
結論: 和歌山県は2026年8月31日に果樹カメムシ類の注意報(令和8年度第2号)を県内全域へ出しました。県うめ研究所(みなべ町)の予察灯では、8月1〜31日のツヤアオカメムシ捕獲数が7,065匹と平年896匹の約8倍です。影響は畑だけで止まりません。灯りに集まる虫なので、夜に明かりを点ける宿・飲食店・小売の建物側にも同じ量が飛んできます。今週やることは、防除の相談と「建物に入れない・入ったら記録する」の2本です。
この記事の要点 対象読者: 和歌山県(特に南紀=田辺・白浜・みなべ・串本・那智勝浦・新宮・御坊)の果樹農家、宿泊施設、飲食店、小売店の経営者・現場責任者 読了後にできること: 自社に効いてくる場所を業種別に特定し、園地の防除相談・建物の侵入対策・客室で見つかったときの現場手順書・記録の残し方まで、今週中に着手できる状態になる
「部屋にカメムシがいる、と夜中にフロントへ電話が来た」——。
秋の南紀では珍しくない一場面ですが、今年は前提が違います。虫の絶対量が平年の数倍あるからです。それでも多くの事業者にとって、カメムシは「農家さんの話」として通り過ぎていきます。実際、県が出す注意報の宛先は果樹の生産者で、文面に「宿泊施設」「飲食店」とは書かれていません。
けれども、県の調査でカメムシの数を数えている装置は予察灯、つまり灯火トラップです。灯りに集まる性質を利用して捕獲数を数えている以上、夜間に照明を点け続ける建物は、構造的に同じ性質の「トラップ」になり得ます。玄関灯、看板、自動販売機、露天風呂の足元灯、駐車場のポール灯。畑の被害と客室のクレームは、別の話ではなく同じ発生量から出てきている別の症状です。
問題は、これが起きてから慌てて動くと打ち手が「殺虫剤を買う」しか残らないことです。カメムシは刺激すると臭気を出す虫なので、その場で潰す・強く払うといった対応は被害を広げます。また飲食店・宿泊施設には、そもそも法令で求められている衛生管理の枠組みがあり、記録を残す前提で動いたほうが後の説明が楽になります。
この記事では、和歌山県が公表した一次情報(注意報第2号・うめ研究所の予察灯データ)の中身を最初に整理したうえで、農家・宿・飲食店それぞれが今週やる7手順と、そのままコピペして使える8本のプロンプト、そして備えができている事業者とそうでない事業者を分けるチェックリスト8項目をまとめます。自社の建物で夜に明かりが点いている場所を思い浮かべながら、読み進めてください。
目次
まず結論:カメムシ注意報で今週やる7手順(即効チェック)
最初に全体像です。順番に進めれば、農地を持つ事業者も、建物だけの事業者も、同じ流れで整理できます。
| 手順 | やること | 今日できる最初の一歩 |
|---|---|---|
| 1. 情報源を固定 | 県防除所とうめ研究所のページを週1で見る | 2つのURLをスマホのホーム画面に登録する |
| 2. リスクの棚卸し | 自社のどこに効くかを紙1枚に書く | 夜に明かりが点く場所を全部書き出す |
| 3. 園地の防除 | 見回り頻度と防除計画を相談する | 直近1週間の見回り結果をメモにする |
| 4. 建物の物理対策 | 寄せない・入れないを先に作る | 網戸の破れと窓サッシの隙間を点検する |
| 5. 現場手順書 | 見つけたときの動きを1枚にする | 誰が・何を使って・どこへ捨てるかを決める |
| 6. 客対応の文面 | 説明文と口コミ返信を先に用意する | 想定される言われ方を3つ書き出す |
| 7. 記録 | 駆除と点検を日付つきで残す | 記録用のノートかスプレッドシートを作る |

ポイントは、手順4〜6を「起きる前」に済ませることです。カメムシが客室で見つかったあとに文面を考え始めると、対応が遅れた分だけ口コミに残ります。逆に手順4〜6は一度作れば毎年使い回せるので、今年の投資が来年以降も効きます。所要時間の目安は、手順1〜2が合わせて30分、手順3〜4が半日、手順5〜7が1〜2時間です。
何が起きたか|注意報第2号と「8月8倍」の中身
