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白浜温泉132施設の客室36%が津波浸水想定区域内|宿の避難案内は浸水深で変わる【2026年10月】

白浜温泉132施設の客室36%が津波浸水想定区域内|宿の避難案内は浸水深で変わる【2026年10月】

結論: ホテル業界メディアのHotelBankが2026年10月6日に公表した集計によれば、白浜温泉中心部から半径3km内で販売が確認できた宿泊施設132施設・3,040室のうち、57施設・1,101室(客室の36.2%)が和歌山県の津波浸水想定区域内にあり、そのうち1,011室は想定浸水深3m以上の帯に入っています。業態別では旅館53.3%・民宿58.2%・ペンション48.6%と、小さな宿ほど区域内の比率が高い結果でした。ただしこの集計は各施設を地図上の「1点」で判定し、建物の階数や地盤高は見ておらず、使った想定図は2013年設定のものです。県は2026年3月25日に約10年ぶりの新しい津波浸水想定を公表しています。白浜の宿が今週やることは、自館の建物を新旧2枚の想定図に重ねて浸水深と階数を確認し、その結果で客室割り・館内の避難表示・多言語の避難カードの3か所を直すことです。

この記事の要点 対象読者: 白浜・田辺・すさみ・串本・那智勝浦・新宮・みなべ・御坊など南紀の沿岸で旅館・民宿・ペンション・ゲストハウス・貸別荘を営む経営者と、フロント・客室の現場責任者 読了後にできること: 自館の客室が浸水想定のどの深さ帯・何階にあるかを表にし、要配慮者を入れない部屋、館内に貼る避難表示の文面、客室に置く3言語の避難カードを今週中に自分の手で用意できる状態になる

「津波のことは分かっている。でも、お客様に何を・どこまで言えばいいのか分からない。」

白浜(和歌山)への移住準備で地域の宿の方と話していると、この種の声を聞きます。館内の非常口の表示はある。避難ビルに指定されている建物も知っている。けれど「うちの2階の海側の部屋は、想定ではどれくらいの深さまで水が来るのか」「それを英語で何と書くのか」まで決めている宿は多くありません。

今回の集計が持つ意味は、「白浜の宿の36%が危ない」という見出しではありません。客室の数で数えると、白良浜周辺の温泉街に3,040室のうち1,101室が浸水想定区域に入り、その9割以上が浸水深3m以上の帯にあるという、宿の側が自館の数字に置き換えられる形で出てきたことです。

一方で、集計には前提があります。各施設を地図上の1点で判定しているため、敷地の一部だけが区域にかかる宿も、鉄筋5階建ての宿も、同じ「区域内」に数えられています。しかも使われた想定図は2013年に県が設定した古いもので、県は2026年3月に新しい想定を公表したばかりです。数字をそのまま自館に当てはめるのではなく、自館の建物で確かめ直す作業が要ります。

この記事では、観光地の宿や店舗のSNS運用・集客支援に取り組む立場から、HotelBankの集計と和歌山県・白浜町・観光庁の公表資料だけを根拠に、①10月6日に公表された数字と前提、②新旧2枚の想定図の読み分け、③南紀の宿の業態別の影響と法律上の義務、④客室割り・館内表示・多言語案内を浸水深で直す手順(コピペで使える文例8本つき)、⑤取り違えやすい4つの点、⑥チェックリストの順に整理します。手元に、自館の客室一覧(部屋番号・階・向き)と、白浜町の津波ハザードマップを用意しながら読み進めてください。

