株式会社Tip ロゴ 株式会社TipTIP INC.
和歌山DX総合研究所和歌山の企業に、実践できるDXを。記事一覧
地方進出・企業誘致 公開:

和歌山県とAirbnbが空き家活用で連携協定|起点は橋本市・伊都郡【2026年9月】

和歌山県とAirbnbが空き家活用で連携協定|起点は橋本市・伊都郡【2026年9月】

結論: 2026年9月8日、和歌山県とAirbnb Japanが空き家の利活用による地域のにぎわい創出を目的とした連携協定を結んだことが発表されました。増えるのは「相談先と学ぶ場」です。Airbnb Japanが宿泊向け空き家活用アドバイザーとして助言と事業者マッチングを担い、住民・事業者向けの民泊スタートアップセミナーと、自治体職員・地域おこし協力隊向けのセミナーが実施されます。ただし起点は橋本市・伊都郡エリアで、南紀への展開時期は公表されていません。そして届出・許可・消防・県条例の要件は、協定によって1ミリも変わりません。

この記事の要点 対象読者: 和歌山県内、特に南紀(田辺・白浜・新宮・みなべ・串本・那智勝浦・御坊)で空き家や空き室を持つ所有者、民泊・一棟貸しの開業を考えている事業者、宿泊・観光・不動産の現場責任者 読了後にできること: 今回の協定で「増えたもの」と「変わらないもの」を切り分け、セミナーの告知が出る前に、物件の棚卸し・空き家バンクへの登録・制度の分かれ道の決定・窓口の確保まで進められる状態になる

「うちの空き家も、これで宿にできるということですか。」

この手のニュースが出ると、真っ先に出てくるのがこの問いです。そして、答えは「できるかどうかは、協定の前後で変わっていません」になります。

行政と大手プラットフォームの連携協定は、報じられ方と実務への効き方がずれやすい発表です。見出しは「空き家が宿に変わる」と読めますが、協定文に書かれているのは、助言・セミナー・マッチングという支援の話です。建物が宿として使えるかどうかを決めるのは、今も昔も、登記と相続、接道と構造、消防設備、そして住宅宿泊事業法か旅館業法かという制度の選択です。

ややこしいのは、「支援が増えること」自体は本当に価値がある、という点です。相談先が公的な場にできると、今まで誰に聞けばいいか分からなかった質問に、行き先ができます。問題は、支援が届いたときに手ぶらで行くと、その回が無駄になることです。

この記事では、2026年9月16日時点で一次情報から確認できたことだけを使って、①何が起きたか、②和歌山の事業者にどこがどう効くか、③セミナー告知が出る前に済ませる4つの作業(コピペで使えるプロンプト8本つき)、④よくある誤解、の順に整理します。手元に、対象の空き家の住所と、分かれば登記簿または固定資産税の納税通知書を用意しながら読み進めてください。

目次
  1. 協定の要点|Airbnbが「空き家活用アドバイザー」になると何が増えるのか
  2. ① 何が起きたか|2026年9月8日発表の連携協定で確認できる事実
    1. 1) 協定の名称と、公表されている連携事項は2本
    2. 2) Airbnb Japanが担う「宿泊向け空き家活用アドバイザー」の中身
    3. 3) 起点は橋本市・伊都郡。南紀は「他地域への展開も視野に」
  3. ② 和歌山の事業者への影響|紀北が先、南紀は「展開も視野に」の段階
  4. ③ セミナー告知が出る前に済ませる4つの作業|物件・登録・制度・窓口
    1. 作業1: 手持ちの空き家を「宿にできるか」の観点で1枚に棚卸しする
    2. 作業2: 空き家バンクと県の相談登録に、物件と意思を出す
    3. 作業3: 「届出か許可か」の分かれ道を、物件を買う前に決める
    4. 作業4: セミナーと相談会の告知を受け取る窓口を決める
  5. ④ よくある誤解と注意点
    1. 誤解1: 「協定が結ばれたから、民泊の届出が通りやすくなる」
    2. 誤解2: 「南紀でもすぐにセミナーが始まる」
    3. 誤解3: 「空き家をAirbnbに載せれば、それで宿になる」
    4. 誤解4: 「空き家の活用先は民泊しかない」
  6. 協定を自分の出番に変えられる人・変えられない人の違い(チェックリスト)
  7. 数字で見る|和歌山の空き家と民泊の現在地
  8. よくある質問
    1. Q. 和歌山県とAirbnbの連携協定は、いつ発表されたものですか?
    2. Q. 協定によって、民泊の届出や許可が簡単になりますか?
    3. Q. 南紀(田辺・白浜・新宮)でもセミナーは開かれますか?
    4. Q. 空き家を持っていますが、まずどこに相談すればいいですか?
    5. Q. 民泊スタートアップセミナーは、どこで申し込めますか?
    6. Q. 空き家を宿にする場合、民泊新法と旅館業法のどちらを選ぶべきですか?
    7. Q. Airbnbに掲載するだけなら、届出は不要ですか?
    8. Q. 宿泊施設にしない空き家の活用方法はありますか?
  9. まとめ|告知を待つ人と、いま材料を揃える人の差
  10. 参考・出典