事実関係を、公表されている範囲だけで整理します。
和歌山県農作物病害虫防除所は、令和8年8月31日付で「令和8年度病害虫発生予察注意報 第2号」を発表しました。対象病害虫はチャバネアオカメムシとツヤアオカメムシ、対象作物はカキ・キウイフルーツ等、対象地域は県内全域です。同防除所は今年度すでに、4月23日付の注意報第1号(ウメ、モモ、スモモ、カキ等・県内全域)も出しています。1シーズンに果樹カメムシ類の注意報が2回出ている状況です(和歌山県農作物病害虫防除所、参照日: 2026-09-05)。
発生量の実数は、県うめ研究所(日高郡みなべ町東本庄)の予察灯調査です。紀伊民報AGARA「カメムシ注意報 8月は平年の8倍発生、うめ研究所調査、和歌山県みなべ」(2026年9月5日)が報じた8月1〜31日の捕獲数は次のとおりです。
| カメムシの種類 | 8月1〜31日の捕獲数 | 平年 |
|---|---|---|
| ツヤアオカメムシ | 7,065匹 | 896匹(約8倍) |
| チャバネアオカメムシ | 4,383匹 | 2,647匹(単純計算で約1.7倍) |
同記事では防除所が、山林に近い畑では被害が出やすい傾向にあること、飛来の多いかんきつ園では実が吸われて落ちる被害が多発する可能性があることを挙げています。
カメムシの生態面は、和歌山県うめ研究所「カメムシ類」が公開しています。主な加害種はチャバネアオカメムシ・ツヤアオカメムシ・クサギカメムシで、成虫は落葉の下で越冬すること、果実を吸汁されると樹脂が分泌され落果すること、新芽の吸汁で枯死する場合があることが示されています。同研究所は、発生予察情報に基づき多発が予想されるときはこまめに園地を見回るよう促しています。
現時点で公表されているのはここまでです。 9月以降にどこまで飛来が続くか、10月・11月の被害が最終的にどれくらいになるかを示すデータはまだありません。うめ研究所の予察灯データは随時更新されており(同ページの最終更新は令和8年9月3日)、注意報も追加される可能性があります。この記事も、今後の発表を憶測で先取りはしません。
予察灯・トラップはどこで動いているか
自社の近くの数字を見たい場合の手がかりとして、県の果樹カメムシ情報ページに調査体制がまとまっています。防除所の予察灯調査は有田川町・紀の川市・みなべ町の3か所、加えて各地域協議会が海草地域でフェロモントラップ10地点(5月1日〜10月31日)、那賀地域で予察灯2地点(7月1日〜9月30日)、伊都地域で予察灯4地点(6月1日〜10月31日)、有田地域で予察灯6地点(7月下旬〜10月31日)の調査を行っています。南紀の事業者にとっていちばん近い定点は、みなべ町のうめ研究所です。
全国の発生予察情報の一覧は農林水産省「病害虫発生予察情報」から確認できます。
和歌山の事業者への影響|誰に・どこが・いつから効くか
注意報の名宛人は果樹の生産者ですが、発生量そのものは地域全体に効きます。業種別に、どこへ影響が出るかを整理します。
| 業種 | 効いてくる場所 | 今週の一手 |
|---|---|---|
| 果樹農家(かんきつ・カキ・キウイ・ウメ) | 果実の吸汁被害と落果、収量と等級 | 見回り頻度を上げ、防除所・JAに相談する |
| 宿泊施設(旅館・民宿・ペンション・民泊) | 客室・浴室・共用部での発見、夜間の呼び出し、口コミ | 網戸・窓・排気口の隙間点検と夜間照明の見直し |
| 飲食店 | 客席・厨房への侵入、異物混入クレーム、衛生管理記録 | 出入口・換気扇まわりの封鎖と駆除記録の様式作り |
| 小売・直売所 | 陳列品への付着、店頭の見え方、返品対応 | 開放部の点検と店頭什器の夜間カバー |
| 加工・出荷(選果場・作業場) | 資材や箱への紛れ込み、出荷先からの指摘 | 搬入口の管理と出荷前の目視工程の追加 |