目次
  1. 10月6日公表の集計|132施設3,040室のうち57施設1,101室が区域内
  2. 使われたのは2013年設定の想定図|県は2026年3月25日に新しい想定を公表済み
    1. 新しい想定は2種類の地震で公表され、市町のハザードマップ見直しはこれから
    2. 白浜町のハザードマップは平成25年の県想定に基づき、2025年1月に更新
  3. 誰に効くか|旅館・民宿・ペンションは区域内比率が5割前後
    1. 法律上の義務|30cm以上の浸水想定区域の旅館は対策計画、警戒区域内は避難確保計画
  4. 自館の客室を浸水深に当てはめる|客室割り・館内表示・多言語案内で直す3か所
    1. 調べる: 自館の建物を新旧2枚の想定図に重ね、浸水深と階数を表にする
    2. 直す1: 客室割りを「浸水深×階」で決め、要配慮者を低層階の海側に入れない
    3. 直す2: 館内の避難表示を「どこへ・何分・何メートル」に書き換える
    4. 直す3: 多言語の避難カードを客室に置き、Safety tipsを案内する
    5. スタッフの持ち場を決め、月1回は夜の想定で歩く
    6. 区域外の宿は「受け皿」としての役割を決める
  5. 「36%が危ない」ではない|取り違えやすい4つの点
    1. 誤解1: 白浜の宿の36%は津波で浸水する
    2. 誤解2: 区域外なら何もしなくていい
    3. 誤解3: 「うちは区域外」「2階以上は安全」と予約ページに書く
    4. 誤解4: ハザードマップは1枚持っていれば足りる
  6. 浸水深で避難案内を直せている宿のチェックリスト
  7. よくある質問
    1. Q. 白浜温泉の宿の客室の36%が津波浸水想定区域内とは、どういう数字ですか?
    2. Q. 区域内の客室のうち、浸水深が深い帯にはどれくらいありますか?
    3. Q. 旅館・民宿・ペンションと、ホテル・ゲストハウスで違いはありますか?
    4. Q. 和歌山県の新しい津波浸水想定はいつ公表され、何が変わりましたか?
    5. Q. 白浜町のハザードマップは新しい想定に更新されていますか?
    6. Q. 宿として、お客様に何と案内すればいいですか?
    7. Q. 外国人のお客様には何を用意すればいいですか?
    8. Q. 法律上、宿が作らなければならない計画はありますか?
  8. まとめ:今週、自館の客室表から始める
  9. 参考・出典

10月6日公表の集計|132施設3,040室のうち57施設1,101室が区域内

まず事実です。白浜温泉の宿、客室の36%が津波浸水想定区域内 — 132施設を浸水深帯で集計(HotelBank・2026年10月6日)は、白浜温泉中心部(白良浜・湯崎・千畳敷・綱不知・東白浜・堅田の一部)から半径3km内の宿泊施設について、登録190施設・4,156室のうち2026年9〜11月宿泊分の販売価格が確認できた132施設・3,040室を対象に、各施設が津波浸水想定のどの深さ帯に入るかを集計したものです。

想定浸水深の帯 施設数 客室数(客室構成比)
区域外 75施設 1,939室(63.8%)
0.3m以上1m未満 4施設 42室(1.4%)
1m以上2m未満 3施設 43室(1.4%)
2m以上3m未満 2施設 5室(0.2%)
3m以上5m未満 20施設 254室(8.4%)
5m以上10m未満 28施設 757室(24.9%)
区域内 計 57施設 1,101室(36.2%)
白浜温泉の宿の津波浸水想定区域の集計で公表済みと未確認の情報を分けた図解

区域内1,101室のうち、浸水深3m以上の帯にあるのは48施設・1,011室で、区域内客室の9割以上が「1階の天井を超える深さ」の想定帯に入っています。5m以上の帯だけでも28施設・757室(対象客室の24.9%)です。逆に0.3m以上3m未満の浅い帯は9施設・90室にとどまり、白浜の温泉街では「区域内なら、ほぼ3m以上」と読むのが数字に忠実です。

集計には3つの前提があります。第一に、判定は各施設の登録座標1点が浸水想定のどの区画に入るかで行われ、敷地の一部だけが区域にかかる宿や、建物の階数・構造・地盤高は考慮されていません。第二に、使われた浸水想定は国土交通省の国土数値情報「津波浸水想定」に収録された、和歌山県が2013年に設定した最大クラスの津波の想定図です。第三に、休業中や販売実態が確認できない施設は含まれていません。HotelBank自身も、この想定は「発生の時期・頻度や個別建物の被害を示すものではない」と注記しています。

同じ集計では、半径3km内の指定緊急避難場所は60か所で、うち54か所が区域外の高台や学校・寺社の敷地、6か所が区域内にあり、区域内6か所のうち4か所は浸水深5m以上の帯に建つ建物で上階への垂直避難を前提としています。土砂災害警戒区域に入る宿も24施設・355室あり、うち12施設・133室は津波の区域と重なっています。

使われたのは2013年設定の想定図|県は2026年3月25日に新しい想定を公表済み

ここが、この集計を自館に当てはめる前に知っておくべき点です。白浜の宿がいま手元に置くべき津波の地図は1枚ではなく、「集計に使われた2013年設定の図」「白浜町のハザードマップ」「県が2026年3月に公表した新しい想定図」の3枚で、それぞれ基準と使いどころが違います。

