
結論: 和歌山県の最低賃金は2026年10月3日に1,101円へ上がります。この賃上げを「持ち出し」で終わらせないために、和歌山の中小企業が使える支援は3層あります。①国の税制(賃上げ促進税制。給与総額を前年度比1.5%以上増やせば増加額の15%、2.5%以上なら30%を法人税から控除)、②国の助成金(業務改善助成金は和歌山の申請期限が10月2日、非正規の賃金規定改定にはキャリアアップ助成金)、③県・市の補助(和歌山県の成長促進補助金は今年度の受付終了、和歌山市の所得向上補助金は12月28日まで受付中)。順番は「人件費の増分を先に数字で出す→税制で戻る額を見る→助成金と補助で設備を入れる」です。
この記事の要点 対象読者: 和歌山県内(田辺・白浜・新宮・みなべ・串本・那智勝浦・御坊・上富田・すさみ・和歌山市など)で従業員を雇う宿泊・観光・飲食・小売・農林水産業の経営者と、給与計算・申請書類を担当する現場の方 読了後にできること: 10月3日以降に増える人件費を自社の数字で出し、賃上げ促進税制の控除率が15%か30%かを判定し、来年度の助成金・補助金に向けて今年中に何を残しておくかを決められる状態になる
「時給は上げました。でも、その分どこかで戻ってくる話は聞いたことがありません。」
白浜への移住準備で地域の事業者の方と話していると、最低賃金の改定のたびにこの言葉が出ます。時給を1,101円に直す作業は、多くの事業者がきちんとやります。けれど、その賃上げが国の税制や助成金の要件を満たしていることに気づかないまま決算を迎え、翌年に「使えたはずの控除」を知る。和歌山の賃上げ支援で一番多い損失は、申請に落ちることではなく、要件を満たしているのに申請していないことです。
2026年は、判断を難しくする事情が3つ重なっています。1つ目は引上げ幅です。和歌山県の最低賃金は56円、率にして5.36%上がります。2つ目は税制の改正です。中小企業向けの賃上げ促進税制は、令和8年4月1日以後に開始する事業年度から教育訓練費の上乗せがなくなり、最大控除率が45%から35%に下がりました。3つ目は県の補助の状況です。持続的な賃上げを条件にした和歌山県中小企業成長促進補助金は予算上限に達して受付を終えていて、今から使えるのは国の制度と和歌山市の制度に絞られます。
この記事では、観光地の宿や店舗のSNS運用・集客支援に取り組む立場から、和歌山労働局・国税庁・財務省・厚生労働省・和歌山県・和歌山市の公式ページで確認できた数字だけを使い、賃上げ支援を自社に当てはめる7ステップ、そのままコピペで使える8本のAIプロンプト、業種別の組み立て例、損をする4つの失敗パターン、8項目のチェックリストを公開します。なお本記事は公開されている制度情報の整理であり、個別の税務判断や申請の可否を保証するものではありません。直近の賃金台帳と前期の決算書を手元に置いて、読み進めてください。
目次
まず結論|和歌山の賃上げ支援を使い分ける7ステップ(即効テンプレ)
最初に全体像です。制度の一覧を眺めるのではなく、自社の数字から逆算して「使える順」に並べます。
| ステップ | やること | 今日できる最初の一歩 |
|---|---|---|
| 1. 人件費の増分を出す | 10月3日以降に増える年間人件費を計算する | 時給1,101円未満の人を賃金台帳から数える |
| 2. 税制の判定 | 給与総額の前年度比が1.5%か2.5%を超えるか見る | 前期の給与総額を決算書から書き出す |
| 3. 業務改善助成金 | 今年は10月2日期限。来年度に向けて材料を残す | 事業場内で一番低い時給を1つ確定する |
| 4. 県・市の設備補助 | 賃上げ計画とセットで設備投資を組む | 和歌山市内の法人なら所得向上補助金の要件を見る |
| 5. 非正規の賃金規定 | パート・アルバイトの賃金規定を3%以上改定する | 就業規則の賃金条項の有無を確認する |
| 6. 原資をつくる | 価格転嫁と1人あたり売上の改善で原資を出す | 値上げしていない商品・プランを3つ書く |
| 7. 説明と求人票 | 従業員に賃上げの根拠を伝え、求人票を直す | 公開中の求人票の時給欄を見る |

ポイントは順番です。多くの解説は「使える制度一覧」から始まりますが、制度から入ると自社に関係のないものまで読むことになります。先にステップ1で「10月3日以降に年間いくら増えるか」を1つの数字にすると、税制で戻る額と助成金で埋まる額が比べられるようになり、どの制度に時間を使うかが自動的に決まります。
所要時間の目安は、ステップ1〜2が賃金台帳と決算書があれば1時間、ステップ3〜5が今週中、ステップ6〜7が10月いっぱいです。ステップ3の業務改善助成金は和歌山県内の事業所の申請期限が10月2日で、記事公開時点で残り数日です。見積と計画が既に手元にある事業者以外は、今年の申請より「来年度に何を残すか」に時間を使うほうが実りがあります。
和歌山の賃上げ支援とは|「最低賃金対応」との違いと制度の3層
本記事で言う「賃上げ支援」とは、賃金を上げた事業者が、その負担の一部を税の控除・助成金・補助金の形で取り戻せる制度の総称です。最低賃金への対応とは性質が違います。