時期の目安について、公表情報から言えるのは次の点です。うめ研究所の8月の数字はすでに実測値であり、防除所の注意報第2号が対象にしているカキ・キウイフルーツは、これから収穫期に向かう品目です。つまり農地側は「今まさに」効いています。一方で建物側は、気温が下がるにつれて越冬場所を探す個体が増えるという生態上の性質があり、成虫が落葉の下で越冬することはうめ研究所も明記しています。建物への侵入対策を、収穫が一段落してからではなく今のうちに終わらせておく理由はここにあります。
宿泊施設にとっての本当のコストは「夜間対応」
客室でカメムシが1匹見つかると、多くの宿では清掃スタッフではなく、その時間帯に居るオーナーや当直が動くことになります。深夜の呼び出しが数件重なると、翌日の朝食や清掃の段取りが崩れます。加えて、客室変更ができない満室日には代替案がなく、その場の判断が口コミに直結します。小さな宿ほど、この「人が取られる」コストが効きます。宿の口コミ運用そのものの考え方は民宿・ペンションの集客方法|予約を増やす7ステップとコピペ文例集【2026年8月】でまとめています。
飲食店にとっては「記録」が同時に問われる
飲食店の場合、虫の混入は衛生管理の話に直結します。営業者が実施すべき一般的な衛生管理の基準は、各都道府県の条例ではなく食品衛生法施行規則第66条の2および別表第17・18に統一されました(和歌山県「『食品衛生法施行条例』の一部改正について」、参照日: 2026-09-05)。その別表第17の「そ族及び昆虫対策」には「一年に二回以上、ねずみ及び昆虫の駆除作業を実施し、その実施記録を一年間保存すること」が定められています(千葉県「一般的な衛生管理(営業者が実施すべき公衆衛生上必要な措置の基準)」、参照日: 2026-09-05)。発生が多い年こそ、駆除と点検を記録に残しておく価値が上がります。
今週やる7手順(完全版)
ここからが本体です。各手順のプロンプトは、ChatGPTなどの対話型AIに貼り付けて使います。( )の中を自社の事実に書き換えてから送信してください。
手順1: 情報源を1か所に固定する
まず、噂とSNSの体感で動くのをやめます。見るのは次の2つだけで足ります。和歌山県農作物病害虫防除所(注意報・発生予報のPDF一覧)と、和歌山県うめ研究所のカメムシ類ページ(予察灯の捕獲状況)です。スマホのブラウザでホーム画面に追加し、週1回、決まった曜日に開く運用にしてください。
農地を持たない宿・飲食店にとっても、この2つを見る意味があります。予察灯の捕獲数が跳ねた週は、建物への飛来も増えると考えて点検を1回増やす、という判断ができるからです。数字を見る習慣がないと、「今年は多い気がする」という感覚のまま繁忙期に突入します。
手順2: 自社のリスクを紙1枚で棚卸しする
次に、自社のどこが弱点かを特定します。ここを飛ばして殺虫剤を買うと、毎年同じ場所から入られ続けます。
あなたは施設の防虫対策に詳しいアドバイザーです。以下の材料から、カメムシの飛来・侵入リスクを場所ごとに整理してください。
【材料】
・業種と規模: (例: 客室6室の民宿/席数20の飲食店/かんきつ2ha)
・立地: (例: 山林に接している/市街地/海沿い)
・夜に明かりが点く場所: (例: 玄関灯、看板、駐車場のポール灯、露天風呂の足元灯)
・開口部の状況: (例: 網戸あり2か所・破れあり、換気扇に外部フードなし)
・過去に虫が見つかった場所: (わかる範囲で)
出力: ①リスクが高い場所を高い順に5つ ②それぞれの理由 ③今週手を付ける優先順位。事実に基づかない推測は「仮説」と明記してください。
※そのままコピーして使えます
出てきたリストは、そのまま手順4の作業指示書になります。多くの現場で上位に来るのは、破れた網戸ではなく「夜も点けっぱなしの外灯」と「外部フードのない換気扇」です。
手順3: 園地・畑の見回りと防除の相談(農地がある事業者)
