
結論:宿のパンフレットは、配る相手と予約までの行動を決め、6面に情報を割り当ててから作ります。A4巻三つ折りなら、表紙、宿泊内容、利用条件、アクセス、予約先を整理できます。最後は画面の見た目だけで判断せず、実寸で印刷して折り、QRと文字のURLから正しい予約先に進めることまで確認して校了します。
小さな宿では、客室の準備や電話対応をしながら原稿を集めることになります。先に写真を並べると、最後に到着時刻や食事の条件を入れる場所がなくなり、細かい文字を増やしがちです。表紙に使った部屋が一部の客室だけだったり、古い食事写真が現在のプランと合わなかったりすると、紙を見た人の期待と予約内容も食い違います。
この記事の対象は、自宿の案内を自分で設計し、印刷へ進めてよいかを判断したい旅館・民宿・ペンション等の担当者です。完成させるのは、A4横一枚を巻三つ折りにした、予約前に渡す案内です。客室内の利用説明書や、その日の空室を知らせる紙とは役割を分けます。
6面の原稿欄、撮影リスト、予約QR・URLの確認票、変更情報の管理表を、そのままコピーして使えます。面の番号や原稿例、文字量、作業の進め方は編集部の提案です。特定の宿の実績や、すべての印刷物に共通する規格として示すものではありません。白紙一枚と、現在使っている宿の予約案内を用意して進めてください。
目次
1. まず結論:宿のパンフレットを作る5工程
最初に決めるのは、紙を受け取る人です。観光案内所で初めて宿を知る人と、宿泊後に次の滞在を考える人では、表紙の言葉も必要な説明も変わります。今回は「まだ泊まったことがない人が、宿の内容を理解して予約条件を確認する」場面を基本にします。
| 工程 | やること | 終了を判断する材料 |
|---|---|---|
| 1 | 配布場所と読者、次の行動を決める | 一枚の目的メモ |
| 2 | 外面・内面の6面に役割を割り当てる | 実際に折った白紙の見本 |
| 3 | 原稿、写真、利用条件を確認する | 6面原稿と写真台帳 |
| 4 | 実寸で文字・折り・QRを検査する | 紙から予約先までの確認記録 |
| 5 | 最終版を承認し、旧版を管理する | 校了記録と配布先一覧 |

「校了」は、この版について修正を終え、印刷へ進めてよいと承認することです。誰かが一度読んだことと、掲載条件を確認して承認したことは別に記録します。表紙の写真を直しただけでも、文字やQRの位置が動いたなら、その配置で再確認します。
【配布目的メモ】
宿の正式名称:[名称/読み方]
配布場所:[例:掲載の許可を得た観光案内所]
読む人:[初めて宿泊を検討する人]
最も伝えたい滞在:[実際に提供できる一つの過ごし方]
読後の行動:[公式ページで日付・人数・プランを確認する]
予約の窓口:[自宿で管理するURL/電話]
紙面の担当:[氏名] 宿泊条件の確認者:[氏名]
掲載しないもの:[未確認の設備/提供未定のサービス等]
※そのままコピーして使えます
2. A4巻三つ折りの6面を、折る前に割り当てる
巻三つ折りと、同じ幅で折る設計を混同しない
ここでは、展開した状態で横297mm・縦210mmのA4を使います。「巻三つ折り」は、一方の面を内側へ折り、反対側から表紙をかぶせる折り方です。中へ入る面がぶつからないよう、その面を少し短くします。
印刷事業者グラフィックの巻三つ折の仕様では、中巻面を中央より2〜3mm短くすること、同社のA4標準を100・100・97mmとすることが示されています。本稿もこの寸法で見本を作りますが、実際の入稿では、使う用紙・折り方向に対応する印刷先のテンプレートを優先してください。外三つ折り、いわゆるZ折りの面配置を流用しないようにします。
外面と内面は、それぞれ正面から見た位置で記録する
