次の連絡方法を短く伝えます。連絡が取れなくなった場合に備え、出発時刻、同行人数、行き先の申告を記録します。
7.停電・断水・通信障害は滞在継続条件を一つずつ確認する
停電は照明だけの問題ではない
停電すると、非常照明、電子錠、火災報知・通報設備、給水ポンプ、給湯、空調、冷蔵、厨房、エレベーター、Wi-Fi、固定電話、キャッシュレス決済などへ影響が出る可能性があります。どの設備が非常電源につながるか、何時間使えるかは施設ごとに異なります。設備表と保守記録で確認し、試していない時間を保証しません。
最初に、避難経路と客室から出られるかを確認します。電子錠が停電時に施錠側か解錠側か、非常用キーを誰が持つか、暗い階段へ誘導できるかを訓練します。発電機を使う場合、設置場所、換気、燃料、接続できる機器、操作担当をメーカーと消防等へ確認し、屋内での使用や不適切な接続をしません。
医療機器を使用する宿泊客がいる場合、機器名から宿側が必要電力や安全時間を推測しません。本人や同行者へ必要な支援、予備電源、連絡先を確認し、119や医療機関の案内を受けます。個人の病状を一般放送で共有せず、担当者間で必要な情報を限定します。

断水は給水と排水を別々に判断する
蛇口から水が出ない場合でも、地域の断水、受水槽、ポンプ、凍結、漏水など原因は一つではありません。逆に水が出ても、飲用できる状態かは別の確認です。上下水道事業者、設備管理者、保健所等の案内を確認し、「煮沸すれば必ず飲める」などの独自判断を一律案内にしません。
トイレは、給水と排水の両方が必要です。バケツの水で流せる設備でも、下水管、浄化槽、敷地内配管が損傷していれば逆流や漏出につながります。使用可否が確認できるまで、各トイレへ同じ表示を出し、使える場所と代替方法を案内します。スタッフだけが知っている状態にしません。
最初の一夜に滞在を続けられるかは、水の本数だけでは決まりません。トイレ、手洗い、食事、衛生、入浴停止、乳幼児、介助、室温を含めます。備蓄の数量計算やローリングストックは別台帳で管理し、本稿では「今ある量を何人で何時間使えるか」を確認するところまでにします。
通信障害では「連絡したつもり」を分ける
メッセージアプリの送信済み表示は、相手が読んだ証拠ではありません。電話発信、呼出し、通話成立、留守番電話、SMS送信、既読、返答を分けます。遠隔担当者がいる宿では、現地担当からの定時連絡が来ない場合、何分後に近隣協力者や消防へ確認するかを決めます。
通信手段は、固定電話、携帯電話、異なる通信事業者の回線、ラジオ、自治体防災情報、現地掲示など複数持ちます。災害用伝言サービスを利用する場合、宿が登録する電話番号、宿泊客へ伝える検索方法、公開しない個人情報を平常時に決めます。サービスの提供条件は運営元の最新案内で確認します。
宿泊客の家族へ宿が一斉に安否連絡する場合、本人の同意、連絡先、伝える範囲を確認します。「施設の集合場所で安全確認済み」「別避難先へ移動し連絡済み」「所在未確認」を混ぜず、確認時刻を付けます。未確認を安全と推測しません。
テンプレート8|停電・断水・通信障害トリアージ票
【テンプレート8:ライフライン障害トリアージ票】発生__時__分
停電範囲:全館/一部__/地域/不明 確認元__
非常照明:作動__/未確認__ 避難経路:使用可__/不可__
電子錠・客室鍵:状態__ 非常用キー担当__
火災設備・通報設備:状態__ 消防・保守確認__
医療機器利用者:有__/無__/未確認__ 対応__
空調・給湯・厨房・冷蔵:____
給水:可/不可/飲用未確認 確認元__
排水・トイレ:可/停止/未確認 表示担当__
衛生・食事への影響:____
固定電話__/携帯A__/携帯B__/Wi-Fi__/ラジオ__
責任者への連絡:手段__/結果__/時刻__
宿泊客への案内:確認済み事実__/未確認__/次回__時
滞在継続判断:可/条件付き/不可/保留 判断者__
専門事業者・行政の指示:____
※そのままコピーして使えます