農地を持つ事業者は、まず見回り頻度を上げます。うめ研究所が示しているとおり、多発が予想されるときは園地をこまめに見回るのが基本です。そのうえで、防除の判断は自己流ではなく、果樹カメムシ情報に集約されている県の情報と、JA・地域の農業振興課(振興局)への相談で決めてください。薬剤は作物ごとに登録内容と収穫前日数が決まっており、この記事で個別の薬剤名や希釈倍数を挙げることはしません。
相談を短時間で済ませるコツは、手ぶらで行かないことです。見回りの記録を整理してから行くと、話が早く進みます。
あなたは果樹の栽培記録を整理するアシスタントです。以下の見回りメモを、防除の相談に持って行ける形に整理してください。
【材料】
・作物と面積: (例: 温州みかん 1.2ha、カキ 0.5ha)
・園地の場所と周辺環境: (例: 山林に接する斜面)
・見回り日と確認した内容: (日付ごとに、見た場所/見つけた虫の有無と数/落果の有無)
・直近の防除履歴: (実施日と対象。記録がなければ「記録なし」と書く)
出力: ①日付順の一覧表 ②被害が出ている場所の特定 ③相談先に確認すべき質問を3つ。【材料】にない防除履歴や薬剤名は補わないでください。事実に基づかない推測は「仮説」と明記してください。
※そのままコピーして使えます
出荷先や通販のお客様がいる場合は、状況の連絡を早めに入れておくと信用が保てます。ネット販売の実務そのものは梅農家のネット販売|農家直送の通販を始める7ステップと許可の実務【2026年8月】、県内の食品ECの組み立ては和歌山の食品ECで売上を伸ばす7ステップ|梅・みかん通販の実務ガイド【2026年8月】で扱っています。
あなたは農産物の販売担当です。以下の材料から、出荷先・通販のお客様に送る状況連絡の文面を250字以内で作ってください。
【材料】
・作物と時期: (例: 温州みかん、10月下旬から出荷予定)
・現在わかっている事実: (例: 県の注意報が出ている、自園では落果を◯件確認)
・出荷への影響の見通し: (確定していることだけ。未確定なら「未確定」と書く)
・お客様にお願いしたいこと: (例: 到着後の確認、変更が出た場合の連絡方法)
条件: 断定できないことは「現時点では未確定です」と書く/不安を煽らない/謝罪より事実と次の連絡予定を先に書く。【材料】にない見通しを補わないでください。
※そのままコピーして使えます
手順4: 建物側は「寄せない・入れない」を物理で作る
建物側の対策は、薬剤より先に物理です。順番は、①寄せない(夜間照明の見直し)②入れない(開口部の封鎖)③出たとき(手順5)の3層で考えます。

「寄せない」で見るのは、建物の壁面や出入口を直接照らしている明かりです。県の調査が予察灯(灯火トラップ)で成立していることからもわかるとおり、灯りは集める装置になります。玄関灯を出入口の真上から少し離す、看板の点灯時間を短くする、客室の窓際で夜間にカーテンを開けたまま照明を点けない、といった運用の変更は費用がかかりません。
「入れない」は、旅館業の施設基準がそのまま実務のチェック項目になります。厚生労働省「旅館業における衛生等管理要領」は、施設設備の基準として、ねずみの侵入を防止するため外部に開放する排水口・吸排気口等に金網を設けるなど必要に応じた防除設備を設けること、および施設の外部に開放される窓等に金網等を設けるなど衛生害虫の侵入防止に有効な防除設備を設けることを求めています(参照日: 2026-09-05)。宿でなくても、この考え方はそのまま飲食店・小売にも使えます。
あなたは施設管理の点検表を作る担当者です。以下の材料から、カメムシの侵入経路を封鎖するための点検チェックリストを作ってください。
【材料】
・建物の種類と築年数: (例: 木造2階建て・築35年の民宿)
・開口部: (例: 客室の窓8か所、厨房の勝手口、換気扇3か所、浴室の排気口)
・外構: (例: 玄関灯2、看板1、駐車場灯2)
・使える予算感と工具: (例: ホームセンターで買える範囲、電動工具なし)
出力: 場所/確認すること/今週できる対処/必要な材料 の4列の表。専門業者でないと危険な作業は「業者へ」と明記してください。事実に基づかない推測は「仮説」と明記してください。