- 最低賃金対応は法律上の義務で、2026年10月3日以降、和歌山県内で時給1,101円を下回る賃金の定めは、その部分が無効になります(和歌山労働局の改定案内、参照日2026-09-29)
- 賃上げ支援は任意の制度で、申請や申告をしなければ1円も戻りません
- 最低賃金対応は「下回る人だけ」が対象ですが、賃上げ支援の多くは「事業場全体の給与総額」や「一番低い時給」で判定されます
義務の対応を終えたところで止まる事業者と、その賃上げを支援の要件として使い切る事業者の差は、同じ賃上げをしても年間で数十万円になります。
和歌山の事業者が使える支援は、次の3層に整理できます。
- 国の税制: 中小企業向け賃上げ促進税制。法人税(個人事業主は所得税)からの控除
- 国の助成金: 業務改善助成金(一番低い時給の引上げと設備投資)、キャリアアップ助成金の賃金規定等改定コース(非正規の基本給引上げ)
- 県・市の補助: 和歌山県中小企業成長促進補助金(今年度受付終了)、和歌山県業務改善促進助成金(国の助成金への上乗せ)、和歌山市所得向上補助金(市内法人の設備投資)

3層は併用できます。ただし助成金・補助金は「交付決定の前に発注した設備は対象外」という共通ルールがあり、税制は「事業年度の給与総額」で判定されます。設備を買ってから制度を探す順番だと、2層目と3層目はほぼ使えません。
賃上げ支援を自社に当てはめる7ステップ(完全版)
ここからが本体です。各ステップのプロンプトは、ChatGPTなどの対話型AIに貼り付けて使います。( )の中を自社の数字に書き換えてから送信してください。AIの出力は下書きであり、税額と申請可否の最終判断は税理士・社会保険労務士と各制度の公式ページで行ってください。
ステップ1: 10月3日以降に増える人件費を1つの数字にする
最初にやるのは、制度探しではなく「増える額」の確定です。和歌山県の最低賃金は現行1,045円から56円上がり1,101円になります。時給1,045円で運用してきた事業所では、対象者1人が月120時間働くと月6,720円、年間で80,640円の増加です。5人なら年間40万円を超え、ここに社会保険料の事業主負担分が上乗せされます。この「年間の増分」が、以降のステップで税制と助成金の効果を比べるときの物差しになります。時間額への換算方法と、通勤手当や皆勤手当を計算に入れてはいけない点は、和歌山の最低賃金1,101円|いつからと事業者の実務7ステップ【2026年9月】で手順を追って解説しています。
あなたは中小企業の人件費計算に詳しいアドバイザーです。以下の材料から、和歌山県の最低賃金が2026年10月3日に1,101円へ上がった後の人件費の増分を計算してください。
【材料】
・現在の時給が1,101円未満の従業員の人数と各時給: (例: 3人、1,045円・1,060円・1,080円)
・各従業員の月間労働時間: (例: 120時間・80時間・100時間)
・賃上げ後に予定している時給: (例: 全員1,110円)
出力: ①1人ごとの月額・年額の増分 ②合計の年間増分 ③社会保険料の事業主負担分は「別途上乗せ」と明記し、料率は協会けんぽの和歌山支部の表で確認するよう注記。事実に基づかない推測は「仮説」と明記してください。
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注意点は、法定どおり1,101円で止めるか、少し上乗せするかをこの段階で決めることです。1,101円ちょうどの求人票は、10月以降は県内の最低ラインの時給として並ぶことになり、採用面では目立ちません。上乗せの幅は、ステップ2の税制の判定と、ステップ3の助成金のコースに直結します。
ステップ2: 賃上げ促進税制の控除率が15%か30%かを判定する
中小企業向け賃上げ促進税制とは、青色申告をしている中小企業者等が、雇用者への給与等支給額を前年度より一定以上増やした場合、増加額の一部を法人税(個人事業主は所得税)から差し引ける制度です。国税庁のタックスアンサー No.5927-2(参照日2026-09-29)によると、令和9年3月31日までに開始する事業年度が対象で、要件と控除率は次のとおりです。
- 雇用者給与等支給額が前年度比1.5%以上増加: 増加額の15%を控除
- 同2.5%以上増加: さらに15%上乗せ(合計30%)
- くるみん認定・えるぼし認定などの取得: さらに5%上乗せ
- 控除できる額は、その事業年度の法人税額の20%が上限
- 控除しきれなかった分は5年間繰り越せる(赤字の年に賃上げしても、後の黒字の年に使える)
令和8年度税制改正で、この制度は変わりました。財務省の令和8年度税制改正の大綱(参照日2026-09-29)には「中小企業向けの措置における教育訓練費に係る上乗せ措置は、廃止する」と明記され、大企業向けの措置は令和8年3月31日で廃止、従業員2,000人以下の法人向けの措置も令和8年4月1日以後に開始する事業年度から見直しのうえ令和9年3月31日で廃止とされています。中小企業向けは制度そのものが残り、最大控除率は45%から35%へ下がりましたが、和歌山の中小企業にとっては「給与総額を前年度比2.5%増やせば増加額の30%が戻る」という骨格は変わっていません。