8.多言語・アクセシビリティは短い指示と個別確認で補う
翻訳文より先に、日本語の行動指示を一つにする
災害時に長い説明を翻訳すると、避難先、方向、時刻が埋もれます。まず日本語で「何が起きたか」「今すること」「行く場所」「次の案内時刻」の四点を確定し、短い文へします。翻訳担当や翻訳ツールが、通行可能な経路や安全性を推測して追加しない運用にします。
観光庁監修の「Safety tips」は、緊急地震速報、津波警報、気象特別警報等を15言語で通知するアプリです。観光庁「訪日外国人旅行者用災害時に役立つツール」 JNTOのJapan Visitor Hotline(050-3816-2787)は24時間365日、英語・中国語・韓国語で、訪日旅行者本人から事故、病気、災害等の問い合わせを受け付けています。原則として三者間通訳や予約代行の窓口ではありません。JNTO「Safe Travel Information」
これらの公的ツールも、宿の館内誘導や紙の表示を代替しません。チェックイン時に入手方法を案内し、施設内では出口写真、矢印、集合場所、連絡先を通信なしでも読める形にします。平時の住所・119・110・宿の連絡先をまとめる共通カードは小さな宿のインバウンド対策で整え、本稿のテンプレート9は、その横に置く災害別の行動指示だけに絞ります。熊野古道沿線の受入実務は熊野古道のインバウンド対応で補完できますが、災害時の通行可否は当日の公式情報で再確認します。
テンプレート9|無人宿の災害別・日英行動指示カード
【テンプレート9:災害別・日英行動指示カード】施設名__/版__
※住所・119・110・宿連絡先は共通の緊急連絡カードと一緒に掲示する。
EARTHQUAKE/地震
日本語:頭を守り、窓と棚から離れ、揺れが収まるまで動かないでください。
English: Protect your head. Stay away from windows and shelves. Do not move until the shaking stops.
TSUNAMI/津波
日本語:津波の危険があります。今すぐ__へ移動します。警報・注意報の解除前に戻らないでください。
English: Tsunami risk. Evacuate to __ now. Do not return until the tsunami warning or advisory is lifted.
FIRE/火災
日本語:火事です。__出口から__へ避難してください。エレベーターは使いません。
English: Fire. Use the __ exit and evacuate to __. Do not use the elevator.
HEAVY RAIN OR LANDSLIDE/大雨・土砂災害
日本語:今、__のため__へ移動します。表示した経路を進んでください。
English: Due to __, move to __ now. Follow the marked route.
Current action/現在の行動区分:Leave the area(立退き避難)/Stay safely indoors(屋内安全確保)/Take emergency safety measures(緊急安全確保)
Destination or location/目的地・場所__ Map or exit photo/地図・出口写真__
Next update/次の案内__時__分
Translation checked by/翻訳確認者__ Checked on/確認日__
Other language versions/追加言語版の保管場所__
※地図や英文が安全を保証するものではない。現場の消防・自治体の指示を優先する。
The map and English text do not guarantee safety. Follow instructions from local fire services and authorities.