白浜の宿が確認する3つの津波浸水想定図の違いを整理した図解

新しい想定は2種類の地震で公表され、市町のハザードマップ見直しはこれから

和歌山県は令和8年公表 地震動予測及び津波浸水想定(和歌山県)で、約100年周期で起きる「東海・東南海・南海3連動地震(Mw8.7)」と、発生頻度は極めて低いが被害が甚大な「南海トラフ巨大地震(Mw9.1)」の2種類について、新しい地震動予測と津波浸水想定を公表しました。知事記者会見(和歌山県・2026年3月25日)では、県全体では揺れや浸水面積に大きな違いはないものの、津波の高さや到達時間が高くなった、または早くなった市町があると説明されています。津波到達早まった地域も 南海トラフ、和歌山県が想定見直し(紀伊民報AGARA・2026年3月26日)によれば、串本町樫野では巨大地震で1mの津波が1分で到達するとされ、全国で最も早い数字です。

県は被害想定と具体的な対策を2026年度中に公表する予定で、市町のハザードマップ見直しもこれからなので、宿はいま「新しい想定図」と「現行のハザードマップ」の両方を手元に置く時期にあります。白浜町の個別の最大津波高・到達時間は県の詳細資料(PDF)に掲載されており、本記事では町ごとの数値の転記はしていません。自館の住所で確認するときは、県のページの浸水想定図から白浜町の図を開いてください。

白浜町のハザードマップは平成25年の県想定に基づき、2025年1月に更新

白浜町津波ハザードマップ(白浜町・2025年1月28日更新)は、和歌山県が平成25年に公表した「南海トラフの巨大地震」と「東海・東南海・南海3連動地震」の津波浸水想定をもとに作られ、白浜・富田・椿・日置川の4地域ごとにPDFで配布されています。町が把握している初期避難場所(高台、津波避難ビル、津波避難タワー)と町が開設する避難所が載っています。

今回の集計の根拠もこの平成25年(2013年)の想定なので、集計の数字と町のハザードマップは同じ地図を見ており、宿が避難先と避難路を確認する現行の基準はこのハザードマップです。町のページには「想定にとらわれることなく、可能な限り高い所へ避難することが肝要」と明記されています。自館の客室が「浸水深3m未満の帯」にあっても、案内に「3mまでなら2階で大丈夫」と書く根拠にはなりません。

誰に効くか|旅館・民宿・ペンションは区域内比率が5割前後

次に、南紀の宿のどこに効くかです。同じ集計の業態別の内訳を見ると、影響は業態と規模でまったく違います。

業態 区域内客室の比率(区域内客室/全客室) この数字の読み方
旅館 53.3%(720室/1,352室) 温泉街の中心に古くからある旅館ほど区域内。客室数も最多
民宿 58.2%(78室/134室) 比率は最も高いが、1館あたりの客室は少ない
ペンション 48.6%(18室/37室) 半数が区域内。家族経営で表示・案内の手が足りにくい
リゾートホテル 15.4%(138室/895室) 海岸段丘の上に多く、比率は低い
ホステル・ゲストハウス 9.3%(10室/107室) 新しい供給ほど区域外を選んでいる
貸別荘・コテージ・キャンプ場 18.4%(16室/87室) 無人運営が多く、スタッフ不在時の案内が課題
白浜温泉の業態別・規模別に津波浸水想定区域内の客室比率を整理した図解

区域内1,101室のうち100室以上の大型館4施設が523室(47.5%)を占める一方、施設数で見ると区域内57施設のうち31施設は客室1〜9室の小さな宿で、客室割りや館内表示を自分の手で直す必要があるのは後者の小さな宿です。開業時期別では2016年以前に開業した施設の区域内比率が44.4%、2017年以降は18.3%で、新しい宿ほど区域外に建っています。

法律上の義務|30cm以上の浸水想定区域の旅館は対策計画、警戒区域内は避難確保計画

区域内の宿には、案内の見直しとは別に、法律に基づく計画の義務がかかる場合があります。和歌山県の南海トラフ地震特措法に基づく対策計画の作成(和歌山県)によれば、津波により30cm以上の浸水が想定される区域内で、南海トラフ地震特措法施行令第3条に掲げる施設(旅館等が例示されています)を管理・運営する事業者は「南海トラフ地震防災対策計画」を作成し、正本を知事(防災企画課)へ、写しを市町へ提出します。施設の種類と規模の基準は県のページの別紙で確認してください。

また津波災害警戒区域の指定について(和歌山県)によれば、県は平成28年4月19日に白浜町を含む19市町の津波浸水想定区域を津波防災地域づくりに関する法律第53条に基づく「津波災害警戒区域」に指定しており、市町の地域防災計画に定められた避難促進施設は避難確保計画の作成と津波避難訓練の実施が求められます。自館がどちらの対象かは「浸水30cm以上の区域にあるか」と「施設の種類・規模が基準に当たるか」の2点で決まり、この判定は今回の集計の36%とは別に、自館の住所と収容人員で行う必要があります。判定の分岐は和歌山県の備蓄啓発は1人1週間分が基準|宿泊・飲食が客の分をどう積むか【2026年9月】で図にしています。