以下では、完成時に縦長の表紙Aを正面に向け、表紙を左へ開く見本に固定します。外面は左からC・B・A、内面は左からD・E・Fです。A〜Fは制作中に面を指定するための記号で、読者向けのページ番号ではありません。
| 面 | 今回の置き場所と役割 | 読者が判断すること |
|---|---|---|
| A:表紙 | 外面の右。宿名、地域、主写真、滞在の一文 | どこにあり、どんな宿なのか |
| B:裏表紙 | 外面の中央。アクセス、電話、予約QR、版情報 | どう行き、どこから予約するか |
| C:巻込み面 | 外面の左。宿の特徴と利用前に知りたい条件 | 自分の旅に合いそうか |
| D:内面左 | 客室と館内設備 | どの部屋・設備を利用できるか |
| E:内面中央 | 食事、入浴など滞在の内容 | 宿泊に何が含まれ、何が別か |
| F:内面右 | 到着、出発、予約前の確認事項 | 自分の日程と条件で利用できるか |
料理を提供しない宿は、Eを「素泊まりの過ごし方」に置き換えます。実際に使える設備や食事の調達方法を載せ、存在しない夕食プランを作る必要はありません。日帰り入浴を受けていない宿も、その枠を足さず、宿泊客が使える範囲を説明します。
【面割り見本:各印刷面を正面から見た配置】
用紙:A4横 297×210mm/今回の折り幅例
外面 左から:C 巻込み97mm|B 裏表紙100mm|A 表紙100mm
内面 左から:D 客室100mm|E 滞在内容100mm|F 利用条件97mm
紙の裏表の対応:Aの裏がD/Bの裏がE/Cの裏がF
折り方:内面を上に置く → 右のFを左へ折る → 左のDを右へかぶせる
完成確認:Aが表紙、Bが裏表紙になり、文字がすべて正立する
制作指示:入稿先テンプレート名[ ]/折り位置[ ]/天地[ ]
※そのままコピーして使えます

図は役割を整理する概念図で、入稿用の寸法図ではありません。表紙を開いたときはDとCが並び、Cを開くとD・E・Fを見渡せる構成です。Dを「続きはこちら」だけにすると、最初に開いた段階で内容が分からなくなります。客室の見出しと代表写真はDだけでも意味が通るように置きます。
白紙に記号と「上」の矢印を手書きし、先に一度折ってください。両面印刷の設定名は機器で異なるため、長辺とじ・短辺とじの名称だけで正しいと決めず、印刷後の天地を見ます。折った状態の正面と、全開した状態の写真を残すと、面の指示が伝わりやすくなります。
3. 原稿と写真を、自宿の確認済み情報からそろえる
最初は一面に一つの判断材料を置く
表紙は宿名、場所、主写真、滞在の特徴を優先します。「心に残るひととき」のような言葉だけでは、客室や食事の内容が伝わりません。例えば実際に該当するなら、「朝食を食べてから出発できる、小さな宿」のように過ごし方へ結び付けます。これは表現の例であり、朝食の提供をすべての宿に勧めるものではありません。
原稿は文章で埋める前に、見出しと確認事項を分けます。客室写真には部屋の種類を、浴室写真には客室専用か共用かを添えます。別料金、別途予約、利用できない条件は、関係する写真や説明の近くに置いてください。重要な条件をすべて裏表紙の小さな注記へ追いやらないことが要点です。
【6面原稿シート:不明な欄は公開文へ入れず「要確認」にする】
A 表紙:宿名[ ]/地域[ ]/滞在の一文[ ]/写真ID[ ]
B 裏表紙:住所[ ]/入口[ ]/駐車[ ]/電話[ ]/予約先[ ]
C 巻込み:合う利用目的[ ]/特徴[ ]/先に伝える利用条件[ ]
D 客室:部屋名[ ]/寝具[ ]/専用・共用設備[ ]/写真ID[ ]
E 滞在内容:含まれる食事・入浴等[ ]/別料金・要予約[ ]
F 利用条件:到着・出発[ ]/受付方法[ ]/変更条件の確認先[ ]
各面の根拠:[現在の予約プラン・設備表・担当者確認等]