具体例で見ます。前期の給与総額が2,000万円の宿が、最低賃金対応と少しの上乗せで今期2,050万円(2.5%増)にした場合、増加額50万円の30%にあたる15万円が法人税から控除されます(法人税額の20%が上限)。最低賃金対応だけで1.5%を超える事業所は多く、あと少しの上乗せで2.5%に届くなら控除率は倍になります。個人事業主は国税庁のタックスアンサー No.1288(参照日2026-09-29)に所得税の同じ仕組みがあり、控除上限は所得税額の20%、繰越は5年です。改正後の適用年分は、決算前に税理士へ確認してください。
あなたは中小企業の税務に詳しいアドバイザーです。以下の材料から、中小企業向け賃上げ促進税制の適用可能性を整理してください。
【材料】
・前事業年度の雇用者給与等支給額: (例: 2,000万円)
・今事業年度の見込み額(最低賃金対応と上乗せを含む): (例: 2,050万円)
・事業年度の開始日: (例: 2026年4月1日)
・くるみん・えるぼし認定の有無: (例: なし)
・今期の法人税額の見込み: (例: 60万円)
出力: ①増加率と該当する控除率(1.5%で15%・2.5%で30%)②控除額の試算と法人税額20%上限との比較 ③2.5%に届かせるために必要な追加の給与額。教育訓練費の上乗せは廃止済みとして扱い、最終判断は税理士に確認するよう注記し、事実に基づかない推測は「仮説」と明記してください。
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注意点は、判定が「事業年度」単位であることです。3月決算の会社が10月に賃上げしても、今期の給与総額に効くのは半年分だけです。今期で1.5%に届かないなら、来期に2.5%を狙う設計に切り替えたほうが、控除額は大きくなります。
ステップ3: 業務改善助成金は「今年の期限」と「来年度の準備」を分ける
業務改善助成金とは、事業場内で最も低い時給(事業場内最低賃金)を50円以上引き上げ、生産性向上につながる設備投資などを行った中小企業・小規模事業者に、その費用の一部を助成する厚生労働省の制度です。厚生労働省の業務改善助成金ページ(参照日2026-09-29)で確認できる令和8年度の要点は次のとおりです。
- 受付開始は2026年9月1日。申請期限は「その都道府県の地域別最低賃金の発効日の前日」か「11月30日」の早いほう
- コースは引上げ額で50円・70円・90円の3つ。助成上限額は引き上げる人数と事業場規模で変わり、最大600万円
- 助成率は、引上げ前の事業場内最低賃金が1,050円未満なら4/5、1,050円以上なら3/4
- 事業場内最低賃金が1,050円未満の事業者は「特例事業者」として上限額が広がる。直近6か月平均の利益率が前年同期比で3ポイント以上下がっている事業者は、パソコン・タブレットなどの端末も対象経費に加わる
- 賃金の引上げと設備投資は「これから実施するもの」だけが対象。交付決定前の発注は助成されない
和歌山県の発効日は10月3日なので、県内の事業所の申請期限は10月2日です。和歌山労働局の案内ページ(参照日2026-09-29)でも同じ期限が示され、提出先は雇用環境・均等室(073-488-1101)です。記事公開時点で残りは数日のため、今年申請できるのは見積書と計画が既にある事業者に限られ、それ以外は「来年度の9月に出す前提で、今のうちに事業場内最低賃金の記録と設備の候補を残しておく」のが現実的です。
来年度に向けて残す材料は3つです。①10月3日時点の事業場内最低賃金(1,101円ちょうどか、上乗せしたか)②生産性向上につながる設備の候補と概算見積(券売機、予約管理、清掃機器、加工機など)③直近6か月の利益率の推移(特例事業者の要件に使う)。この記事の公開時点の制度の詳細と申請手順は、業務改善助成金2026|9月1日開始・和歌山の申請期限と使い方【2026年9月】にまとめています。
なお、和歌山県には国の業務改善助成金を受けた事業者への上乗せとして和歌山県業務改善促進助成金(参照日2026-09-29)があります。県のページに掲載されている現在の要領では、対象は「令和7年度に和歌山労働局へ業務改善助成金を申請し、交付額確定の通知を受けた県内事業場の事業者」で、助成額は自己負担額の2分の1・上限100万円、締切は2026年9月30日です。令和8年度に国の助成金を受けた分の扱いは公表されていないため、県商工労働部労働政策課(073-441-2790)に確認してください。
あなたは助成金の要件整理が得意なアドバイザーです。以下の材料から、業務改善助成金を来年度に申請する前提で、今年中に残しておく記録を整理してください。
【材料】
・事業場内で一番低い時給(10月3日時点): (例: 1,101円)
・従業員数と、時給が低い順の人数: (例: 8人、うち1,101円が3人)
・導入したい設備の候補と概算: (例: 券売機80万円、予約管理システム30万円)
・直近6か月の売上高総利益率の推移: (例: 前年同期比で2ポイント低下)