自館の客室を浸水深に当てはめる|客室割り・館内表示・多言語案内で直す3か所

ここからは実務です。やることは「調べる」が1つ、「直す」が3つです。自館の建物を新旧2枚の想定図に重ねて浸水深と階数を表にし、その表をもとに客室割り・館内の避難表示・客室に置く多言語の避難カードの3か所を直す、これがこの記事で提案する備えのすべてです。各手順の文例は、ChatGPTなどの対話型AIに貼り付けて使います。

自館が津波浸水想定区域の内か外かで宿の避難案内の直し方を分ける2分岐図解

調べる: 自館の建物を新旧2枚の想定図に重ね、浸水深と階数を表にする

最初に、集計の「1点判定」を自館で「建物単位」に直します。県の新しい想定図と町のハザードマップで自館の住所を開き、建物の海側・山側それぞれの端がどの浸水深の帯に入るかを見ます。自館で確認するのは「浸水深の帯」「建物の階数」「各階の床の高さ」「最寄りの指定緊急避難場所までの距離と所要時間」の4つで、この4つが揃って初めて客室割りの判断ができます。地盤高と床の高さは、建築時の図面か、町の建設課で確認できる範囲で構いません。

あなたは宿泊施設の津波避難計画を整理するアドバイザーです。以下の材料から、客室ごとの「浸水想定と避難の条件」の表を作ってください。

【前提となる事実】
・2026年10月6日公表の集計では、白浜温泉半径3kmの132施設3,040室のうち1,101室が津波浸水想定区域内(うち1,011室が浸水深3m以上)。判定は施設1点で、階数は考慮されていない
・和歌山県は2026年3月25日に新しい津波浸水想定を公表。白浜町のハザードマップは2013年の想定に基づく

【材料】
・自館の住所と建物の階数・構造(例: 鉄筋4階建て): 
・県の新想定図で建物の海側の端・山側の端が入る浸水深の帯: 
・町のハザードマップで同じ地点が入る浸水深の帯: 
・各階の床の高さ(分かる範囲): 
・最寄りの指定緊急避難場所の名称、距離、徒歩の所要時間: 
・客室一覧(部屋番号・階・海側か山側か・定員): 

出力: ①客室ごとに「浸水深の帯/階/避難先/徒歩の分数」を並べた表 ②新旧の想定で帯が違う客室の一覧 ③確認が足りない項目。材料にない数字を作らず、推測は「仮説」と明記してください。

※そのままコピーして使えます

直す1: 客室割りを「浸水深×階」で決め、要配慮者を低層階の海側に入れない

表ができたら、客室割りの優先順位を決めます。浸水深3m以上の帯にある宿では、1階と2階の海側の客室に、車いすの方・高齢のご夫婦・乳幼児連れ・夜間に自力で階段を上がりにくい方を入れない運用を先に決めます。予約時に把握できる情報には限りがあるので、「予約時の要望欄と電話で確認し、該当すれば上層階か山側に振り替える」というルールを、予約担当とフロントで共有するところまでが1セットです。

あなたは小さな宿の客室運用を設計するアドバイザーです。以下の材料から、津波の浸水想定を踏まえた客室割りのルールを1枚にまとめてください。

【材料】
・客室ごとの浸水深の帯・階・向き(前の文例で作った表): 
・最上階または山側の客室数: 
・予約時に把握できる情報(要望欄、電話、OTAの備考): 
・繁忙期に部屋を振り替えられる余裕があるか: 

出力: ①先に埋めない客室の一覧と理由 ②要配慮者の確認の聞き方(電話・メールの文面各1つ) ③満室時に振り替えられないときの代替(避難介助の担当を決める等)。安全を保証する表現は使わず、推測は「仮説」と明記してください。

※そのままコピーして使えます

注意点は、客室割りを「お客様に伝えない内部ルール」にしないことです。上層階へ振り替えた理由を聞かれたときに答えられる1文を、スタッフ全員が持っておいてください。災害時の初動そのものは小さな宿の災害時対応マニュアル|最初の10分と12テンプレート【2026年】に、人数確認から避難誘導までの手順があります。