事実確認者[ ]/確認日[ ]/残る要確認事項[ ]
※そのままコピーして使えます
料金を載せる場合は、対象プラン、人数や室数の単位、適用期間、食事など含む内容をセットにします。「一泊○円から」だけでは、どの条件で使えるのか判断できません。料金が頻繁に変わる宿は、紙では宿泊内容を説明し、日付ごとの料金と空室を確認できる窓口を示す構成も選べます。ただし、紙に載せた料金や条件が古くなったまま「詳しくはWebへ」と足して済ませないでください。
写真は「何を確認できるか」で選ぶ
撮影は、以下の8カットを出発点に必要なものを選びます。全8枚を小さく並べる指示ではありません。料理のない宿は該当カットを外し、一面を写真だけにする場合も、部屋名や利用条件の短い説明は残します。
| 写真の候補 | 画面で確認できること | 撮影・掲載時の確認 |
|---|---|---|
| 外観と玄関 | 到着した建物と入口 | 道路側から宿名が見えるか |
| 代表客室の全体 | 広さの印象、寝具、窓の位置 | その写真に対応する部屋名 |
| 別タイプの客室 | 代表写真との違い | 全室共通と誤認させない説明 |
| 浴室・洗面・トイレ | 専用・共用の区別 | 利用範囲、写り込み、撮影許可 |
| 食事の一例 | 品数や食事場所の雰囲気 | 対象プラン、季節による変更 |
| 共用スペース | 宿で過ごせる場所 | 利用できる時間・範囲 |
| 駐車場から玄関 | 最後に曲がる場所と歩く方向 | 駐車場が宿の敷地と別なら明示 |
| 段差や階段等 | 移動時に事前相談が必要な箇所 | 写真だけで利用可否を断定しない |
写真を明るく整えることと、窓の景色や設備を実際よりよく見せることは違います。客室から見えない海を客室の眺望として合成したり、別施設の浴室を自宿の写真に見せたりしません。設備の配置を変えたら、古い写真を使い続けてよいかも点検します。
【写真台帳:1画像につき1行】
写真ID/元ファイル名/撮影日:
写っている部屋・場所・料理:
掲載する面/写真で伝える内容:
対象プラン・季節・専用または共用の条件:
撮影者/使用を確認した相手/使用できる媒体・期間:
人物・車のナンバー・他のお客様の荷物の写り込み:
切り抜き後も残す必要がある部分:
実寸での荒れ・暗さの確認結果/差替え候補:
確認者・確認日:
※そのままコピーして使えます

紙・看板・予約先の名前をそろえる
宿名、部屋名、最寄り駅、バス停などは、予約先や現地の表記と照合します。英語を併記する場合も、場所ごとに違う呼び方を付けず、施設名と説明文を分けます。観光庁の多言語対応ガイドラインには、表記の統一性・連続性を確保する考え方があります。本稿では、印刷物から現地まで同じ場所を探せるようにする参考として使います。
紙面へ複数言語を詰め込んで読めなくなる場合は、必要な言語ごとに版を分けるか、重要な名称と予約先を併記して詳しい案内へつなぎます。言語を増やすと、変更時に確認する原稿も増えます。どの言語まで宿で確認・応対できるかを先に決めてください。
4. 予約QRとURLを、印刷した紙から検査する
QRコードの役割は、紙に載せ切れない予約条件を確認する入口になることです。リンク先が宿のトップページなら、読み取った後に予約方法を探す作業が残ります。今回の主な行動が空室・プランの確認なら、その目的を果たせる安定したページを選び、「空室・宿泊プランを確認」と用途を書き添えます。写真共有やSNSのQRを同じ大きさで並べる前に、予約の入口を一つ決めます。
予約システムの一時的な画面、日付が固定された検索結果、担当者用の管理画面を使わないようにします。自宿で管理できる案内URLから予約窓口へつなぐ場合は、管理者、移動先の変更方法、保守する期限も記録します。予約サービスを変更する際は、配布済みの紙から引き続き案内できるかを確認してください。