協定の要点|Airbnbが「空き家活用アドバイザー」になると何が増えるのか

先に全体像です。Airbnbの和歌山県とAirbnb Japan、空き家の利活用による地域のにぎわい創出を目的とした連携協定を締結。(2026年9月8日)で公表されている範囲を、事業者にとっての意味に翻訳すると次のようになります。

項目 発表で公表されている内容 和歌山の事業者にとっての意味
協定の相手 和歌山県とAirbnb Japan株式会社 空き家活用が県の事業として動く
Airbnbの役割 宿泊向け空き家活用アドバイザー 立ち上げ・運営の助言と課題解決の相談先が増える
連携事項1 空き家を活用した宿泊施設への利活用の促進(民泊スタートアップセミナー) 開業前に無料で聞ける場ができる
連携事項2 自治体職員・地域おこし協力隊等向けセミナー 市町村の窓口担当者の知識が揃い、空き家バンク登録が進む
関連事業者との接続 地域内外の関連事業者とのマッチング、JTBと進める「地域未来にぎわい工房」との連携 改修・運営・集客の担い手を探す導線ができる
起点エリア 橋本市・伊都郡エリア(伊都振興局管轄エリア) 南紀は「県内他地域への展開も視野に」の段階
和歌山県とAirbnbの連携協定で増える支援ルートの図解

ポイントは、この協定が「規制の話」ではなく「支援の話」だということです。規制のニュースは締切が来ますが、支援のニュースには締切がありません。だからこそ、準備ができている人から順に使われていきます。セミナーの日程が出てから物件を探し始める人と、告知が出た時点で登記も面積も消防相談も済んでいる人とでは、同じ1回のセミナーから持ち帰れるものがまったく変わります。

① 何が起きたか|2026年9月8日発表の連携協定で確認できる事実

まず、報道の元になっている一次情報を押さえます。以下は、Airbnbのニュースルームに掲載された発表文で確認できる範囲です。

1) 協定の名称と、公表されている連携事項は2本

発表されたのは、和歌山県とAirbnb Japan株式会社による「空き家の利活用による地域のにぎわい創出を目的とした連携協定」です。目的として示されているのは、県内における空き家の利活用を通じた住民主体の地域づくりを促進し、地域に関わる人流を増やすことで新たな地域のにぎわいを創出することです。

具体的な連携事項として挙げられているのは、次の2本です。

  1. 空き家を活用した宿泊施設への利活用の促進: 住民・事業者を対象に「民泊スタートアップセミナー」を開催し、開業に向けたノウハウ提供と相談対応を実施する
  2. 自治体職員・地域おこし協力隊等向けセミナーの開催: 空き家活用のまちづくり手法や、空き家バンクへの登録推進に関する勉強会を実施する

1本目が「空き家を持っている人・使いたい人」向け、2本目が「それを受け止める市町村の窓口」向けです。片側だけを整備しても動かないので、両方が入っているのは実務的な設計だと言えます。

2) Airbnb Japanが担う「宿泊向け空き家活用アドバイザー」の中身

発表文によれば、Airbnb Japanは「宿泊向け空き家活用アドバイザー」として、空き家活用型宿泊施設の立ち上げ・運営に関するアドバイス、課題解決策の提供、地域内外の関連事業者とのマッチングなどを担います。あわせて、JTBと進める「地域未来にぎわい工房」とも連携し、参画企業や地域プレイヤーとのネットワークを活かしながら、空き家の利活用による地域密着型のにぎわい創出モデルの構築を進める予定だとされています。

なお、同社の規模として発表文に記載されているのは、Airbnbのホスト数が550万人を超え、世界のほぼすべての国と地域で25億回以上ゲストを迎えてきた、という数字です。これはプラットフォーム全体の実績であり、和歌山県内での成果を示すものではありません。

3) 起点は橋本市・伊都郡。南紀は「他地域への展開も視野に」

南紀の事業者にとって、いちばん重要なのはここです。発表文には、住民主体の地域づくりを促進し「橋本市・伊都郡エリアを起点に人流拡大を目指す」と明記されています。さらに、伊都振興局管轄エリアでの取り組みの成果を踏まえながら、県内の他地域への展開も視野に、と書かれています。

つまり、県北東部の高野山の玄関口にあたるエリアが先行し、南紀は次の段階という順序です。これは南紀が対象外という意味ではありませんが、「来月から白浜でセミナーが始まる」と読むのは誤りです。