出力: ①来年度の申請で該当しそうなコース(50円・70円・90円)と根拠 ②特例事業者の要件に近いかどうか ③今年中に作っておく記録のリスト。助成額や上限は最新の公式ページで確認するよう注記し、事実に基づかない推測は「仮説」と明記してください。
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ステップ4: 県・市の設備補助を「賃上げ計画」とセットで組む
和歌山県の令和8年度の柱は和歌山県中小企業成長促進事業(参照日2026-09-29)でした。持続的な賃上げを目指す県内中小企業の設備投資を、補助率2/3以内・100万円から1,000万円で支援する制度です(対象業種の範囲は県の申請要領で確認してください)。受付は2026年5月18日から7月31日まででしたが、県のページには「予算上限額に達したため、新規申請の受理を終了しました」と明記されています。二次公募の案内はなく、次年度の公募も現時点で公表されていません。
一方、和歌山市内の法人には今も受付中の制度があります。和歌山市の所得向上補助金(参照日2026-09-29)は、製造業・運送業・卸売小売業・旅館ホテル・情報サービス業などを営む市内法人が、機械装置や工具器具備品(最低購入額250万円以上)を導入する際に、従業員の平均賃金を申請時の直近決算から翌々事業年度までに1%以上上げると表明すれば5%、3%以上なら10%を補助する制度です。上限は500万円、受付は2026年4月1日から12月28日必着で、問い合わせ先は産業政策課(073-435-1040)です。県の補助が閉じた今、和歌山市内で設備投資と賃上げを同時に考えている法人にとっては、12月28日までの所得向上補助金が今年度に間に合う唯一の自治体補助です。
田辺・白浜・新宮など和歌山市以外の事業者は、今年度は国の制度(ステップ2・3・5)を軸にし、県の成長促進補助金は来年度の公募に備えます。県の制度は「生産性向上と従業員の賃金向上に向けた事業計画」の作成が要件なので、来年度の公募開始時に出せるよう、賃上げ後の給与総額と設備投資の効果を1枚にまとめておくと動きが速くなります。県内の補助金の締切一覧は、中小企業の補助金2026年秋版|和歌山の締切一覧と今週やること【2026年9月】で更新しています。
あなたは中小企業の事業計画づくりに詳しいアドバイザーです。以下の材料から、設備投資と賃上げをセットにした事業計画の骨子をA4一枚分で作ってください。
【材料】
・事業所の所在地と業種: (例: 和歌山市・旅館業)
・導入したい設備と金額: (例: 客室清掃ロボット 300万円)
・設備で減る作業時間の見込み: (例: 清掃1室あたり10分短縮、月間60時間)
・賃上げの予定: (例: 平均賃金を2年で3%引上げ)
・前期の給与総額と従業員数: (例: 2,000万円・8人)
出力: ①設備投資の目的 ②生産性向上の根拠(時間と金額) ③賃上げの計画と原資 ④スケジュール。補助率や上限額は公式ページで確認する前提で書き、事実に基づかない推測は「仮説」と明記してください。
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注意点は、市の制度も県の制度も「交付決定の前に発注した設備は対象外」という点です。急ぐ理由があっても、申請と交付決定を待ってから発注してください。
ステップ5: パート・アルバイトの賃金規定を3%以上改定する
宿泊・飲食・小売の現場では、賃上げの対象の大半がパート・アルバイトです。この層の基本給を上げるときに使えるのが、厚生労働省のキャリアアップ助成金の賃金規定等改定コース(参照日2026-09-29)で、有期雇用労働者などの基本給の賃金規定を3%以上増額して適用した事業主に、1人あたりで助成されます。支給額は引上げ率と企業規模で変わり、令和8年度の額は同ページの支給要領で確認してください。
このコースの前提は「賃金規定が文書として存在すること」です。時給を口頭や個別の契約書だけで決めてきた事業所は、まず就業規則か賃金規程に非正規の基本給の決め方を書き、そのうえで改定します。最低賃金対応で時給を上げるなら、同じ引上げを「賃金規定の改定」として文書に残すだけで、助成金の申請の入口に立てます。
あなたは社会保険労務士の実務に詳しいアドバイザーです。以下の材料から、パート・アルバイトの基本給に関する賃金規定の改定案(改定前・改定後の対比表)を作ってください。
【材料】
・現在の時給の決め方: (例: 個別契約で1,045円〜1,100円)
・改定後の時給: (例: 一律1,110円、リーダーは1,160円)
・改定の適用日: (例: 2026年10月1日)
・対象人数: (例: パート6人)
出力: ①改定前後の対比表 ②引上げ率(3%以上かどうか)③就業規則への記載例。助成金の支給額と要件は最新の支給要領で確認するよう注記し、事実に基づかない推測は「仮説」と明記してください。
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注意点は申請の期限です。このコースは改定後の賃金を6か月分支払った後に支給申請の期限が来る仕組みなので、改定日を記録し、6か月後の日付をカレンダーに入れて、期限の日数は支給要領で確認してください。