開発元デンソーウェーブのコード領域に関する説明では、QRの上下左右にそれぞれ4セル分以上の余白が必要とされています。セルはコードを構成する小さな正方形です。周囲へ文字や枠を寄せたり、写真に重ねて余白を埋めたりせず、拡大・縮小でも縦横比を維持します。必要な印刷寸法は情報量、印字、端末等で変わるため、「何mmなら必ず読める」とは判断しません。
読み取り成功と、予約先の正しさは別に検査します。 実寸出力した紙を使い、担当者以外の端末でも確認します。館内の通信だけでなく、利用者が使うモバイル通信での表示も試します。QRが開いても別の宿に移動する、ログインが必要、満室時に連絡方法がない、といった不一致は校了前に直します。
【予約QR・URL確認票】
紙の版番号/検査したPDFファイル名:
QRの面・実際に印刷した大きさ:
読み取って表示されたURL/最終的に開いたURL:
文字で併記したURLを手入力した結果:
宿名・対象プラン・利用日を確認できるか:
予約の受付と確定の違い、変更条件を読めるか:
満室・受付休止時の案内と連絡先:
端末/通信環境/検査日/検査者:
自宿のテスト方法で確認した受付・通知結果:
修正箇所/修正後に同じ紙サイズで再検査した結果:
※そのままコピーして使えます

紙には、QR以外に電話番号と、入力できる予約案内URLも残します。実在し、維持できる短いURLがないなら、担当者へ相談して用意するか、確認済みの公式URLを使います。短く見せるために、存在しないURLを印刷してはいけません。検査のための予約は自宿のテスト手順で行い、実際の販売枠や決済を誤って確定させないようにします。
紙の入口から直予約へ進む条件整理は、南紀の宿が直予約を増やす方法|白浜・田辺・串本の受入条件と7つの実務【2026年】も参照できます。本稿では、その入口を実寸の紙から使える状態にするところまで確認します。
5. 文字・写真・余白を、実際の大きさで整える
画面を拡大して読める文章でも、幅約10cmの面に収まるとは限りません。最初の原稿は、各面で「見出し一つ、要点三つ、必要な条件」という量から置き始め、実寸出力で増減します。本文を小さくする前に、同じ特徴を繰り返す文章、予約判断に使わない沿革、他面で説明した設備の重複を削ります。
一例として、本文を11ポイント程度で置いて試し刷りし、想定する読者が無理なく読めるか確かめる方法があります。これは編集上の出発点で、読みやすさの保証値ではありません。細い書体、行間、紙と文字の明暗差でも印象は変わります。写真上の白文字が夕景に埋もれる場合は、写真を暗くするだけでなく、文字を無地の場所へ移す案も試します。
折り目には顔、部屋名、料金、電話番号、QRを置かず、一面の中で読めるようにします。紙端まで背景を印刷する場合の「塗り足し」は、断裁のずれで白い縁を出さないための、仕上がり外側まで延ばす背景部分です。塗り足し、切れて困る文字を置かない範囲、折り線からの余白は、入稿先の指定値を使ってください。見本の折り幅と、余白の指定値は別の条件です。
写真の元データは残し、配置した大きさで荒れが見える画像を差し替えます。小さな画面画像を引き伸ばしても、写っていない細部は増えません。必要な解像度、色の扱い、フォントの埋込み等は印刷仕様で確認し、書き出した最終PDFを別の端末でも開いて文字の欠落を確認します。
【実寸紙面の検査メモ】
版番号/PDF名/出力日:
出力倍率:[実際のサイズで出力したことを確認]
折り見本との一致:[表紙・裏表紙・巻込み・天地]
読みにくかった面・文章:
小さくする前に削る重複/別の案内へ移す詳細:
折り目や紙端に近い文字・顔・QR:
暗い・荒い・条件と合わない写真:
実際に読んだ人の操作:[宿名・料金確認先・予約先を探す等]