協定の起点エリアと南紀の位置づけを整理した分岐図

現時点で公表されているのはここまでです。 当コラムで確認できた範囲では、民泊スタートアップセミナーの開催時期・場所・申込方法、協定の有効期間、予算規模、南紀など他地域への展開時期を示す資料は見当たりません。県側の告知は、県や市町村の空き家担当ページで順次確認するのが確実です。「和歌山県が空き家を民泊にする補助を始めた」といった情報を見かけたら、それが県の公表資料に基づくものかを必ず確かめてください。今回の発表文に、補助金・助成金の記載はありません。

② 和歌山の事業者への影響|紀北が先、南紀は「展開も視野に」の段階

効き方は立場によって分かれます。自分がどの行に当たるかを先に決めてください。

立場 効いてくるところ いつから
橋本市・伊都郡で空き家を持つ・使いたい方 セミナー、相談対応、事業者マッチングが直接届く 起点エリアとして先行(日程は未公表)
南紀で民泊・一棟貸しを始めたい方 県の施策として空き家活用型宿泊の前例と資料が増える 他地域への展開次第(時期は未公表)
すでに営業している宿・ペンション 近隣の空き家が宿に変わる可能性。競合にも仕入れ先にもなる 数年単位
市町村職員・地域おこし協力隊 研修の場と、空き家バンク登録推進の後押し 協定に基づき順次
空き家を売りたい・貸したい所有者 出口の選択肢に「宿泊用途」が具体的に加わる 登録は今日からできる
連携協定で変わることと変わらないことを比較した図解

ここで強調しておきたいのは、右側です。協定は行政手続きを省略する仕組みではありません。和歌山県の和歌山県で住宅宿泊事業(民泊)を営みたい方へのページに記載があるとおり、県は住宅宿泊事業者に対して、集合建物の場合は宿泊者の宿泊中に建物内へ、戸建住宅の場合は徒歩おおむね10分の距離の範囲内へ駐在することを求めています。さらに、周辺地域の生活環境への悪影響の防止のために講ずる措置を定めて周辺住宅の住民に説明し、その措置について反対する意思がないことを確認しなければならないとされています。届出は、住宅の所在地を管轄する保健所等の窓口に事前相談のうえ行います。

この駐在要件は、遠方に住んだままAirbnbに掲載して運営する、という計画を根本から変える条件です。協定でアドバイザーがつくことと、この条件を満たせることは別の話です。開業までの手順と費用の積み方は、和歌山の民泊開業の手順と費用|届出7ステップと初期費用の内訳【2026年9月】で、確定費用と見積り費用に分けて整理しています。白浜町内の物件を想定している方は、白浜の民泊運営の始め方|届出7ステップと物件の見極めチェック【2026年9月】のほうが実情に近いはずです。

もうひとつ、南紀の事業者には別方向の期日が迫っています。白浜町の白浜町宿泊税についてでは、町内のホテル・旅館・民泊施設等に宿泊する方を対象に、1人1泊の宿泊料金が10,000円未満は200円、10,000円以上20,000円未満は300円、20,000円以上50,000円未満は500円、50,000円以上は1,000円という税額と、令和9年3月1日予定という開始時期が示されています。徴収するのは宿泊施設の経営者です。協定のニュースより地味ですが、こちらは日付が決まっています。

③ セミナー告知が出る前に済ませる4つの作業|物件・登録・制度・窓口

ここからは手を動かす部分です。4つの作業は、どれも協定の進み方に関係なく、今日から自分だけで進められます。各プロンプトはChatGPTなどの対話型AIにそのまま貼り付け、( )の中を自分の情報に書き換えて使ってください。

空き家を宿にするために先に進める4つの作業のフロー図

作業1: 手持ちの空き家を「宿にできるか」の観点で1枚に棚卸しする

多くの空き家は、住宅としての情報(部屋数、築年)は分かっていても、宿として見たときの情報(延べ面積、接道、上下水道、消防設備、隣家との距離)が抜けています。相談の場で最初に聞かれるのはこの後者です。まずは分かる範囲で1枚にまとめ、空欄は「未確認」と書いてください。空欄があること自体は問題ではなく、どこが空欄かを把握していないことが問題です。

あなたは空き家の利活用に詳しいアドバイザーです。以下の材料から、この建物を宿泊施設として使う場合に整理すべき情報を1枚の表にしてください。

【材料】
・所在地(市町村・大字まで): (例: 和歌山県田辺市中辺路町)
・建物の種類と築年: (例: 木造2階建て・1978年築)
・延べ面積と居室数: (分かる範囲で)
・所有者と相続の状況: (例: 亡父名義のまま/自分の単独名義)
・水回りと設備の状態: (例: 浴室は使用可、給湯器は故障)
・接道と駐車スペース: (例: 幅3mの町道に接する、2台分)