※そのままコピーして使えます
網戸の張り替え、隙間テープ、排気口の防虫ネットは、いずれもホームセンターで揃う範囲の作業です。優先順位は、面積の大きい客室窓より先に「厨房・浴室・トイレの排気口」と「勝手口」から着手してください。使用頻度が高く、開けっ放しになりやすい場所です。
手順5: 見つけたときの現場手順を1枚にする
対応が人によって違うと、クレームになる確率が上がります。「誰が・何を使って・どこへ捨てて・誰に報告するか」を1枚にまとめ、スタッフルームに貼ってください。

現場手順で外せない点は2つです。1つ目は、潰さない・強く払わないこと。カメムシは刺激を受けると臭気を出す虫なので、その場で潰すと寝具やカーペットに臭いが残り、被害が1匹から部屋全体に広がります。紙コップや空きペットボトルでそっと捕って屋外へ出すのが確実です。2つ目は、屋外用・農地用の薬剤を屋内で使わないこと。農薬は対象作物と使用方法が登録で決まっており、客室や厨房で使うものではありません。屋内で薬剤を使うなら、屋内使用が明記された市販の殺虫剤を用法どおりに使ってください。
あなたは宿泊施設・飲食店の現場マニュアルを作る担当者です。以下の材料から、カメムシを見つけたときの現場手順書をA4・1枚で作ってください。
【材料】
・業種と営業時間: (例: 客室6室の民宿/チェックイン15時・夜間は当直1名)
・発見しうる場所: (例: 客室、浴室、客席、厨房、売場)
・使える道具: (例: 紙コップ、ビニール袋、屋内用殺虫剤、掃除機)
・報告先と連絡手段: (例: オーナーへLINE)
出力: ①発見時の手順を番号順に ②やってはいけないこと ③記録に残す項目 ④お客様がいる場面での声かけ例。潰す・強く払う対応は推奨しないでください。事実に基づかない推測は「仮説」と明記してください。
※そのままコピーして使えます
手順6: お客様への説明と口コミ対応の文面を先に作る
起きてから文面を考えると遅れます。想定される場面ごとに、あらかじめ用意しておきます。
あなたは宿の主人(または店主)です。以下の材料から、お客様への説明の声かけ例を3種類(①その場で発見したとき ②お客様から指摘されたとき ③チェックアウト時のお詫びと説明)作ってください。各120字以内。
【材料】
・業種と場所: (例: 山際の民宿・和歌山県田辺市)
・実際にやっている対策: (例: 網戸の交換、排気口の防虫ネット、定期清掃)
・今年の状況で説明できる事実: (例: 県が県内全域に注意報を出している)
条件: 言い訳をしない/地域全体の状況は事実として簡潔に述べる/自社がやっている対策を必ず1つ添える/補償や返金の約束は書かない。【材料】にない対策は書かないでください。
※そのままコピーして使えます
あなたは宿の主人(または店主)です。以下の口コミに、150字前後で返信を書いてください。
【材料】
・口コミ本文: (そのまま貼り付け)
・評価: (例: 星2)
・事実確認の結果: (例: 当日、客室の網戸に破れがあり翌週交換済み)
・現在の対策: (例: 全客室の網戸点検を月1回に変更)
条件: 事実への謝意を先に書く/改善した事実を具体的に書く/他のお客様が読むことを前提にする/地域の発生状況を言い訳に使わない。事実に基づかない推測は「仮説」と明記してください。
※そのままコピーして使えます
英語の口コミが来た場合の返信の型は英語の口コミ返信 例文30選|ホテル・民宿・飲食店でそのまま使える【2026年8月】にまとめてあります。熊野古道沿線や白浜では海外のお客様の比率が高く、虫の指摘は英語口コミでも出やすい項目です。
手順7: 駆除と点検を記録に残す
最後に記録です。飲食店では前述のとおり、ねずみ・昆虫の駆除作業を年2回以上実施し、実施記録を1年間保存することが求められています。宿泊施設でも、点検と対応の記録があれば、指摘を受けたときの説明が一段と楽になります。
あなたは衛生管理の記録様式を作る担当者です。以下の材料から、そ族・昆虫の駆除および点検の記録フォーマットを作ってください。