直す2: 館内の避難表示を「どこへ・何分・何メートル」に書き換える

非常口の緑のサインはどの宿にもありますが、津波のときに必要なのは「建物の外に出た後、どこへ向かうか」です。館内の避難表示は「津波のときは◯◯(避難場所名)へ、徒歩◯分、海抜◯m」の3点を、客室の内側・廊下の階段口・玄関の3か所に同じ文面で貼るのが最小の形です。町のハザードマップに載っている初期避難場所の名称と、自館からの徒歩の分数を自分で歩いて測った数字を使います。自館が津波避難ビルに指定されている場合は「この建物の◯階以上へ」の表示が加わります。

あなたは宿泊施設の館内表示の文面を作るライターです。以下の材料から、客室・廊下・玄関に貼る津波避難の表示文(日本語・各60字以内)を3種類作ってください。

【材料】
・避難先の名称(町のハザードマップの初期避難場所): 
・自館からの徒歩の所要時間(実測)と海抜: 
・自館が津波避難ビルに指定されているか、指定されていれば避難する階: 
・夜間の出口(施錠していない出口): 

条件: 「揺れを感じたら、揺れがおさまり次第、すぐに」の趣旨を入れる。「◯mまでなら安全」など安全を保証する言い方はしない。材料にない施設名・数字は書かず、推測は「仮説」と明記してください。

※そのままコピーして使えます

あなたは宿のフロント担当です。以下の材料から、チェックイン時に30秒で伝える津波避難の口頭案内(日本語・100字以内)と、それを書いた卓上カードの文面を作ってください。

【材料】
・避難先の名称と徒歩の分数: 
・お客様の客室の階と、その階が浸水想定の帯に入るか: 
・館内の避難表示の場所: 

条件: 不安をあおらず「念のため」の調子で。安全の断定はしない。材料にない数字は書かず、推測は「仮説」と明記してください。

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直す3: 多言語の避難カードを客室に置き、Safety tipsを案内する

外国人のお客様にとって、津波の避難先は日本語の掲示だけでは伝わりません。観光庁の訪日外国人旅行者等の災害被害軽減(観光庁・2026年9月29日更新)は、災害情報のプッシュ通知アプリ「Safety tips」の普及促進を施策に挙げており、同庁の訪日外国人旅行者用災害時に役立つツール(観光庁)によれば、Safety tipsは緊急地震速報・津波警報・気象特別警報などをプッシュ型で通知する観光庁監修のアプリで15言語に対応し、日本政府観光局(JNTO)のJapan Visitor Hotline(050-3816-2787)は英語・中国語・韓国語・日本語で24時間の電話相談に応じています。

客室に置く多言語の避難カードは、「避難先の名称」「徒歩の分数」「海抜」「Safety tipsのQRコード」「Japan Visitor Hotlineの番号」の5点を英語・中国語(簡体字)・韓国語で1枚にまとめ、日本語の表示と同じ場所に置きます。翻訳はAIで下書きし、固有名詞(避難場所名)は町のハザードマップの表記に合わせてください。英語の館内案内全体の作り方は館内案内を英語で作る方法|コピペテンプレ8本とチェックリスト【2026年9月】に、緊急連絡カードのひな形があります。

あなたは宿泊施設の多言語案内を作る翻訳者です。以下の材料から、客室に置く津波避難カードの文面を、英語・中国語(簡体字)・韓国語の3言語で作ってください(各言語80語以内)。

【使ってよい事実】
・観光庁監修の災害情報アプリ「Safety tips」は緊急地震速報・津波警報を15言語でプッシュ通知する
・JNTOのJapan Visitor Hotline(050-3816-2787)は英・中・韓・日で24時間対応

【材料】
・避難先の名称(町のハザードマップの表記)と徒歩の分数・海抜: 
・自館が津波避難ビルなら避難する階: 
・宿の緊急連絡先: 

条件: 「強い揺れを感じたら、揺れがおさまり次第すぐ高台へ」の趣旨を入れる。安全の保証はしない。固有名詞はローマ字併記。材料にない数字は書かず、推測は「仮説」と明記してください。

※そのままコピーして使えます

あなたは宿のスタッフ向けの指差し会話シートを作る担当です。以下の材料から、日本語が通じないお客様に津波避難を伝えるための指差しシート(日本語+英語の対訳・10項目以内)を作ってください。

【材料】
・避難先の名称と方向(例: 玄関を出て右、坂を上る): 
・持ち出してよいもの・置いていくもの: 
・集合後に人数確認をする場所: 

条件: 1項目は短く、指で差して伝えられる長さにする。材料にない内容は書かず、推測は「仮説」と明記してください。

※そのままコピーして使えます

外国人のお客様の受け入れ全体の流れは小さな宿のインバウンド対策|英語が苦手でも整えられる5場面と実務テンプレ10本【2026年】で、予約前から退館後までを場面別に整理しています。