出力: ①宿泊利用の前に確定が必要な項目 ②今すぐ調べられる項目と、専門家・行政に聞く項目の仕分け ③現時点で判断できない点。金額や可否を断定せず、事実に基づかない推測は「仮説」と明記してください。

※そのままコピーして使えます

あなたは古い建物の改修計画づくりを支援するアドバイザーです。以下の材料から、宿泊利用に向けた改修項目を優先順位つきで整理してください。

【材料】
・建物の状態(作業1の表の内容):
・想定する使い方: (例: 1日1組限定の一棟貸し・定員6名)
・自分でできること: (例: 清掃、草刈り、家具の搬入)
・予算の上限があれば: (例: まだ決めていない)

条件: 優先順位は「法令・安全に関わるもの」「使えるようにするもの」「魅力を上げるもの」の3層に分ける。工事費の金額は推測で書かず、見積りが必要な項目として列挙する。事実に基づかない推測は「仮説」と明記してください。

※そのままコピーして使えます

金額を出させないのが要点です。改修費は建物を見ないと決まらないので、AIに数字を作らせると、その数字が判断を歪めます。

作業2: 空き家バンクと県の相談登録に、物件と意思を出す

今回の協定の連携事項2本目には、空き家バンクへの登録推進が明記されています。つまり、登録されている物件は、この協定が動くほど人の目に触れやすくなります。和歌山県の物件情報はわかやま住まいポータルサイト(空き家バンク)に集約されており、県・市町村が協力して運営する「(県)わかやま空き家バンク」と、市町が独自に運営する「(市町)空き家バンク」の情報が横断的に掲載されています。

「売るか貸すかまだ決めていない」という段階の方には、県の「実家」と「空き家」の相談登録に関するご案内があります。県の説明によれば、空き家だけでなく、現在住んでいる家について将来の利活用を相談しておきたい場合も対象で、所有者等が返信ハガキに必要事項を記載して県へ送付すると、県からの連絡・確認を経て、協議会での検討や、専門家・市町村の空き家バンク担当者とのマッチングにつながる流れになっています。担当は県の地域振興課です。

あなたは空き家バンク向けの物件紹介文を書くのが得意なライターです。以下の材料から、物件紹介文を300字以内で作ってください。

【材料】
・所在地と周辺環境: (例: 串本町・海まで徒歩5分、最寄りの店まで車8分)
・建物の概要: (例: 木造2階建て・4LDK・築45年)
・そのまま使える部分: (例: 屋根は10年前に葺き替え済み)
・手を入れる必要がある部分: (例: 台所と浴室)
・希望する使われ方: (例: 宿泊施設、二地域居住、どちらでも可)

条件: 良い点だけでなく、手を入れる必要がある部分も同じ分量で書く。【材料】にない設備・履歴は書かず、事実に基づかない推測は「仮説」と明記してください。

※そのままコピーして使えます

あなたは行政窓口向けのビジネスメールを書くのが得意なライターです。以下の材料から、市町村の空き家担当課への相談メール文面を300字以内で作ってください。

【材料】
・相談者名と連絡先:
・物件の所在地と概要:
・相談したいこと: (例: 空き家バンクへの登録要件と、宿泊施設として使う場合の窓口)
・希望する連絡方法と時間帯:

条件: 用件を冒頭2文で伝える。可否の判断を求めるのではなく、確認したい項目を箇条書きで示す。【材料】にない情報は書かず、事実に基づかない推測は「仮説」と明記してください。

※そのままコピーして使えます

登録は「決めてから」ではなく「迷っている段階で」出しておくほうが機能します。問い合わせが来てから考えても遅くありません。

作業3: 「届出か許可か」の分かれ道を、物件を買う前に決める

空き家を宿にするとき、最初の分岐は物件でも内装でもなく、年間何日営業するかです。年180日以内なら住宅宿泊事業法(民泊新法)の届出、通年で回すなら旅館業法の許可(簡易宿所営業など)に進みます。ここが決まらないと、必要な設備も、読むべき条例も、費用の桁も決まりません。協定によるアドバイスを受ける場合も、この前提を自分で持っているかどうかで、話の進み方が変わります。

あなたは宿泊事業の許認可に詳しいアドバイザーです。以下の材料から、この計画が住宅宿泊事業法の届出と旅館業法の許可のどちらに向かうかを整理してください。

【材料】
・物件の所在地(市町村まで): (例: 和歌山県西牟婁郡すさみ町)
・想定する年間営業日数: (例: 夏と連休中心で年120日/通年)
・建物の形態: (例: 木造一戸建て/集合住宅の1室)
・管理体制: (例: 車で20分の自宅から通う/同一敷地に居住)
・宿泊者の想定: (例: 1日1組の家族連れ・定員6名)