直した箇所/再出力日/再確認者:
※そのままコピーして使えます
家庭用プリンターでの出力は、面割りや文字量を判断する見本として使えます。仕上がりの色、紙の手触り、光の反射、折りやすさまで同一になるとは限りません。本番の紙で確認できる場合は、その見本で写真の見え方とQRを再点検します。
6. 校了前に直したい4つの失敗
失敗1:表紙の写真が、予約できる内容より広く見える
よくある不一致は、最も景色のよい客室を大きく載せ、どの部屋でも同じ景色だと読めることです。部屋名と撮影場所を添え、眺望の異なる部屋があるなら、その区別を予約先でも確認できるようにします。料理も「一例」の一言だけに頼らず、対応するプランや変わる内容を説明してください。条件の注記を写真から遠ざけると、読者は写真だけで判断してしまいます。
失敗2:折ったら、最も必要な言葉が隠れる
表紙に見せたい宿名を、巻込み面へ置いてしまうことがあります。画面上の左端を自動的に表紙と考えず、A〜Fの折り見本へ戻って確認します。配布ラックに入れたとき、前のポケットに宿名が隠れるなら、実際に見える範囲へ宿名と地域を寄せます。ラックの寸法は設置先ごとに確認し、普遍的な見せ方を決めつけません。
失敗3:QRの先に、別の日付や古い予約条件が残る
印刷前に一度開いただけでは、配布中も正しいとは限りません。予約サービスやプラン名を変更したら、パンフレットのURLも変更対象に含めます。読み取り後に再検索が必要になっていないか、古い料金表示が残っていないかを確認します。表示エラーならURL・公開状態から、読取不良なら紙面・余白・印字から直すと、原因を切り分けられます。
失敗4:販促の紙へ、防災案内をすべて詰め込む
自宿の魅力を知る紙と、到着後に避難経路を確認する案内は、使う場面が異なります。販促面を小さな避難図で埋めるだけで対応完了とせず、自施設の最新の案内を別に用意します。施設によって違う避難先や行動を、一般的な観光地図から推測して書いてはいけません。
和歌山県の災害対応マニュアル・防災リーフレットの案内では、事業者向けマニュアルと、旅行者が携行する英語のA4三つ折りリーフレットが分かれています。宿でも、誰がいつ使う紙なのかを区別する参考になります。予約前に知る必要がある移動・利用上の制約まで、別紙へ隠すという意味ではありません。
7. 校了と更新情報を、版番号で管理する
校了は、全確認が済んだ一つのファイルに対して行う
原稿の確認と、印刷用PDFの確認は同じではありません。文字の修正後に書き出したPDFで、写真、QR、改行、文字の欠落を再確認します。以下の8項目は点数制にせず、未確認が残る項目を特定するために使ってください。
- □ 表紙・裏表紙・巻込み面・天地が折り見本と一致している。
- □ 宿名、住所、電話番号が宿の現在の案内と一致している。
- □ 客室・設備・料理の写真と掲載条件が一致している。
- □ 料金を載せた場合、対象と期間、人数等の単位、含む内容が分かる。
- □ 実寸の紙で、文字、紙端、折り位置に支障がない。
- □ QRと文字URLの両方から、正しい予約案内へ進める。
- □ 写真・地図等の素材の使用範囲を確認している。
- □ 版番号、校了者、変更時の担当、旧版の扱いを記録している。

【校了記録】
対象PDF名:[例:宿案内_20260910_v1_印刷用.pdf]
版番号/用紙・折り仕様/発行年月:
内容確認者と確認日:
実寸・折り・QRの確認者と確認日:
未解決の修正・要確認:[残っていれば校了しない]
最終承認:[このファイルを印刷へ進めてよい/修正後に再確認]
承認者・日時:
承認後に変更した場合:[新しい版を付け、影響箇所を再確認する]
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変更する情報と、紙を回収する条件を決める