ステップ6: 価格転嫁と1人あたり売上で原資をつくる
支援は負担を軽くしますが、原資そのものは事業で作るしかありません。帝国データバンクの2026年度の賃金動向に関する企業の意識調査(2026年2月24日公表、参照日2026-09-29)では、賃上げしない理由の1位は「自社の業績低迷」で55.1%でした。賃上げの理由の1位は「労働力の定着・確保」の74.3%、「最低賃金の改定」を理由に挙げた企業は29.2%で過去最高です。つまり多くの中小企業が、業績が良いからではなく、人を失わないために賃上げをしています。
南紀の宿と飲食店で原資を作る手は、値上げと客数のどちらかではなく、両方の掛け算です。時給56円分の原資は、客単価2万円の宿なら1泊あたり数百円の価格改定で足りる計算になり、値上げを「する・しない」で悩むより「いくらなら説明できるか」を先に決めるほうが早く終わります。閑散期の平日に人を余らせている宿では、シフトの組み替えだけで1人あたり売上が変わります。少ない人数で回す前提の組み立ては、和歌山の中小企業の人手不足対策|採用が難しい前提で回す7ステップ【2026年8月】に整理しています。
あなたは小さな宿や飲食店の値付けに詳しいアドバイザーです。以下の材料から、賃上げの原資を作るための価格改定案を3案出してください。
【材料】
・年間の人件費の増分(ステップ1の数字): (例: 45万円)
・年間の客数または客組数: (例: 宿泊1,800組)
・現在の客単価: (例: 1泊2名2万円)
・値上げしたくない商品・プラン: (例: 平日の連泊プラン)
出力: ①増分を賄うために必要な1組あたりの値上げ額 ②3案(全体値上げ/繁忙期のみ/特定プランのみ)の比較 ③お客様への説明文の例。事実に基づかない推測は「仮説」と明記してください。
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注意点は、値上げの説明に「最低賃金が上がったので」を使わないことです。お客様が払う理由は宿や店の価値であって、法律ではありません。
ステップ7: 従業員に賃上げの根拠を伝え、求人票を書き換える
最後は伝え方です。時給が上がっても、月のシフトが減っていれば手取りは増えず、感謝も定着も生まれません。和歌山県の毎月勤労統計調査(地方調査)の令和8年6月分(参照日2026-09-29)では、事業所規模5人以上の現金給与総額が453,962円で前年同月比0.1%減、総実労働時間は134.1時間で6.5%減、パートタイム労働者比率は38.7%でした。県内では、時給が上がる一方で労働時間が減り、1人あたりの月給は横ばいから減少に向いています。賃上げの説明では「時給がいくら上がるか」ではなく「月の手取りがいくらになるか」を、シフト時間とセットで示してください。
求人票も同じです。10月3日以降、1,101円は「県内の最低ライン」になります。上乗せをしたなら、その差額と理由(経験加算、早朝・繁忙手当など)を求人票に書かないと、応募者には最低賃金の求人と区別がつきません。ハローワークの求人票の書き方は、和歌山のハローワーク求人の出し方で整理しています。
あなたは小さな宿や店の主人です。以下の材料から、①従業員向けの賃上げ説明文(200字以内)②求人票の賃金欄と特記事項(100字以内)を作ってください。
【材料】
・改定後の時給と適用日: (例: 1,110円・2026年10月1日)
・月の想定シフト時間と手取りの目安: (例: 100時間・約11万円)
・上乗せの理由: (例: 経験加算、繁忙期手当)
・会社として約束すること: (例: シフト時間を減らさない、来年も見直す)
条件: 最低賃金の改定を理由の中心にしない。事実に基づかない推測は「仮説」と明記してください。
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あなたは中小企業の経営者の相談相手です。以下の材料から、来期の賃上げ計画を「税制・助成金・補助金」に当てはめた年間カレンダーを作ってください。
【材料】
・決算月: (例: 3月)
・今期の給与増加率の見込み: (例: 1.8%)
・来期に狙う控除率: (例: 30%=2.5%以上)
・来年度に申請したい助成金・補助金: (例: 業務改善助成金、県の成長促進補助金)
・設備投資の候補と時期: (例: 券売機・来年6月)
出力: 月ごとに「やること・締切・確認先」を並べた表。公募時期や締切は公式ページで確認する前提で書き、事実に基づかない推測は「仮説」と明記してください。
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注意点は、8本目のカレンダーを作ったら、税理士と社会保険労務士に一度見せることです。税制は決算の数字、助成金は労務の書類で判定されるため、両方の専門家が同じ表を見ている状態が一番漏れが少なくなります。
業種別の賃上げ支援の組み立て例
同じ和歌山県内でも、業種によって先に使う支援は変わります。自分の業種に近い行から着手してください。