スタッフの持ち場を決め、月1回は夜の想定で歩く

表示とカードを作っても、夜中にフロントが1人のときに誰が何階を回るかが決まっていなければ動けません。スタッフの持ち場は「声をかける階」「出口で人数を数える人」「避難先で集合を確認する人」の3つに分け、夜勤の最少人数で成り立つかを月1回、実際に歩いて確かめます。警戒区域内の避難促進施設には訓練の実施が求められており、自主的に行う宿でも記録を残しておけば、対策計画や避難確保計画を作るときにそのまま使えます。

あなたは小さな宿の避難訓練を設計するアドバイザーです。以下の材料から、夜間を想定した津波避難訓練の手順書(30分以内で終わるもの)を作ってください。

【材料】
・夜勤の最少人数と、その時間帯のスタッフの配置: 
・客室数と、満室時の最大人数: 
・避難先までの徒歩の分数(実測): 
・自力で階段を使いにくいお客様がいる場合の介助の方法: 

出力: ①役割分担(声かけ・出口での人数確認・避難先での集合確認) ②時系列の手順 ③訓練後に記録する項目。材料にない数字は書かず、推測は「仮説」と明記してください。

※そのままコピーして使えます

区域外の宿は「受け皿」としての役割を決める

区域外の75施設・1,939室にも、やることがあります。海岸段丘の上や山側にある宿は、津波そのものより揺れ・土砂災害・停電・断水への備えが先で、同時に区域内の宿や白良浜の観光客が避難してきたときに「何人まで・どこに・何時間」受け入れられるかを決めておく立場にあります。土砂災害警戒区域と重なる宿が24施設あることも、同じ集計で示されています。区域外の宿の備蓄の数え方は和歌山県の備蓄啓発は1人1週間分が基準|宿泊・飲食が客の分をどう積むか【2026年9月】に、事業の継続全体は和歌山の南海トラフBCP 2026|中小企業の対策と事業継続力強化計画7ステップ【2026年9月】にまとめています。

あなたは高台にある宿の防災計画を整理するアドバイザーです。以下の材料から、津波浸水想定区域外の宿が決めておく「受け皿」のルールを1枚にまとめてください。

【材料】
・自館の海抜と、町のハザードマップでの位置(区域外・土砂災害警戒区域の内外): 
・館内で一時的に人を受け入れられる場所と広さ(ロビー、宴会場など): 
・備蓄の数量(水・食料・毛布・簡易トイレ): 
・近隣の区域内の宿や海水浴場からの徒歩の分数: 

出力: ①受け入れ可能な人数の目安と根拠 ②受け入れを開始・終了する判断の基準 ③近隣の宿と事前に共有しておく連絡先と取り決め。材料にない数字は書かず、推測は「仮説」と明記してください。

※そのままコピーして使えます

ここまでの作業は、すべて自社の手と公開資料だけで完結します。それでも「表示もカードも作る手が足りない」「新旧の想定図の読み方に自信がない」という宿があるのも事実です。私たちは白浜(和歌山)への移住準備を進めながら、観光地の宿や店舗のSNS運用・集客支援に取り組んでいます。無料ヒアリングは最大60分、ご用意いただくのは自館の客室一覧とハザードマップだけで、契約前提の営業はいたしません。提案が不要なら30分の情報交換のみでも歓迎です。

「36%が危ない」ではない|取り違えやすい4つの点

ここからは、数字を取り違えやすい点です。4つの誤解に共通するのは、集計の「1点判定・2013年想定・階数未考慮」という前提を飛ばして、36%を自館の安全や危険の断定に使ってしまうことです。

誤解1: 白浜の宿の36%は津波で浸水する

❌ よくある間違い: 「白浜の宿の3分の1が津波で水に浸かる」と受け取り、お客様や取引先にそう話す。

⭕ 正しい理解: 36.2%は「客室数ベースで、施設の登録座標1点が2013年設定の最大クラスの浸水想定区域に入る割合」です。敷地の一部がかかる宿も、上層階がある宿も同じに数えられています。

なぜ重要か: 数字の定義を飛ばすと、自館の判断にも対外的な説明にも使えなくなるからです。正しい言い方は「客室の36%が想定区域に入る集計で、自館の建物では新旧の想定図で確認した結果が◯◯」の形です。

誤解2: 区域外なら何もしなくていい

❌ よくある間違い: 自館が区域外(63.8%の側)だと分かった時点で、防災の見直しを終える。

⭕ 正しい理解: 区域外の宿にも揺れ・土砂災害・停電・断水は来ます。集計では土砂災害警戒区域に24施設・355室が入り、うち12施設は津波と重なっています。区域外の宿は避難してくる人の受け皿にもなります。