※そのままコピーして使えます
音声・文字・光・接触の複数経路を用意する
聴覚障害のある人には放送だけでは届かず、視覚障害のある人には地図だけでは届きません。眠っている人、入浴中の人、イヤホンを着けている人、日本語を読めない人もいます。館内放送、客室電話、扉への声掛け、文字カード、光や振動の設備、同行者への連絡を組み合わせます。
支援方法は、外見や予約者情報から決めません。チェックイン時に「緊急時に必要な案内方法や移動支援はありますか」と尋ね、本人が希望する方法を確認します。避難時に補助者が必要なら、担当と代替を置きます。階段での搬送方法を現場の思い付きで決めず、消防・自治体との訓練で確認します。
支援情報は、必要な担当が緊急時に見られ、他の宿泊客には広がらない場所へ保管します。紙を作るだけでなく、夜間担当が保管場所を知っているかを確認します。退出後は不要な個人情報を施設の保存方針に沿って扱います。
テンプレート10|個別支援・伝達方法の確認票
【テンプレート10:個別支援・伝達方法の確認票】
予約番号・部屋:____ 本人確認日:____
緊急情報の受取り方法:音声/文字/光/振動/同行者/その他__
日本語以外の希望言語:____
移動時に必要な支援:____
階段:自力/補助あり/使用困難/未確認
補助具・補助犬:____
電源を必要とする機器:有/無 本人が示した対応:____
常用薬等の持出し希望:____
同行者の役割:____
施設担当:____ 代替担当:____
本人へ説明した避難先:津波__/火災__/大雨__
消防・自治体との訓練で確認が必要な点:____
利用目的の説明:____
本人の希望・同意を確認した日と方法:____
情報保管場所・閲覧者・共有範囲:____
見直し・削除予定日:____
避難後の確認方法:____
※そのままコピーして使えます
一人の宿泊客へ複数人が違う約束をしない
「車いすを必ず運びます」「必ず部屋まで迎えに行きます」と、実施可能性を確認せず約束しません。夜間の人数、階段、火災や津波の状況でできる支援は変わります。施設が確認できる事実、本人と決めた手順、消防等に確認が必要な点を分けます。
外国語メッセージも同じです。複数の担当者が別々に送ると、集合場所や次回案内時刻がずれます。発信元を一つにし、送信、到達、既読、返答を分けて記録します。平時の一斉連絡手段を整える場合は旅館のLINE公式アカウント活用術も参考になりますが、通信障害時にLINEだけへ依存しません。
災害時の案内と、平時の予約・連絡導線を同じ担当表で整える
Webサイト、SNS、LINE等の情報更新と宿泊客への連絡経路を見直す場合は、Tipのデジタルマーケティング支援をご覧ください。安全性や法令適合を認定するサービスではありません。
9.無人宿は遠隔連絡・現地協力・公的機関への引継ぎをつなぐ
案内を置いただけで無人運営の初動は完了しない
無人宿では、宿泊客が警報を聞き、住所を説明し、避難先を選び、管理者へ連絡する場面が増えます。だからこそ、紙と現地表示、遠隔連絡、現地へ行ける協力者、公的機関への引継ぎを一続きにします。スマートフォンの充電や通信がなくても、119、施設住所、出口、災害別避難先を確認できるカードを置きます。
遠隔担当は、カメラやスマートロックの履歴だけで在館者の安全を断定しません。予約人数、入室記録、本人からの返答、現地確認を別々に記録します。監視設備を利用する場合、設置・利用目的、プライバシー、保存範囲を平常時に適切に定めます。本稿は監視方法の法的評価を行うものではありません。
現地協力者には「とにかく見に行く」と頼みません。浸水、津波、火災、崖崩れの危険がある場合は接近せず、消防・警察へ情報を渡します。鍵を持つ人、施設までの所要、夜間対応の可否、連絡が取れない場合を契約・運用で確認します。
遠隔担当は連絡回数だけで状況を決めつけない
無人宿で電話がつながらないとき、宿泊客が避難済みなのか、端末を置いているのか、通信障害なのかは分かりません。発信した事実と現地の安全を分け、電話、SMS等、宿の現地掲示に記載した連絡方法を順に使います。何回連絡するかは、同じ番号へ漫然と発信し続ける回数ではなく、次の行動へ切り替える条件として決めます。火災の通報設備作動、宿泊客からの煙の申告、重大な負傷の申告など緊急性が高い事実があれば、管理者への返信待ちだけで止めず、119へ施設住所、分かっている人数、未確認事項を伝えます。