| 業種 | 先に使う支援 | 賃上げ計画に入れる材料 |
|---|---|---|
| 宿泊業(旅館・民宿・ヴィラ) | 賃上げ促進税制+業務改善助成金(来年度) | 清掃・配膳の設備投資、閑散期のシフト設計 |
| 飲食業 | キャリアアップ助成金(非正規の賃金規定)+税制 | 券売機・モバイルオーダー、メニュー価格の改定 |
| 小売業 | 和歌山市内なら所得向上補助金+税制 | セルフレジ・在庫管理、1人あたり売上の目標 |
| 農林水産・製造 | 業務改善助成金(来年度)+県の成長促進補助金(次回公募) | 加工・選別機器、付加価値額の計画 |

共通するのは、どの業種でもステップ1の「年間の増分」とステップ2の「給与総額の増加率」を先に出すことです。業種で変わるのは設備と原資の作り方であり、税制の判定と記録の残し方は全業種で同じです。
宿泊業では、賃上げの対象が清掃・配膳のパートに集中しやすく、労働時間が短い人が多いため、ステップ5の賃金規定の整備が効きます。飲食業は非正規比率が高く、価格改定と非正規の賃金規定改定を同時に進める設計になります。小売業で和歌山市内の法人なら、所得向上補助金の対象業種に卸売小売業が入っているため、セルフレジなど250万円以上の設備投資と3%の賃上げ表明を組み合わせる余地があります。農林水産・製造は、県の成長促進補助金の次回公募に備えて付加価値額の計画を作っておくのが先です。
【要注意】和歌山の賃上げ支援で損をする4つの失敗パターン
7ステップを実行しても、次の4つのどれかに当てはまると戻る額が減ります。順に確認してください。
失敗1: 最低賃金対応だけで止め、税制の判定をしない
❌ よくある間違い: 10月に時給を1,101円に直して終わり。決算のときに給与総額の増加率を見ておらず、税理士にも賃上げの事実を伝えていない。
⭕ 正しいアプローチ: 決算の3か月前に前期と今期の給与総額を並べ、1.5%と2.5%のどちらを超えるかを確認する。届かないなら、期末までの上乗せで届かせるかを判断する。
なぜ重要か: 賃上げ促進税制は申告時に別表を付けて初めて適用され、後から気づいても遡れないからです。最低賃金対応で給与総額が1.5%以上増えている事業所は珍しくなく、その控除を捨てているのは「知らなかった」以外に理由がありません。
失敗2: 設備を先に買ってから助成金・補助金を探す
❌ よくある間違い: 人手不足に耐えかねて券売機や清掃機器を発注し、支払いを終えてから「補助金は使えないか」と相談する。
⭕ 正しいアプローチ: 設備投資の話が出た時点で、業務改善助成金と県・市の補助の公募時期を確認し、交付決定まで発注を止める。
なぜ重要か: 業務改善助成金も和歌山市の所得向上補助金も、交付決定前の発注は対象外だからです。同じ100万円の設備でも、順番を守れば助成率4/5で自己負担20万円、守らなければ全額自己負担という差になります。
失敗3: 時給を上げてシフトを減らし、定着につながらない
❌ よくある間違い: 時給56円分の人件費を抑えるために月のシフトを削り、結果としてスタッフの手取りが変わらない。
⭕ 正しいアプローチ: 時給の引上げと同時に、月の手取りの目安を示す。人件費の総額は価格改定と1人あたり売上で吸収する。
なぜ重要か: 和歌山県の統計では労働時間の減少が給与を押し下げていて、この状態で賃上げを宣言しても現場には伝わらないからです。賃上げの目的が定着なら、評価されるのは時給の額ではなく、翌月の給与明細の合計です。
失敗4: 教育訓練費の上乗せを前提に計画している
❌ よくある間違い: 昨年の解説記事を見て「研修費を増やせば控除率が45%になる」と考え、研修を積み増す。
⭕ 正しいアプローチ: 令和8年4月1日以後に開始する事業年度では教育訓練費の上乗せは廃止済みとして扱い、控除率は15%・30%・くるみんやえるぼしの5%で計算する。研修は必要なら続けるが、控除の理由にはしない。
なぜ重要か: 財務省の大綱で廃止が明記されており、旧制度前提の試算は決算で数字が合わなくなるからです。改正後の中小企業向けの最大控除率は35%で、これを超える試算を見たら、その資料は古いと判断してください。
ここまでの内容は、公式ページと手元の賃金台帳・決算書だけで完結できます。それでも「税理士と社労士に何を聞けばいいか分からない」「設備の候補から一緒に考えたい」という事業者があるのも事実です。私たちは白浜(和歌山)への移住準備を進めながら、県内の事業者の集客とデジタル化の支援に取り組んでいます。無料ヒアリングは最大60分、ご用意いただくのは直近の賃金台帳と前期の決算書だけで、契約前提の営業はいたしません。申請書類の作成が必要な場合は、提携の専門家におつなぎします。提案が不要なら30分の情報交換のみでも歓迎です。
賃上げ支援を使い切れる事業者・使えない事業者の違い(チェックリスト)
現在地の確認に使ってください。賃金台帳と決算書を見ながら、当てはまるものにチェックを入れます。
- □ 10月3日以降に増える年間の人件費を、1つの数字で言える
- □ 前期と今期の給与総額の増加率(1.5%・2.5%のどちらを超えるか)を把握している
- □ 事業場内で一番低い時給を、日付つきで記録している