【材料】
・業種と施設の構成: (例: 客室6室+食堂+厨房)
・実施する内容: (例: 年2回の駆除、月1回の開口部点検、発見時の都度対応)
・記録する人: (例: オーナーとパート2名)
出力: ①記録票の列項目 ②記入例を2行 ③保存方法と保存期間の注意書き。法令の要件は「事業者が自ら所轄の保健所に確認する」と明記し、断定的な法解釈は書かないでください。
※そのままコピーして使えます
記録は紙でもスプレッドシートでも構いません。大事なのは日付・場所・実施内容・実施者の4項目が揃っていることです。翌年、同じ場所から入られていることが記録でわかれば、そこが本当の弱点だと特定できます。
【要注意】カメムシ対応でやりがちな4つの誤解
注意報が出た年に、現場で実際に起きやすい間違いを4つ挙げます。
誤解1: 「農家の話だから、うちの宿・店には関係ない」
❌ よくある間違い: 注意報の対象作物に自分の商売が入っていないので読み飛ばす。
⭕ 正しいアプローチ: 注意報は「地域にその虫がどれだけ居るか」の指標として読む。県の調査が灯火トラップで成立している以上、夜間に明かりを点ける建物にも同じ量が飛んでくる前提で点検する。
なぜ重要か: 農地側の被害は収量の話ですが、建物側の被害は接客と口コミの話で、金額に換算しにくい分だけ後から効いてくるからです。8月のツヤアオカメムシ7,065匹という数字は、畑にだけ降っているわけではありません。
誤解2: 「見つけたらとりあえず潰す・叩く」
❌ よくある間違い: スリッパや雑誌で叩き落とす、掃除機で吸い込む、素手で払う。
⭕ 正しいアプローチ: 刺激を与えずに紙コップや空きボトルで覆って捕り、そのまま屋外へ出す。掃除機を使う場合は、その後に紙パックやダストカップを速やかに処理する。
なぜ重要か: カメムシは刺激で臭気を出す虫だからです。客室のカーペットや寝具、店の空調に臭いが移ると、原状回復に時間がかかり、その日の客室が使えなくなります。1匹の問題を1部屋の問題に拡大させないための手順です。
誤解3: 「畑用の薬を客室や厨房でも使えばいい」
❌ よくある間違い: 倉庫にある農薬を屋内で噴霧する、対象作物が違う薬剤を流用する。
⭕ 正しいアプローチ: 農地の防除は登録内容と収穫前日数に従い、判断は防除所・JA・振興局に相談する。屋内は屋内使用が明記された市販品を用法どおりに使う。
なぜ重要か: 農薬は対象作物・使用方法が登録で決まっており、屋内空間や食品を扱う場所での使用は想定されていないからです。飲食店であれば、使った薬剤が食品衛生上の問題を新たに作りかねません。判断に迷う場面では、所轄の保健所と防除所という2つの窓口を使い分けてください。
誤解4: 「口コミが付いたら消せばいい」
❌ よくある間違い: 削除申請だけを試み、返信も改善もしない。
⭕ 正しいアプローチ: 24〜48時間以内に、事実への謝意と改善した事実を添えて返信する。地域の発生状況は説明の材料にはなっても、言い訳の材料にはならない。
なぜ重要か: これから予約する人が見ているのは「虫が出たか」より「宿がどう応えたか」だからです。県内全域に注意報が出ている年は、同じ指摘が他店にも出ています。対応の差がそのまま選ばれる理由になります。地域の検索での見え方まで含めた整え方は、みなべ町のMEO対策|観梅期と収穫期で客が入れ替わる町の6ステップ【2026年8月】で扱っています。
ここまでの内容は、道具としてはホームセンターで買える資材と無料のAIだけで完結します。それでも「手が回らない」「文面とマニュアルを作る時間がない」という事業者があるのも事実です。私たちは白浜(和歌山)への移住準備を進めながら、観光地の宿や店舗のSNS運用・集客支援に取り組んでいます。無料ヒアリングは最大60分、契約前提の営業はいたしません。提案が不要なら30分の情報交換のみでも歓迎です。
備えができている事業者・いない事業者の違い(チェックリスト)
現在地の確認に使ってください。当てはまるものにチェックを入れます。