なぜ重要か: 南紀の宿の防災は「津波に遭うか遭わないか」の1軸ではないからです。区域外の宿がやることは、備蓄の人数の根拠を書くことと、近隣の区域内の宿と受け入れの取り決めを交わすことの2つです。

誤解3: 「うちは区域外」「2階以上は安全」と予約ページに書く

❌ よくある間違い: 集客の材料として「津波浸水想定区域外で安心」「3階以上は浸水想定より高いので安全」と予約サイトや公式サイトに書く。

⭕ 正しい理解: 県の想定は最大クラスの津波を想定した行政公表の想定で、発生時期や個別建物の被害を示すものではなく、白浜町も「想定にとらわれず可能な限り高い所へ」と案内しています。宿が安全を断定する根拠にはなりません。

なぜ重要か: 安全の断定は、想定を超える事態が起きたときに宿の責任問題になり、平時でも「根拠のない安心」をお客様に売ることになるからです。書いてよいのは「避難先は◯◯、徒歩◯分、海抜◯m」という事実と、「館内に多言語の避難案内があります」という備えの内容までです。

誤解4: ハザードマップは1枚持っていれば足りる

❌ よくある間違い: 町のハザードマップを玄関に貼ってあるので、県の新しい想定は見なくていいと考える。あるいは逆に、新しい想定が出たので古いマップは捨ててよいと考える。

⭕ 正しい理解: 町のハザードマップは2013年の県想定に基づくもので、避難先と避難路の現行の基準です。県は2026年3月25日に新しい想定を公表し、市町のハザードマップ見直しと被害想定の公表はこれからです。今は両方を手元に置く時期です。

なぜ重要か: 新しい想定で浸水深の帯が変わった客室があれば、客室割りの前提が動くからです。2026年度中に県の被害想定と町のハザードマップの更新が予定されているので、客室の表は「更新されたら見直す」前提で日付を入れて作ってください。

浸水深で避難案内を直せている宿のチェックリスト

現在地の確認に使ってください。自館の客室一覧とハザードマップを開きながら、当てはまるものにチェックを入れます。

  • □ 「客室の36%が想定区域に入る集計で、1点判定・2013年想定」と前提つきで説明できる
  • □ 自館の建物を県の新想定図と町のハザードマップの両方で確認し、浸水深の帯を記録した
  • □ 客室ごとに「浸水深の帯/階/避難先/徒歩の分数」の表がある
  • □ 要配慮者を低層階の海側に入れない客室割りのルールを予約担当と共有した
  • □ 客室・廊下・玄関に「どこへ・何分・何メートル」の避難表示を同じ文面で貼った
  • □ 英・中・韓の避難カードにSafety tipsのQRとJapan Visitor Hotlineの番号を載せて客室に置いた
  • □ 夜勤の最少人数で成り立つ持ち場を決め、月1回歩いて確かめている
  • □ 対策計画・避難確保計画の対象かどうかを、県のページと町の防災担当で確認した
白浜の宿が津波の避難案内を浸水深で直せているかを8項目で対比したチェックリスト図解

特に見落とされやすいのが最後の1つで、館内の案内を整えても、法律上の計画の提出が抜けていると、県や町からの照会に答えられません。自館が対象かどうかの判定は、集計の数字ではなく自館の住所と施設の種類・規模で行ってください。

よくある質問

答えはすべて、2026年10月6日時点で公表が確認できた範囲に限っています。各館の安全性や、県の新しい想定での再集計など、確認できていない点は「分からない」と答えています。

Q. 白浜温泉の宿の客室の36%が津波浸水想定区域内とは、どういう数字ですか?

HotelBankが2026年10月6日に公表した集計で、白浜温泉中心部から半径3km内で販売が確認できた132施設・3,040室のうち、57施設・1,101室(36.2%)の登録座標が和歌山県の津波浸水想定区域(2013年設定)に入るという数字です。建物の階数・地盤高は考慮されておらず、個別の施設名は公表されていません。

Q. 区域内の客室のうち、浸水深が深い帯にはどれくらいありますか?

区域内1,101室のうち、浸水深3m以上の帯に48施設・1,011室、5m以上の帯に28施設・757室があります。0.3m以上3m未満の浅い帯は9施設・90室です。

Q. 旅館・民宿・ペンションと、ホテル・ゲストハウスで違いはありますか?

あります。区域内客室の比率は旅館53.3%・民宿58.2%・ペンション48.6%に対し、リゾートホテル15.4%・ホステルやゲストハウス9.3%・貸別荘やコテージ18.4%です。2017年以降に開業した施設の区域内比率は18.3%で、新しい宿ほど区域外に建っています。