パンフレットは、配った後の状態まで戻って修正できません。予約URLが変わったときにWeb側を直せても、紙に印刷された電話番号や料金の誤りは残ります。予約に影響する条件が変わったら配布を止め、訂正を明示して使えるのか、旧版を回収するのかを判断します。
| 変更対象 | 最初に確認する資料・担当 | 紙と配布先で行うこと |
|---|---|---|
| 宿名・住所・電話 | 宿の正式案内と運営担当 | 該当版を止め、原稿と予約先を修正 |
| 料金・食事・利用条件 | 現行プランと受付担当 | 適用期間を照合し、旧条件の紙を分離 |
| 客室・館内設備 | 現物と施設担当 | 写真と説明を差し替え、再確認 |
| 予約URL・受付方法 | 窓口の管理者 | 配布済み紙からの接続も再検査 |
| 交通の運行等 | 交通事業者の最新案内 | 固定記載の有無と案内先を確認 |
【更新情報管理表:変更ごとに1行】
変更ID/判明日/変更が適用される日:
対象の版番号・面・文章または写真ID:
旧情報/新情報/確認した資料・担当:
原稿・予約先・紙在庫の修正担当と期限:
配布停止が必要か/停止した日時:
設置先への連絡先/旧版の回収・訂正方法:
新しい版番号/実寸・QRを再確認した人と日:
配布再開日/残る旧版の保管・廃棄状況:
※そのままコピーして使えます
表に名前を書くだけで終わらず、一つ変更が起きたと仮定して、誰が元データを開き、どの配布先へ連絡するかを確認します。一人で運営する宿なら、未来の自分が迷わないファイル名と保存場所にします。複数担当なら、最新版を一か所に置き、メール添付に残った旧PDFを入稿しない仕組みにします。
印刷部数は、配布記録と見直す時期から考える
一度に大量に刷る前に、どこへ何部置き、いつ情報を見直すかを決めます。例えば編集上の仮計算として、週18部を8週間で配る計画、予備20部、使える現行在庫40部なら、追加の見込みは 18×8+20−40=124部です。実際の配布実績がない宿の需要予測には使わず、見本を置いた後の記録で計画を修正してください。
【在庫・配布先台帳】
版番号/印刷数/印刷物を受け取った日:
宿に保管する部数/配布済み部数:
配布先名・連絡先/設置許可/納品日・部数:
残部を確認した日/残部/補充した部数:
次に内容を見直す日/増刷前に確認する条件:
旧版が残った場合の連絡・回収担当:
※そのままコピーして使えます
よくある質問
Q. 小さな宿のパンフレットには、何を載せればよいですか。
宿名と場所、部屋・滞在内容、利用条件、アクセス、予約先を基本にします。「自分が泊まれる内容か」を紙で判断し、変わりやすい空室・日付別料金を確認できる構成にしてください。周辺の見どころは、自宿の説明に必要な範囲へ絞り、別施設の予約まで受け付けるように見せないことが大切です。
Q. A4三つ折りは、99mmずつ三等分すればよいですか。
本稿の巻三つ折りでは、内側へ入る面を短くした見本を使います。100・100・97mmは参照した印刷事業者のA4標準例で、どの用紙・工程にも一律の指定ではありません。実際のテンプレートの折り位置を確認し、原稿を置く前に白紙を折って表紙・裏表紙・天地を確かめてください。
Q. 宿泊料金は、パンフレットに載せないといけませんか。
案内の目的と料金の変わり方から掲載方法を決めます。料金を載せる場合は、プラン、単位、期間、含む内容をまとめ、予約先と一致させます。紙に固定しにくい場合は、宿泊内容と料金確認先を示し、QRが使えない人も確認できるURLや電話番号を残してください。
Q. スマートフォンで撮った写真でも使えますか。