- □ 県の注意報が今年度何号まで出ているかを言える
- □ うめ研究所の予察灯の数字を、今月中に一度は見た
- □ 夜に明かりが点いている場所を全部書き出してある
- □ 網戸・サッシ・換気扇・排水口の隙間を今シーズン点検した
- □ 見つけたときの手順が紙1枚になっていて、スタッフ全員が知っている
- □ 屋内で使う薬剤と屋外・農地で使う薬剤を明確に分けている
- □ お客様への説明の言い回しが、あらかじめ用意されている
- □ 駆除・点検の記録を日付つきで残している

特に見落とされやすいのが、6番目の「薬剤の使い分け」と8番目の「記録」です。チェックが少なくても問題ありません。この記事の7手順は、上から順に進めれば1つずつ埋まる構成にしています。
なぜ「今年の9月」に手を付けるべきか
来年でもいい話ではないか、と感じるかもしれません。公表されている事実だけで見ても、今シーズンに手を付ける理由は3つあります。
1つ目は、注意報が1シーズンに2回出ている点です。4月23日の第1号(ウメ、モモ、スモモ、カキ等)に続き、8月31日に第2号(カキ、キウイフルーツ等)が県内全域へ出ています。春の飛来と夏以降の飛来の両方で多発が想定されている状況です。
2つ目は、8月の実測値です。うめ研究所の予察灯で、ツヤアオカメムシが7,065匹(平年896匹)。桁が変わる規模の差が、平年との比較で出ています。チャバネアオカメムシも4,383匹で、平年の2,647匹を上回っています。
3つ目は、対策の性質です。網戸の交換、排気口の防虫ネット、照明の位置変更、現場手順書、記録様式——この記事で挙げた打ち手は、いずれも一度作れば来年以降もそのまま使える固定資産に近いものです。発生量が多い年は、投資の効果がいちばん見えやすい年でもあります。逆に、発生が落ち着いた年に「今年は少ないから」と後回しにすると、次に多い年が来たときにまた同じ位置から始めることになります。
なお、設備投資に補助制度が使えるかどうかは市町ごとに異なります。南紀の各町の制度と窓口は南紀の町の補助金まとめ|上富田・すさみ・みなべ・串本・那智勝浦の制度と窓口【2026年8月】に整理してありますが、カメムシ対策そのものを名指しした制度が現時点で公表されているわけではありません。設備更新や衛生管理の枠で相談できる可能性がある、という段階の話として読んでください。
よくある質問
Q. 和歌山県のカメムシ注意報は、いつ・何号まで出ていますか?
2026年9月5日時点で、令和8年度の果樹カメムシ類の注意報は2回です。第1号が令和8年4月23日(ウメ、モモ、スモモ、カキ等・県内全域)、第2号が令和8年8月31日(カキ、キウイフルーツ等・県内全域)。最新の状況は和歌山県農作物病害虫防除所のページで確認してください。
Q. 「平年の8倍」というのは、どこの何の数字ですか?
和歌山県うめ研究所(みなべ町東本庄)の予察灯で捕獲されたツヤアオカメムシの数です。8月1〜31日で7,065匹、平年は896匹と報じられています。同じ期間のチャバネアオカメムシは4,383匹(平年2,647匹)です。県全域の平均ではなく、みなべ町の1定点の実測値である点に注意してください。
Q. 宿泊施設は、法令上どこまでやる必要がありますか?
旅館業における衛生等管理要領は、施設設備の基準として、外部に開放される排水口・吸排気口等への金網等の設置と、外部に開放される窓等への衛生害虫の侵入防止設備を求めています。具体的にどの水準を満たすかは施設ごとに判断が分かれるため、所轄の保健所に確認するのが確実です。この記事は法的助言ではありません。
Q. 飲食店で虫の駆除記録は本当に必要ですか?
食品衛生法施行規則の別表第17(一般的な衛生管理)に、ねずみ及び昆虫の駆除作業を年2回以上実施し、実施記録を1年間保存することが定められています。施設の状況に応じて、定期的な調査結果に基づき頻度を設定する方法も認められています。自店に適用される運用は、所轄の保健所に確認してください。