出力: ①想定される制度 ②その制度で必要になる主な手続き ③この材料では判断できない点 ④確認先(保健所・消防・市町村)。制度の適否は断定せず、事実に基づかない推測は「仮説」と明記してください。

※そのままコピーして使えます

あなたは事業計画の前提整理を支援するアドバイザーです。以下の材料から、この計画の収支を考える前に確定させるべき前提条件を、質問形式で15個挙げてください。

【材料】
・想定する制度と営業日数:
・物件の取得方法: (例: 相続済みの自己所有/購入検討中)
・想定する1泊の価格帯と定員:
・運営の担い手: (例: 自分と配偶者/管理会社に委託)

条件: 売上や利益の数字は一切推計しない。質問は「誰に聞けば分かるか」を各項目に添える。事実に基づかない推測は「仮説」と明記してください。

※そのままコピーして使えます

管理を委託するかどうかは、和歌山県では特に重い判断になります。県が求める駐在要件を自分で満たせないなら、満たせる体制の費用を初期段階から見込む必要があるからです。

作業4: セミナーと相談会の告知を受け取る窓口を決める

最後は情報の受け口です。今回の協定に基づくセミナーの告知先は、現時点で公表されていません。したがって、確認先を自分で決めておくのが現実的です。県の空き家相談に関する情報のページには、専門家団体と行政が連携した相談体制と、定期的に開催される無料の「空き家なんでも相談会」の案内があり、県内全域の相談に対応すると記載されています。市町村の空き家対策の動きは、県の和歌山県空家等対策推進協議会のページからも追えます。

あなたは情報収集の段取りを整理するのが得意なアシスタントです。以下の材料から、空き家活用と民泊開業に関する公的な告知を見逃さないための巡回リストを作ってください。

【材料】
・対象の市町村: (例: 田辺市・白浜町)
・知りたい情報: (例: セミナー、相談会、空き家バンクの新着、補助制度の公募)
・確認できる頻度: (例: 週1回・15分)

出力: ①確認先の一覧(県・市町村・商工会/商工会議所など、種類で分類) ②各確認先で見るページの種類 ③週1回15分で回る順番。実在が確認できないサイト名やURLは書かず、「確認が必要」と記してください。

※そのままコピーして使えます

あなたはセミナー参加の準備を支援するアドバイザーです。以下の材料から、民泊・空き家活用のセミナーで質問する項目を10個作ってください。

【材料】
・自分の立場: (例: 相続した空き家の所有者/宿泊業の新規参入)
・物件の概要(作業1の表から):
・現時点で決まっていること: (例: 年100日程度の営業を想定)
・決まっていないこと: (例: 管理を委託するかどうか)

条件: 一般論ではなく、自分の物件に即した質問にする。制度の可否を断定的に聞かず「どこに確認すべきか」も尋ねる形にする。事実に基づかない推測は「仮説」と明記してください。

※そのままコピーして使えます

質問を10個持って行けるかどうかで、相談の場の価値は変わります。持ち物は資料ではなく、質問です。

④ よくある誤解と注意点

協定のニュースをきっかけに動くとき、次の4つの勘違いが起きがちです。

誤解1: 「協定が結ばれたから、民泊の届出が通りやすくなる」

❌ よくある間違い: 県とAirbnbが組んだのだから、行政の審査や要件も緩むはずだと考え、手続きの確認を後回しにする。

⭕ 正しいアプローチ: 協定で増えるのは助言・セミナー・マッチングであり、住宅宿泊事業法の届出、旅館業法の許可、消防法令適合通知書、和歌山県の駐在義務と近隣説明は従来どおりだと理解する。

なぜ重要か: 発表文に書かれているのは支援の内容であって、規制緩和や特例の話ではないからです。県のページに記載された駐在要件や近隣への説明・確認は、協定の有無にかかわらず適用されます。要件を満たせない計画は、アドバイザーがついても満たせるようにはなりません。

誤解2: 「南紀でもすぐにセミナーが始まる」

❌ よくある間違い: 県との協定だから県内一斉に始まると考え、地元での開催を待ち続けて何も準備しない。

⭕ 正しいアプローチ: 起点が橋本市・伊都郡エリアであること、県内他地域は伊都振興局管轄エリアの成果を踏まえて「展開も視野に」という段階であることを踏まえ、告知を待つ間に作業1〜4を進めておく。

なぜ重要か: 待っている間にできることが多いからです。登記の確認、面積の実測、消防への事前相談、空き家バンクへの登録は、いずれも協定とは無関係に進みます。準備が終わっている人にとっては、セミナーは答え合わせの場になります。

誤解3: 「空き家をAirbnbに載せれば、それで宿になる」

❌ よくある間違い: 掲載作業を出発点だと考え、写真と説明文を先に用意する。

⭕ 正しいアプローチ: 掲載は最後の工程だと理解する。所有関係と相続の整理、建物と接道の条件、消防設備、制度の選択と届出・許可が先で、プラットフォームへの掲載はその後に来る。