施設外の遠隔担当者が119通報する可能性がある施設は、発生地外からの通報可否と伝達事項を、平常時に施設所在地の所轄消防本部へ確認し、その確認済み手順を引継ぎ票へ記録します。実際の通報では、施設住所、災害種別、分かっている人数、未確認事項を用意し、指令員の質問と案内に従います。全国一律の接続・転送方法を本記事だけで決めません。
携帯電話から119番へ通報する際の地域別注意事項も確認します。和歌山市消防局の携帯電話からの119番通報案内は、市町村名から発生地の住所を伝え、隣接地域の消防本部につながった場合は電話を切らず転送を待つよう案内しています。これは和歌山市の携帯119案内として扱い、他地域では施設所在地の消防本部が示す手順を優先します。
遠隔担当が現地協力者へ渡す情報も絞ります。施設住所、災害種別、確認できた危険、在館予定人数、連絡できた人数、消防等への連絡状況、接近を中止する条件です。暗証番号や宿泊者情報は、役割に必要な範囲を超えて一斉送信しません。消防・警察から求められた情報は、相手、時刻、内容を記録して引き継ぎます。
夜間に別の担当者へ交代する場合、「連絡が取れません」だけでは再作業になります。最後に通話できた時刻、送った指示、既読または返答の有無、本人が申告した所在地、次の確認時刻を読み上げます。交代後も同じ番号へ矛盾する指示を送らないよう、発信担当を一人に定めます。宿泊客から新しい情報が来たら、古い記録を消さず、時刻を付けて更新します。
最初の一夜は、安否確認と生活条件を分けて引き継ぐ
避難先へ移動できた後も、最初の一夜には確認が続きます。安全確認済みの人数、負傷者、別の避難先へ移動した人、所在未確認者を更新し、服薬、体温維持、充電、トイレ、飲料、家族への連絡といった生活条件を別欄にします。生活上の希望が満たせないことを、直ちに建物へ戻る理由にはしません。警報・注意報、消防や自治体の指示、経路と施設の安全確認を優先します。
宿泊客が帰宅や別施設への移動を希望した場合、宿は交通や道路の安全を推測して保証しません。確認した情報源と時刻を伝え、本人が選んだ移動先、同行人数、連絡方法を記録します。未成年者、介助が必要な人、同行者と分かれた人については、本人だけで解決できると決めつけず、避難先の運営者や公的機関へ必要な支援を相談します。
朝の交代では、館内へ戻れるか、営業できるかという経営判断より先に、夜間の未完了事項を渡します。未確認者、医療支援、使用停止設備、確認していない経路、次の公的情報更新、宿泊客へ約束した次回案内時刻です。再開判断をする責任者が現場にいなくても、現地担当が安全を断定する必要はありません。「確認済み」「未確認」「専門確認待ち」を保ったまま渡す方が、誤った再開を防げます。
テンプレート11|無人宿の遠隔・現地引継ぎ票
【テンプレート11:無人宿の遠隔・現地引継ぎ票】
施設住所:都道府県__/市町村__/番地・建物__
消防へ伝える目印:____ 遠隔担当の現在地:____
発生地外からの119:所轄消防への事前確認日__/確認済み手順__
実際の接続先・指令員の案内:____
発生を知った時刻・情報源:____
予約上の在館予定:__組__人
本人確認:通話__人/返信__人/未確認__人
現地警報・設備:確認済み__/未確認__
遠隔で送った指示:内容__/時刻__/手段__
到達:送信のみ/既読/返答/通話成立
宿泊客が申告した所在:____
負傷・火災・浸水・建物危険:事実__/未確認__
119・110への連絡:時刻__/受付相手__/指示__
現地協力者:氏名・役割__/接近停止条件__
鍵・設備情報を渡す相手と範囲:____
未確認者:部屋__/最終連絡__/同行者情報__
次回連絡時刻:____ 遠隔責任者:____
※現地協力者を危険区域へ向かわせない。公的機関の指示を優先する。
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事実・判断・依頼・未完了を四列に分ける
災害記録は、後日の報告書だけではありません。交代者や消防へ状況を短時間で渡すための道具です。「停電したので危険」の一文では、停電が事実、危険が判断、何をしてほしいかが不明です。「21:10全館停電を確認」「二階東廊下の非常照明は未確認」「宿泊客12人を玄関西側へ誘導」「消防へ非常照明と未確認者2人を伝達」と分けます。