Q. カメムシを見つけたとき、殺虫剤を使ってもいいですか?
屋内で使うなら、屋内使用が明記された市販の殺虫剤を用法どおりに使ってください。畑で使う農薬を客室や厨房に転用することは避けます。農薬は対象作物と使用方法が登録で決まっており、屋内使用は想定されていません。潰す・強く叩くのは臭気が広がるため、紙コップなどで捕って屋外へ出すのが安全です。
Q. 農家はまず何をすればいいですか?
園地の見回り頻度を上げることです。うめ研究所も、多発が予想されるときはこまめに園地を見回るよう促しています。そのうえで、防除の判断はJA・地域の振興局・県防除所に相談してください。見回り記録を日付つきで整理してから相談すると、話が早く進みます。
Q. 直売所や通販のお客様に、状況を伝えたほうがいいですか?
出荷量や時期に影響が出そうな場合は、確定していることだけを早めに伝えるほうが信用を保てます。未確定の見通しは「現時点では未確定です」と書き、次の連絡予定日を添えてください。通販の運用そのものは梅農家のネット販売|農家直送の通販を始める7ステップと許可の実務【2026年8月】を参照してください。
Q. これから10月・11月にかけて、被害はさらに増えますか?
現時点で公表されている情報からは断定できません。8月の捕獲数と2回の注意報は事実として公表されていますが、今後の飛来量や最終的な被害規模を示すデータはまだ出ていません。うめ研究所の予察灯データは随時更新されているため、週1回確認する運用にしてください。
まとめ:今日から始める3つのアクション
- 今日やること: 県防除所とうめ研究所の2ページをスマホのホーム画面に登録し、手順2のプロンプトで自社のリスクを紙1枚に書き出す
- 今週中にやること: 網戸・サッシ・換気扇・排水口の隙間を点検し、夜間照明の位置と点灯時間を1か所でも見直す
- 今月中にやること: 見つけたときの現場手順書とお客様への説明文面を作り、駆除・点検の記録様式の運用を始める
7手順を一気に終わらせる必要はありません。手順1〜2だけでも今日中に終わり、それだけで「なんとなく多い気がする」が「数字で多い」に変わります。
参考・出典
- 和歌山県農作物病害虫防除所「令和8年度病害虫発生予察情報」(注意報第1号: 令和8年4月23日/注意報第2号: 令和8年8月31日、いずれも県内全域) 和歌山県農作物病害虫防除所 (参照日: 2026-09-05)
- 紀伊民報AGARA「カメムシ注意報 8月は平年の8倍発生、うめ研究所調査、和歌山県みなべ」(2026年9月5日) 紀伊民報AGARAの記事 (参照日: 2026-09-05)
- 和歌山県うめ研究所「カメムシ類」(加害種・越冬・被害の特徴・防除の考え方) 和歌山県うめ研究所 カメムシ類 (参照日: 2026-09-05)
- 和歌山県「果樹カメムシ情報」(予察灯・フェロモントラップの調査地点と期間) 和歌山県 果樹カメムシ情報 (参照日: 2026-09-05)
- 農林水産省「病害虫発生予察情報」(全国の注意報・警報の一覧) 農林水産省 病害虫発生予察情報 (参照日: 2026-09-05)
- 厚生労働省「旅館業における衛生等管理要領」(施設設備の基準・ねずみ及び衛生害虫の侵入防止設備) 厚生労働省 旅館業における衛生等管理要領 (参照日: 2026-09-05)
- 和歌山県「『食品衛生法施行条例』の一部改正について」(管理運営基準が食品衛生法施行規則第66条の2・別表第17/第18へ統一) 和歌山県 食品衛生法施行条例の一部改正について (参照日: 2026-09-05)
- 千葉県「一般的な衛生管理(営業者が実施すべき公衆衛生上必要な措置の基準)」(別表第17「そ族及び昆虫対策」の要件) 千葉県 一般的な衛生管理 (参照日: 2026-09-05)
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※本記事は2026年9月5日時点で公表されている情報に基づく解説です。法令の適用可否・防除の具体的判断は、所轄の保健所、和歌山県農作物病害虫防除所、JA・地域の農業振興部門にご確認ください。実績は代表およびメンバー個人としての活動を含みます。