撮影機器だけで可否を決めず、元画像を使って、実際に配置する大きさで明るさと細部を確かめます。メッセージ等で圧縮された画像しかない場合は、撮影者から元ファイルを受け取ります。現在の客室や料理と合うこと、使用できる範囲、写り込みの確認も必要です。
Q. QRコードが読めたら、そのまま印刷してよいですか。
読み取り後の宿名、プラン、日付、料金・変更条件まで確認します。文字で併記したURLも手入力し、予約の受付と確定がどう案内されるかを見てください。移動先のページを直す場合の検収項目は、白浜町のホームページ制作|海辺の宿・日帰り利用・地域事業の予約ページ設計【2026年】の受付・公開検収の説明も参考になります。
Q. 日本語と英語を同じ紙面へ載せるべきですか。
必要な言語、読む人、残せる文字の大きさから決めます。併記で窮屈になる場合は版を分ける方法もあり、いずれも変更時に両方の条件を確認します。熊野古道沿線の宿で予約・食事・荷物の案内をそろえる際は、熊野古道のインバウンド対応|沿線事業者の予約・食事・荷物を整える7つの実務【2026年】も参照してください。
Q. 紙に載せた情報が変わったら、どう対応しますか。
対象の版と配布先を特定し、予約判断に影響する古い案内の配布を止めます。訂正方法または回収・作り直しを決め、原稿と予約窓口を直してから再検査します。更新管理表には、変更日だけでなく、残った旧版の扱いと配布を再開した日まで記録してください。
Q. 最初は何部印刷し、いつ増刷すればよいですか。
全国共通の部数を置かず、配布先、設置できる数、実際の減り方、次に内容を見直す日から計画します。増刷前は現在の宿泊条件と予約先を確認し、旧PDFをそのまま再利用しないようにします。残部が少ないことと、紙から予約が増えたことは別なので、問い合わせ時に分かった範囲でパンフレットを見たかも記録すると改善に使えます。
9. 今日から進める3つの作業
- 今日:配布目的を一つ決め、A〜Fを書いた白紙を折ります。6面が正しい順に開き、表紙から予約先まで何を読むかを確認します。
- 原稿がそろったら:写真台帳と6面原稿を照合し、実寸で出力します。担当者以外に宿名、客室の条件、予約先を探してもらい、分かりにくかった場所を直します。
- 印刷へ進む前:QRと文字URLを検査し、そのPDFに対して校了を記録します。版番号と配布先を残し、次の見直し日を決めます。
完成の判断は、紙面を埋め切ったかではなく、宿を知らない人が利用条件を理解して正しい予約先へ進めるかです。まず一枚の折り見本を作ると、足りない写真や確認すべき情報が具体的になります。
10. 参考・出典
以下の一次資料を2026年9月10日に確認しました。印刷仕様やQRの余白に関する事実と、本稿の面割り・文面・作業例を区別して使用しています。
- グラフィック「巻三つ折」:中巻面を短くする考え方、同社のA4標準折り幅、裏表で面の位置が対応する際の注意を確認。利用する印刷先の仕様に代わる共通規格としては扱っていません。
- デンソーウェーブ「コード領域を確定するためのポイント」:QRコードの四辺に4セル分以上の余白を確保する説明を確認。本文では特定のミリ寸法による読取保証を設けていません。
- 観光庁「観光地域における案内表示等の充実」および多言語対応ガイドライン本文:2014年3月のガイドライン、第2編の表記の統一性・連続性等を参照。2026年に新しく課された義務として説明していません。
- 和歌山県「観光関連事業者向け災害対応マニュアル・外国人観光客向け防災リーフレット」:事業者向けと旅行者向けの資料、英語のA4三つ折りリーフレットの役割を確認。個々の宿の避難経路や対応を代わりに定める資料としては使っていません。
この記事の面割り、写真候補、検査票、在庫の計算は編集部による作業例です。空欄は自宿で確認した内容に置き換え、印刷物や予約先の実物で確かめてください。