- □ 設備投資の候補と概算見積が手元にある
- □ パート・アルバイトの基本給の決め方が就業規則か賃金規程に書いてある
- □ 賃上げの原資をどの商品・プランの価格改定で作るか決めている
- □ 従業員に「月の手取りの目安」をシフト時間とセットで伝えている
- □ 税理士と社会保険労務士の両方に、今期の賃上げの内容を伝えている

特に見落とされやすいのが、最後の「税理士と社労士の両方に伝えている」です。税制は決算書、助成金は労務書類で判定されるため、片方の専門家にしか伝えていない事業所は、どちらかの支援を確実に取りこぼします。チェックが3つ未満でも心配はいりません。この記事の7ステップは、上から順に進めればチェックが1つずつ埋まる構成になっています。
中小企業の賃上げはもう7割|和歌山の給与は前年割れ、支援を使う側に回る理由
「うちのような小さな事業所が、税制や助成金まで手を出す必要があるのか」と感じるかもしれません。数字はむしろ逆を示しています。
まず全国の中小企業です。日本商工会議所の中小企業の賃上げ・賃金改定に関する調査(2026年6月8日公表・回答2,260社、参照日2026-09-29)によると、2026年度に賃上げを実施・予定する中小企業は71.3%で前年から1.7ポイント上がり、従業員20人以下に限っても59.9%(2.2ポイント上昇)でした。賃上げ率は3月と4月の賃金を比べた集計で4.01%、賃上げ額は11,366円。20人以下では3.38%・9,170円です。帝国データバンクの調査でも、2026年度に賃上げを見込む企業は63.5%で5年連続の上昇、ベースアップを予定する企業は58.3%でした。
次に和歌山の実態です。和歌山県の毎月勤労統計調査(令和8年6月分)では、現金給与総額が前年同月比0.1%減、きまって支給する給与は257,002円で1.6%減、所定内給与は240,085円で1.3%減でした。全国では中小企業の7割が賃上げに動いているのに、県内の1人あたり給与は前年を下回っています。和歌山で人を雇う事業者は、全国の賃上げの流れと県内の給与の停滞の両方を相手にしており、賃上げをしないリスクと、賃上げの支援を使わないリスクを同時に抱えています。全国と県内の数字のズレの読み方は、7月の実質賃金2.4%増、和歌山は給与前年割れ|南紀の時給の決め方【2026年9月】で詳しく整理しています。
実在の例では、JR西日本が2026年度の賃金等について(2026年3月17日公表、参照日2026-09-29)で、ベースアップ月額1万円に加え、和歌山・福知山エリアのエリア手当を10%引き上げ、定期昇給と諸手当を含めた賃上げ率は平均5.37%になると発表しています。大企業の話ですが、和歌山で働く人の「比べる相手」がこの水準にいるという事実は、県内の中小企業の採用に直接効いてきます。
あなたの事業所の規模に引き直すと、給与総額2,000万円・従業員8人の宿が、最低賃金対応と少しの上乗せで2.5%(50万円)の賃上げをした場合、賃上げ促進税制で15万円が戻り(法人税額の20%が上限)、来年度に業務改善助成金で100万円の設備を入れれば助成率4/5なら80万円が助成される計算です。賃上げ50万円に対して、支援で戻る額のほうが大きくなる年が作れます。
賃上げは全国の中小企業で当たり前になり、和歌山の給与はまだ追いついていません。先に支援を使い切った事業者が、そのまま選ばれる側に回れるタイミングです。
よくある質問
Q. 和歌山県の中小企業が2026年に使える賃上げ支援は、結局どれですか?
今から動けるのは、①中小企業向け賃上げ促進税制(決算で判定)、②業務改善助成金(和歌山は10月2日期限、間に合わなければ来年度)、③キャリアアップ助成金の賃金規定等改定コース、④和歌山市内の法人なら所得向上補助金(12月28日必着)の4つです。和歌山県中小企業成長促進補助金は今年度の受付を終えているため、来年度の公募に備える位置づけになります。
Q. 賃上げ促進税制は2026年に何が変わりましたか?
令和8年度税制改正で、中小企業向けの教育訓練費に係る上乗せ(10%)が廃止され、最大控除率は45%から35%になりました。大企業向けの措置は令和8年3月31日で廃止されています。中小企業向けの「1.5%増で15%、2.5%増で30%控除」「5年繰越」の骨格は残っています。適用年分の細部は税理士に確認してください。
Q. 最低賃金の対応だけで、賃上げ促進税制の1.5%は超えますか?
事業所によります。時給1,045円の人が多い事業所ほど、56円の引上げで給与総額の増加率は大きくなります。前期と今期の給与総額を並べて計算するのが唯一の確認方法で、ステップ2のプロンプトを使えば10分で試算できます。判定は事業年度単位なので、10月からの賃上げが今期に効くのは決算月までの月数分です。
Q. 業務改善助成金は、和歌山では今年はもう間に合いませんか?
申請期限は地域別最低賃金の発効日の前日で、和歌山県は10月2日です。見積書と計画が既にある事業所以外は、今年の申請より来年度の準備に時間を使うほうが現実的です。残しておく記録は、10月3日時点の事業場内最低賃金、設備の候補と概算、直近6か月の利益率の3つです。