時刻は、発生時刻、知った時刻、確認した時刻、連絡した時刻を区別します。あとから記憶で埋める場合は「推定」と記載します。写真は位置と撮影時刻を付け、安全な場所から撮れる場合だけ記録します。人命保護より撮影を優先しません。
交代時は、完了事項より未完了事項を先に読み上げます。未確認者、負傷者、使用停止設備、次回の公的情報確認、宿泊客への次回案内、専門事業者の到着予定です。引き継ぐ側と受ける側が復唱し、担当名と時刻を残します。

テンプレート12|事案記録・交代・再開判断票
【テンプレート12:事案記録・交代・再開判断票】事案番号__
発生時刻[確認/推定]__ 知った時刻__ 記録開始__
災害・障害の種類:____
確認した事実:____
確認できていないこと:____
現時点の判断:内容__/判断者__/時刻__/根拠__
依頼:相手__/内容__/回答・未回答__/時刻__
安全確認済み__人/負傷__人/別避難先__人/未確認__人
避難場所・在館者への最終案内:____
119・110・自治体への連絡と指示:____
建物・消防設備:確認済み__/停止__/未確認__
電気・ガス・給排水・通信:____
道路・公共交通:確認元__/確認時刻__/状態__
未完了1:__/担当__/期限__
未完了2:__/担当__/期限__
交代:渡す人__/受ける人__/復唱時刻__
専門確認:消防__/自治体__/保健所__/設備事業者__
再開範囲:全館/一部/停止継続/保留
再開判断者・時刻・根拠:____
宿泊客・予約者へ伝えた確認済み事実:____
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営業再開は設備一つの復旧で決めない
電気が戻っても、消防設備、給排水、ガス、建物、道路、衛生、スタッフ体制が戻ったとは限りません。確認項目を分け、確認済み、未確認、使用停止を並べます。専門資格が必要な点を運営者の目視だけで安全と判定しません。
観光庁の手引きが示す収束時の考え方と、中小企業庁の事業継続力強化計画は、再開準備を整理する参考になります。中小企業庁「事業継続力強化計画」 ただし、事業継続の計画があることと、今この建物へ宿泊客を戻せることは別です。現場の人命安全と専門確認を先にします。
再開範囲を限定する場合、使える客室、使えない設備、食事、入浴、到着経路、緊急連絡、取消条件を予約者へ事実として伝えます。予約獲得を急いで「通常営業」とまとめず、本稿の再開判断では安全情報の正確さを優先します。平時の直販施策は本記事の関連記事として分けます。
10.よくある質問
Q. 大きな揺れの直後、小さな宿が最初にすることは何ですか?
まず担当者自身が落下物や割れ物から身を守り、揺れが収まってから火気、出口、負傷者を確認します。その後、在館者へ短い指示を出し、部屋番号や氏名ではなく実際に確認できた人数と所在を記録します。沿岸部など津波の危険がある施設は、警報を待つ前提にせず、事前に決めた避難条件と気象庁・自治体の情報に従います。
Q. 津波警報が出るまで館内で待ってよいですか?
強い揺れや長くゆっくりした揺れを感じた沿岸部では、警報を待ってから避難する運用にしません。施設ごとに確認した津波避難場所と経路へ、安全を確かめながら移動します。津波警報・注意報が解除される前に、荷物や車を取りに戻らない手順も宿泊客へ伝えます。
Q. 在館者の人数が合わないときは全室を探しに戻りますか?
建物へ戻ることで担当者まで危険にさらす場合は戻りません。最終確認場所、同行者の申告、鍵や入退室記録、電話連絡を突き合わせ、未確認者の氏名、部屋、最後に見た場所を消防・警察等へ引き継ぎます。捜索の可否は現場の公的機関の指示に従います。
Q. 指定避難所と指定緊急避難場所は同じですか?
同じとは限りません。災害から命を守るため緊急に逃げる指定緊急避難場所と、避難生活を送る指定避難所は役割が異なり、対応する災害種別も市町村資料で確認します。通常の施設火災で使う屋外集合場所と避難経路は、施設の消防計画と所轄消防署で別に確認します。
Q. 火災を見つけたら、まず消火器を使うべきですか?
発見者が必ず消火を優先する一律手順にはしません。周囲へ火災を知らせ、119通報と避難開始を遅らせず、初期消火は退路と安全が確保でき、訓練で扱いを確認した範囲に限ります。施設の消防計画、設備、夜間体制は所轄消防署に確認してください。