なぜ重要か: 住宅宿泊事業法に基づく届出をせずに反復継続して宿泊料を受け取れば、法令違反の問題になるからです。掲載媒体が何であっても、手続きが免除されるわけではありません。順序を逆にすると、掲載した直後に止めることになります。

誤解4: 「空き家の活用先は民泊しかない」

❌ よくある間違い: 宿泊以外の選択肢を検討しないまま、宿として成り立たないと分かった時点で放置に戻る。

⭕ 正しいアプローチ: 協定の連携事項にも空き家バンクへの登録推進が含まれているとおり、居住用としての売却・賃貸、二地域居住、店舗や事務所としての利用も同じ土俵で比べる。

なぜ重要か: 立地によっては、宿泊需要より定住・通年利用の需要のほうが確実な地域があるからです。店舗として貸す・使う場合の考え方は、和歌山の居抜き物件の探し方|造作譲渡の注意点と7ステップ【2026年9月】で、造作の所有者やリース残債の確認まで含めて整理しています。用途を決めてから動くのではなく、条件を並べてから用途を決めるほうが、結果として早く決まります。

ここまでの内容は、公表されている情報と無料の道具だけで進められます。それでも「調べる時間がない」「紹介文も写真も自分では用意できない」という方が多いのも実情です。私たちは白浜(和歌山)への移住準備を進めながら、観光地の宿や店舗のデジタル面の支援に取り組んでいます(宮古島・伊豆へも現地訪問で対応)。無料ヒアリングは最大60分、契約前提の営業はいたしません。提案が不要なら30分の情報交換のみでも歓迎です(許認可の申請代行や不動産取引は行わず、必要に応じて提携の専門家をご紹介します)。

協定を自分の出番に変えられる人・変えられない人の違い(チェックリスト)

現在地の確認に使ってください。当てはまるものにチェックを入れます。

  • □ 対象の空き家の登記名義人と、相続が済んでいるかを即答できる
  • □ 建物の延べ面積・居室数・接道の幅を数字で言える
  • □ 市町村または県の空き家バンクに登録した、または登録要件を確認した
  • □ 年間何日営業するかを決めている(届出か許可かが決まる)
  • □ 管轄の保健所に事前相談の連絡を入れたことがある
  • □ 管轄の消防本部に相談し、必要な設備の見当がついている
  • □ 宿泊者の滞在中、県条例が求める距離の範囲内に人を置ける
  • □ 県・市町村のセミナーや相談会の告知を、定期的に確認する手段がある
空き家活用の準備ができている人・いない人の違いのチェックリスト図解

特に見落とされやすいのが、1つ目の相続です。名義が亡くなった方のままだと、貸すことも売ることも宿にすることも進みません。チェックが少なくても心配はいりません。作業1〜4は、上から順に進めればチェックが1つずつ埋まる構成にしています。

数字で見る|和歌山の空き家と民泊の現在地

「空き家が多いのは知っているが、宿にして客が来るのか」という疑問は当然です。公表されている数字を3つ並べます。

第一に、空き家の量です。総務省が2023年10月時点で実施した住宅・土地統計調査では、全国の空き家率は13.8%でした。都道府県別で最も高いのが和歌山県と徳島県の21.2%で、日本経済新聞の和歌山の空き家率、全国首位の21.2% 大阪・滋賀は低下(2024年4月30日)が同調査の結果として報じています。県内の住宅のおよそ5戸に1戸が空き家という水準です。

第二に、民泊の全国的な現在地です。観光庁の民泊制度ポータルサイトが公表する住宅宿泊事業法の施行状況によると、令和8年7月15日時点の届出住宅数は42,070件、累計の届出件数は65,837件、事業廃止件数は23,767件です。これまでに届け出られた住宅の3分の1超が、すでに事業をやめている計算になります。参入しやすい制度である一方、続けるほうが難しいことを示す数字です。

第三に、和歌山の特徴です。同じ資料の宿泊実績(令和8年4月1日〜5月31日分)では、全国の宿泊者数の合計が626,765人(前年同期比130.1%)、届出住宅あたりでは18.0人でした。都道府県別に届出住宅あたりの宿泊者数を見ると、和歌山県が36.8人で最も多く、次いで高知県が35.8人となっています。全国平均のおよそ2倍です。

この数字は「和歌山で民泊をやれば儲かる」という意味ではありません。届出住宅の数そのものが少なければ、1軒あたりの人数は大きく出ます。ただ、県内の届出住宅に泊まる人が全国平均より明らかに多いという事実は、空き家の側にも、宿泊需要の側にも、まだ出会えていない在庫があることを示しています。協定が埋めようとしているのは、この間の距離です。