Q. 個人事業主でも賃上げ支援は使えますか?
使えます。賃上げ促進税制には所得税版があり、控除上限は所得税額の20%、繰越は5年です。業務改善助成金とキャリアアップ助成金は、従業員を雇用している個人事業主も対象です。和歌山市の所得向上補助金は市内の法人が対象なので、個人事業主は対象外です。
Q. 賃上げの原資がありません。どうすればいいですか?
原資は価格改定と1人あたり売上の改善で作るしかなく、支援はその負担を軽くするものです。先にステップ1で年間の増分を出すと、必要な値上げ幅が1組あたり数百円で済むことが多く、悩む時間が短くなります。帝国データバンクの調査では、賃上げしない理由の1位は業績低迷(55.1%)で、原資の問題は全国共通です。
Q. 税理士に何を伝えれば、賃上げ促進税制を使ってもらえますか?
「今期、最低賃金対応を含めて給与総額を前年度比で何%増やしたか」「くるみん・えるぼし認定の有無」の2つを、決算の3か月前に伝えてください。別表の作成は税理士の仕事ですが、賃上げの事実を伝えるのは事業者の仕事です。社会保険労務士には、就業規則の賃金条項と賃金規定の改定日を伝えます。
Q. 賃上げしたのに、スタッフの反応が薄いのはなぜですか?
時給が上がっても月のシフトが減っていれば、手取りは変わらないからです。和歌山県では総実労働時間が前年同月比6.5%減と、労働時間の減少が給与を押し下げています。賃上げの説明は「時給いくら」ではなく「月の手取りの目安」をシフト時間とセットで示し、シフトを減らさない約束を添えてください。
まとめ:今日から始める3つのアクション
- 今日やること: 賃金台帳から時給1,101円未満の人を数え、ステップ1のプロンプトで10月3日以降の年間の増分を出す
- 今週中にやること: 前期の給与総額を決算書から書き出し、ステップ2のプロンプトで控除率が15%か30%かを判定して税理士に伝える
- 今月中にやること: 事業場内最低賃金と設備候補の記録を残し、和歌山市内の法人は所得向上補助金の要件を、それ以外は来年度の業務改善助成金と県の公募を確認する
7つすべてを一気にやる必要はありません。最低賃金対応で上げた賃金を、税制と助成金の要件として記録に残すだけで、来年の決算と来年度の申請の入口に立てます。
次回予告: 和歌山県内の資金繰りと取引先の与信を数字で判断する和歌山の企業倒産2026|件数推移・業種別傾向と資金繰り判断の7ステップ【2026年9月】を公開しています。賃上げの原資と資金繰りを同じ表で見たい方は、あわせてお読みください。
参考・出典
- 和歌山労働局「和歌山県最低賃金が10月3日から時間額1,101円に改定されます」(時間額1,101円・発効日2026年10月3日、参照日: 2026-09-29)
- 和歌山県「和歌山県の最低賃金」(現行1,045円・令和7年11月1日発効、参照日: 2026-09-29)
- 国税庁 タックスアンサー No.5927-2「給与等の支給額が増加した場合の法人税額の特別控除(中小企業者等における賃上げ促進税制)」(適用事業年度・控除率・法人税額20%上限・5年繰越、参照日: 2026-09-29)
- 国税庁 タックスアンサー No.1288「給与等の支給額が増加した場合の所得税額の特別控除」(個人事業主の所得税版、参照日: 2026-09-29)
- 財務省「令和8年度税制改正の大綱(3/9)」(中小企業向け措置の教育訓練費上乗せ廃止・大企業向け措置の廃止、参照日: 2026-09-29)
- 厚生労働省「業務改善助成金」(令和8年度の受付開始日・申請期限・特例事業者の要件、参照日: 2026-09-29)
- 和歌山労働局「業務改善助成金」(和歌山県の申請期限・提出先、参照日: 2026-09-29)
- 厚生労働省「キャリアアップ助成金」(賃金規定等改定コース、参照日: 2026-09-29)
- 和歌山県「和歌山県業務改善促進助成金」(自己負担額の1/2・上限100万円・締切2026年9月30日、参照日: 2026-09-29)
- 和歌山県「和歌山県中小企業成長促進事業について」(補助率2/3以内・100万〜1,000万円・受付終了、参照日: 2026-09-29)
- 和歌山市「所得向上補助金のご案内」(補助率5%・10%、上限500万円、受付2026年4月1日〜12月28日、参照日: 2026-09-29)
- 和歌山県「賃金・労働時間・雇用の動き(令和8年6月分)」(毎月勤労統計調査地方調査・事業所規模5人以上、参照日: 2026-09-29)
- 日本商工会議所「中小企業の賃上げ・賃金改定に関する調査」集計結果(2026年6月8日公表・調査期間2026年4月7日〜5月18日・回答2,260社、参照日: 2026-09-29)
- 帝国データバンク「2026年度の賃金動向に関する企業の意識調査」(2026年2月24日公表・有効回答1万620社、参照日: 2026-09-29)
- JR西日本「2026年度の賃金等について」(2026年3月17日公表、参照日: 2026-09-29)
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- 和歌山の最低賃金1,101円|いつからと事業者の実務7ステップ【2026年9月】: この記事のステップ1の前提になる、時間額への換算と対象者の洗い出しを手順で解説します
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