Q. 停電しても客室で待ってもらえばよいですか?
一律に客室待機とは決めません。非常照明、避難経路、火気、給湯、空調、医療機器、エレベーター、通信の状態を確認し、滞在継続が安全かを責任者が判断します。復旧見込みが分からないときは「すぐ復旧する」と約束せず、確認時刻と次回案内時刻を伝えます。
Q. 断水時にトイレを流してよいですか?
建物や地域の排水状況を確認せず流さない運用が安全です。給水が止まっていても排水管が使えるとは限らず、逆流や設備故障があれば被害を広げます。設備管理者や上下水道事業者の案内を確認し、使用可否が決まるまで使用停止表示と代替方法を案内します。
Q. 携帯電話がつながらない場合、どう連絡しますか?
一つの回線だけを前提にしません。固定電話、複数事業者の携帯、ラジオ、自治体防災情報、近隣の連絡拠点など、施設で使える代替手段を平常時に確認します。災害用伝言サービスを使う場合も、登録する番号、宿泊客へ伝える確認方法、個人情報を載せない範囲を訓練します。
Q. 無人宿では宿泊客だけで避難してもらえばよいですか?
案内を置くだけで対応完了とは考えません。現地で鳴る警報、非常口表示、宿の正確な住所、119への伝え方、災害別避難先、管理者への連絡、つながらない場合の次の連絡先を、通信が止まっても読める形で用意します。遠隔担当者は在館者数と連絡状況を記録し、現地の消防・自治体・管理担当へ引き継ぎます。
Q. 外国人宿泊客には英語の長文を送れば十分ですか?
長文だけでは行動が遅れることがあります。短い動詞、場所名、矢印、地図、実際の出口写真を組み合わせ、今することと次に待つ情報を分けます。翻訳文を作る際も、避難先や通行可能性を翻訳担当が推測せず、施設責任者が確認した日本語原文を基準にします。
Q. 車いす利用者や聴覚障害のある方は同じ誘導でよいですか?
同じ放送や同じ経路だけでは情報が届かない場合があります。本人や同行者へ必要な支援を確認し、視覚表示、筆談、振動や光による合図、段差を避ける経路、補助者の役割を施設で決めます。介助方法や搬送を現場判断だけで約束せず、消防・自治体と訓練時に確認してください。
Q. 災害対応マニュアルには全国共通の法定様式がありますか?
全ての小さな宿に同じ一枚を使えるとは限りません。旅館業、住宅宿泊事業、建物用途、規模、立地、消防計画、地域防災計画で確認事項が変わります。本記事のテンプレートは運用整理用であり、所管自治体、保健所、所轄消防署が求める計画や届出を置き換えるものではありません。
Q. 水や食料は何日分あれば法的に十分ですか?
全ての宿へ一律に同じ日数が法定されているとは断定できません。最大在館者数、地域の孤立可能性、自治体計画、事業継続計画、保管場所、更新方法を確認して数量を決めます。本記事は初動と避難誘導を扱うため、備蓄量は別の棚卸しとして管理します。