なお、制度面の環境も同時に動いています。観光庁は2026年7月15日に地方公共団体に対して民泊に関する通知を行いました(「住宅宿泊事業法に規定する届出住宅に係るゼロ日規制等について(技術的助言)」の発出について)を報道発表しており、条例で定められる規制の幅が広がっています。この動きと和歌山県の上乗せ要件の関係は、民泊の規制条例が変わる|大阪市の改正案と和歌山の宿が今週やること【2026年9月】で整理しています。支援が増える話と、規制が動く話は、同じ時期に並行して進んでいると考えてください。

よくある質問

Q. 和歌山県とAirbnbの連携協定は、いつ発表されたものですか?

Airbnbのニュースルームに掲載された発表日は2026年9月8日です。名称は「空き家の利活用による地域のにぎわい創出を目的とした連携協定」で、和歌山県とAirbnb Japan株式会社の2者によるものです。発表文には協定の有効期間や予算規模の記載はありません。

Q. 協定によって、民泊の届出や許可が簡単になりますか?

なりません。公表されている連携事項は、セミナーの開催、開業に向けたノウハウ提供と相談対応、自治体職員・地域おこし協力隊向けの勉強会、事業者とのマッチングです。住宅宿泊事業法の届出、旅館業法の許可、消防の要件、和歌山県が求める駐在義務と近隣への説明・確認は従来どおりです。

Q. 南紀(田辺・白浜・新宮)でもセミナーは開かれますか?

2026年9月16日時点で、開催地や日程を示す公表資料は確認できていません。発表文では橋本市・伊都郡エリアが起点とされ、伊都振興局管轄エリアの成果を踏まえて県内他地域への展開も視野に、と記されています。県や市町村の空き家担当ページで告知を確認してください。

Q. 空き家を持っていますが、まずどこに相談すればいいですか?

物件のある市町村の空き家担当課が基本です。売却か賃貸か宿泊利用かを決めかねている段階なら、県の「実家」と「空き家」の相談登録が使えます。返信ハガキで登録し、県からの連絡と確認を経て、専門家や市町村の空き家バンク担当者とのマッチングにつながる流れです。

Q. 民泊スタートアップセミナーは、どこで申し込めますか?

申込方法は現時点で公表されていません。分かっているのは、住民・事業者を対象に開催し、開業に向けたノウハウ提供と相談対応を行うという内容だけです。開催が近づけば、県または市町村の告知に出る可能性が高いため、週1回ほど確認する習慣をつけておくと取りこぼしません。

Q. 空き家を宿にする場合、民泊新法と旅館業法のどちらを選ぶべきですか?

年間の営業日数が分かれ目です。年180日以内なら住宅宿泊事業法の届出、通年営業なら旅館業法の許可に進みます。ただし許可は構造設備の基準が厳しく、費用の桁が変わります。判断の手順と費用の積み方は、和歌山の民泊開業の手順と費用|届出7ステップと初期費用の内訳【2026年9月】で解説しています。

Q. Airbnbに掲載するだけなら、届出は不要ですか?

不要にはなりません。掲載する媒体にかかわらず、住宅に人を宿泊させて反復継続して料金を受け取る場合は、住宅宿泊事業法の届出か旅館業法の許可が必要です。国の民泊制度ポータルサイトに制度の全体像と自治体の窓口がまとまっています。

Q. 宿泊施設にしない空き家の活用方法はありますか?

あります。居住用としての売却・賃貸、二地域居住、店舗や事務所としての利用などです。今回の協定でも、宿泊施設への利活用と並んで空き家バンクへの登録推進が連携事項に入っています。店舗用途で貸す・借りる場合の注意点は、和歌山の居抜き物件の探し方|造作譲渡の注意点と7ステップ【2026年9月】を参考にしてください。

まとめ|告知を待つ人と、いま材料を揃える人の差

  1. 今日やること: 対象の空き家の住所・登記名義人・相続の状況を1行ずつ書き出し、分からない項目に「未確認」と書く
  2. 今週中にやること: 作業1のプロンプトで棚卸し表を作り、市町村の空き家担当課に空き家バンクの登録要件を問い合わせる
  3. 今月中にやること: 年間の営業日数を決めて届出か許可かを確定し、管轄の保健所と消防本部に事前相談の連絡を入れる

協定のニュースそのものは、あなたの物件を1ミリも変えません。変わるのは、相談できる相手が増えることです。相談に持って行く材料を用意した人から順に、その増えた分を使えるようになります。

あわせて確認: 規制側の動きは民泊の規制条例が変わる|大阪市の改正案と和歌山の宿が今週やること【2026年9月】で整理しています。支援と規制はセットで見てください。