Q. 和歌山県の新しい津波浸水想定はいつ公表され、何が変わりましたか?

県は2026年3月25日に、3連動地震(Mw8.7)と南海トラフ巨大地震(Mw9.1)の2種類について約10年ぶりの地震動予測と津波浸水想定を公表しました。県全体では揺れや浸水面積に大きな違いはない一方、津波の高さや到達時間が高くなった、または早くなった市町があり、串本町樫野では巨大地震で1分とされています。白浜町の個別の数値は県の詳細資料で確認してください。被害想定と対策は2026年度中に公表予定です。

Q. 白浜町のハザードマップは新しい想定に更新されていますか?

2026年10月6日時点で、白浜町津波ハザードマップは平成25年(2013年)の県想定に基づくもので、最終更新は2025年1月28日です。市町のハザードマップ見直しはこれからの予定なので、現行のマップで避難先と避難路を確認しつつ、県の新しい想定図も手元に置いてください。

Q. 宿として、お客様に何と案内すればいいですか?

「強い揺れを感じたら、揺れがおさまり次第、◯◯(避難場所名)へ。徒歩◯分、海抜◯m」という事実と、館内の表示と客室の避難カードの場所を案内するのが、公表資料の範囲で言える内容です。「区域外なので安全」「◯階以上は安全」といった断定は書かないでください。

Q. 外国人のお客様には何を用意すればいいですか?

観光庁監修の災害情報アプリ「Safety tips」(15言語で緊急地震速報・津波警報をプッシュ通知)のQRコードと、JNTOのJapan Visitor Hotline(050-3816-2787、英・中・韓・日で24時間)の番号を、英・中・韓の避難カードに載せて客室に置いてください。避難先の固有名詞は町のハザードマップの表記にローマ字を併記します。

Q. 法律上、宿が作らなければならない計画はありますか?

津波により30cm以上の浸水が想定される区域内で、南海トラフ地震特措法施行令第3条に掲げる施設(旅館等が例示)を運営する事業者は「南海トラフ地震防災対策計画」を知事へ提出する必要があり、津波災害警戒区域内の避難促進施設には避難確保計画の作成と訓練が求められます。自館が対象かどうかは施設の種類と規模で決まるため、県の防災企画課(073-441-2271)か白浜町の防災担当で確認してください。

まとめ:今週、自館の客室表から始める

  1. 今日やること: 県の新しい想定図と町のハザードマップで自館の建物を確認し、客室ごとに「浸水深の帯/階/避難先/徒歩の分数」の表を作る
  2. 今週中にやること: 要配慮者を低層階の海側に入れない客室割りのルールを決め、客室・廊下・玄関の避難表示を「どこへ・何分・何メートル」で貼り直す
  3. 今月中にやること: 英・中・韓の避難カードを客室に置き、夜勤の最少人数で避難訓練を1回行い、対策計画・避難確保計画の対象かを県と町に確認する

集計の数字は、白浜の宿に「自館の客室で数え直す」きっかけを与えたにすぎません。動かせるのは、新旧2枚の想定図で自館を確かめ、その結果を客室割り・館内表示・多言語案内の3か所に落とすかどうかだけです。

参考・出典

本文の数字はすべて下記の資料で確認したもので、白浜町の個別の最大津波高・到達時間や、各施設名を含む集計の内訳は本記事では転記していません。

あわせて読みたい

※本記事は2026年10月6日時点で公表が確認できた情報に基づいています。HotelBankの集計は個別施設名を公表しておらず、各館の安全性を示すものではありません。自館の判断は必ず県の想定図・町のハザードマップ・町の防災担当への確認で行ってください。実績は代表およびメンバー個人としての活動を含みます。

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河原 将太株式会社Tip 代表取締役社長

東京都立大学在学中に事業を開始し法人化。大手エネルギー関連企業へのAIコンサルティング、上場企業を含む20社以上へのコンサルティング提供、1投稿で1億回以上再生されたSNSコンテンツの企画に携わる(実績は代表およびメンバー個人としての活動を含む)。現在は和歌山の企業・観光事業者へのSNS・AI・DX支援と、県内のホテル・リゾート開発構想に取り組む。詳しいプロフィール

本記事は、株式会社Tipが公開情報・一次情報・実務での検証結果をもとに作成し、必要に応じて更新しています。掲載内容は最終更新日時点の情報です。

公開日: 2026.10.07 最終更新日: 2026.10.07