Q. 災害後は設備が動けば営業を再開できますか?
一つの設備が動いただけで再開を決めません。建物、消防設備、電気、ガス、給排水、衛生、アクセス、スタッフ体制、予約者への説明を分け、必要な専門事業者と行政窓口へ確認します。確認済み、未確認、使用停止を記録し、権限を持つ責任者が再開範囲を決めます。
11.まとめ|一枚を作り、夜間に歩き、引継ぎまで試す
小さな宿の災害時対応マニュアルは、知識の量より、発生直後に読める順序が重要です。今日、最初の10分カードへ住所、通報、第一声、人数確認、災害別避難先を書きます。今週、夜間一名と無人の条件で、客室から集合場所まで歩きます。今月、消防・自治体・設備事業者へ未確認事項を持ち込み、0〜10分、10〜60分、最初の一夜、交代、再開判断まで机上訓練します。
今日から始める三つの作業
- 今日:テンプレート1と2を印刷し、在館予定と実際の所在を分けて記録できるようにします。
- 今週:テンプレート3で地震、津波、洪水、土砂、火災の避難先と使えない経路を確認します。
- 今月:テンプレート11と12を使い、夜間一名または無人の連絡、未確認者、公的機関への引継ぎ、再開保留までを訓練します。
施設の改修や設備保守と災害対応を同じ台帳で見直す場合も、点検周期、確認者、使用停止条件を設備ごとに記録します。施設種別と設備が異なるため、他施設の項目をそのまま流用せず自館の保守事業者へ確認してください。
自館用テンプレートへ書き換える前に
施設住所、夜間人数、災害別避難先、連絡担当が空欄のままなら、まず関係機関へ確認する項目を整理します。Tipへのご相談は案内文・情報更新・運営フローの範囲で承ります。お問い合わせはこちら
参考・出典
以下は2026年9月13日にHTTP GETで取得し、本文バイト数とSHA-256を記録した一次資料です。ページの内容は更新されるため、実際の災害時には最新の発表を確認してください。
- 和歌山県「令和8年公表の地震・津波被害想定」:市町等の想定値を個別施設の確定値へ置き換えず、施設位置と市町村計画を確認するために参照。
- 和歌山県「県民の友 2026年9月号 防災特集」:県が示す日頃の確認と避難行動の入口として参照。
- 和歌山県「避難先について」:指定緊急避難場所と指定避難所、災害種別の確認に参照。
- 和歌山県「土砂災害関連情報」:土砂災害警戒区域等の確認入口として参照。
- 和歌山県「洪水ハザードマップ」:洪水浸水想定区域と市町村地図の確認入口として参照。
- 内閣府「避難情報に関するガイドライン(令和8年3月改定)」:立退き避難、屋内安全確保、緊急安全確保の適用条件を区別するために参照。
- 観光庁「観光危機管理計画等作成の手引き」:平常時、発生時、収束時と関係者連携の整理に参照。
- 観光庁「訪日外国人旅行者用災害時に役立つツール」:Safety tips等の多言語公的情報源に参照。
- 観光庁「住宅宿泊事業者の業務」:住宅宿泊事業における安全確保・外国語案内を参照。宿全般の一律義務としては使用していません。
- 消防庁「関係者不在施設における防火安全対策ガイドライン」:消防計画、設備、訓練を施設別に確認するために参照。
- 消防庁「外国人・障害者に配慮した火災情報伝達・避難誘導」:複数の伝達方法と個別配慮に参照。
- 和歌山市消防局「119番で消防車・救急車を呼ぶとき」:携帯電話からの119で市町村名から発生地を伝え、隣接地域の消防本部へつながった場合に切らず転送を待つ和歌山市の案内として参照。
- 気象庁「津波から身を守るために」:強い揺れ等を感じた場合の避難と、解除前に戻らない行動に参照。
- 気象庁「南海トラフ地震に関連する情報」:臨時情報の意味と日頃の備えの再確認に参照。
- 気象庁「キキクル」:2026年度出水期の大雨・土砂・浸水・洪水の危険度確認に参照。旧警報名・旧色対応表は転載していません。
- JNTO「Safe Travel Information」:訪日旅行者の災害・交通・医療情報に参照。
- 中小企業庁「事業継続力強化計画」:初動後の継続・再開準備の整理に参照。
確認境界
本記事の十二テンプレートは、施設内の運用を整理する編集可能なひな形です。法令、消防計画、避難確保計画、地域防災計画、届出、設備基準を代替しません。旅館業か住宅宿泊事業か、建物用途、規模、収容人員、立地、自治体指定によって必要事項が異なります。所管自治体、保健所、所轄消防署、建築・電気・ガス・給排水等の専門事業者へ、実際の図面と営業形態を示して確認してください。
また、津波警報を待つ前提、警報解除前に戻る手順、県の代表的想定値を自館の値へ置き換えること、旧警報名や旧色対応表の転載、民泊の義務を全宿泊施設へ一般化すること、備蓄日数や消防要件を全施設の一律法定義務と断定することは避けています。災害発生時は、現場の消防、警察、自治体と最新の公式情報を優先してください。