参考・出典

  • Airbnb ニュースルーム(日本語)「和歌山県とAirbnb Japan、空き家の利活用による地域のにぎわい創出を目的とした連携協定を締結。」(2026年9月8日掲載/Airbnb Japanは宿泊向け空き家活用アドバイザーとして立ち上げ・運営の助言、課題解決策の提供、地域内外の関連事業者とのマッチングを担当/連携事項は空き家を活用した宿泊施設への利活用の促進と自治体職員・地域おこし協力隊等向けセミナーの開催/橋本市・伊都郡エリアを起点、伊都振興局管轄エリアの成果を踏まえ県内他地域への展開も視野に/JTBと進める「地域未来にぎわい工房」とも連携/ホスト数550万人超・25億回以上のゲスト受け入れ) 発表ページ (参照日: 2026-09-16)
  • 和歌山県「和歌山県で住宅宿泊事業(民泊)を営みたい方へ」(届出窓口は住宅所在地を管轄する保健所等/集合建物は建物内、戸建住宅は徒歩おおむね10分の距離の範囲内に駐在/周辺住宅の住民への説明と反対する意思がないことの確認) 県の民泊ページ (参照日: 2026-09-16)
  • 和歌山県「空き家相談に関する情報」「和歌山県空家等対策推進協議会」「『実家』と『空き家』の相談登録に関するご案内」(無料の「空き家なんでも相談会」は県内全域の相談に対応/相談登録は返信ハガキで受付、担当は地域振興課) 空き家相談に関する情報 / 空家等対策推進協議会 / 相談登録のご案内 (参照日: 2026-09-16)
  • わかやま住まいポータルサイト(空き家バンク)(県・市町村が協力して運営する「(県)わかやま空き家バンク」と市町独自の「(市町)空き家バンク」の情報を掲載) 空き家バンクのページ (参照日: 2026-09-16)
  • 観光庁 民泊制度ポータルサイト「住宅宿泊事業法の施行状況」(令和8年7月15日時点/届出住宅42,070件、累計届出65,837件、事業廃止23,767件/宿泊実績は令和8年4月1日〜5月31日分で全国626,765人・前年同期比130.1%、届出住宅あたり18.0人、都道府県別は和歌山県36.8人が最多、次いで高知県35.8人) 施行状況のページ / 民泊制度ポータルサイト (参照日: 2026-09-16)
  • 観光庁「地方公共団体に対して民泊に関する通知を行いました ~『住宅宿泊事業法に規定する届出住宅に係るゼロ日規制等について(技術的助言)』の発出について~」(2026年7月15日発表) 観光庁 報道発表 (参照日: 2026-09-16)
  • 総務省「住宅・土地統計調査」(2023年10月時点/全国の空き家率13.8%、和歌山県と徳島県の21.2%が都道府県別で最高)の報道: 日本経済新聞「和歌山の空き家率、全国首位の21.2% 大阪・滋賀は低下」(2024年4月30日) 記事 (参照日: 2026-09-16)
  • 白浜町「白浜町宿泊税について」(町内のホテル・旅館・民泊施設等が対象/1人1泊の宿泊料金に応じて200円・300円・500円・1,000円/令和9年3月1日予定/12歳未満、修学旅行などの学校行事参加者、災害等による避難者は課税対象外/宿泊施設の経営者が特別徴収) 白浜町の宿泊税ページ (参照日: 2026-09-16)

あわせて読みたい

※本記事は2026年9月16日時点で公表されている情報に基づく解説であり、法令・条例の適用や許認可の可否、不動産取引の判断を示すものではありません。個別の適否は管轄の保健所・消防本部および市町村の担当課にご確認ください。実績は代表およびメンバー個人としての活動を含みます。

ASK AI

この記事を、いつものAIで深掘りする。

記事タイトルとURLを含む質問文が自動で入り、要点・自社への当てはめ・実行手順・注意点を相談できます。

※記事タイトルとURLを含む質問文を自動入力します。自動入力に対応していない場合は質問文をクリップボードへコピーしてAIを開きます。相談内容の保存・利用は各サービスの規約と設定に従い、株式会社Tipが会話内容を取得することはありません。

河原将太の写真

河原 将太株式会社Tip 代表取締役社長

東京都立大学在学中に事業を開始し法人化。大手エネルギー関連企業へのAIコンサルティング、上場企業を含む20社以上へのコンサルティング提供、1投稿で1億回以上再生されたSNSコンテンツの企画に携わる(実績は代表およびメンバー個人としての活動を含む)。現在は和歌山の企業・観光事業者へのSNS・AI・DX支援と、県内のホテル・リゾート開発構想に取り組む。詳しいプロフィール

本記事は、株式会社Tipが公開情報・一次情報・実務での検証結果をもとに作成し、必要に応じて更新しています。掲載内容は最終更新日時点の情報です。

公開日: 2026.09.20